キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』 公演情報 キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-15件 / 15件中
  • 満足度★★★★★

    素晴らしい
    面白かったです。とくに2幕は出色。あれはどんな人がみても楽しめるでしょう。はるばる遠くまで出かけるだけの価値のあるものが観れてよかったです。

  • 満足度★★★

    全てに力がある公演
    作品としてはとても面白かった。
    戯曲-演出-役者の三権分立をみた。
    どの領域も侵犯することなく、でもお互いを侵食し合う。

    異なる演出家同士で一つの作品を作り上げるという試みも、
    不思議とハーモニー。

    ネタバレBOX

    ただポストパフォーマンストークでの、「こういうものを公共の文化会館でやることに意義がある」という多田氏の発言には、異議がある。
    初めて演劇に触れる人がこういうものを見たら絶対面白いと思うはず、というようなことをおっしゃっていたが、それが疑問。

    確かに面白いと感じるでしょう、表現としては。
    エンゲキって小難しいこと見せられるのかしらと思いきや、発情しあったり踊り狂ったりだるまさんがころんだをしたり、なんてものを見たら。
    でも、やっぱり翻訳されたシェイクスピアのやや固い言葉でくりひろげられる2時間は、その表現を面白いと思うのと同じくらい疲れて退屈なんじゃないでしょうか。
  • 満足度★★★★★

    なにもかもぶっ飛んでましたが、
    真っ直ぐに突っ走り続ける若さ故の“大恋愛”『ロミオとジュリエット』を確かに目撃。

    ネタバレBOX

    『ロミオとジュリエット』は“いない”という一幕。それを二幕があっさり、色のついてないただ「子供」というだけの子供や、複数でロミジュリを演じることにより、演劇的に魅せてしまえてることもあり、どうも印象が弱いような気が。役者の魅力で持ってるシーンもあるものの途中から記憶がなく。二幕は対象が複数になったことにより、照れずに、ラブシーンを堪能。笑ったり、きゅんとしたり。

    そして三四五幕。危険だと知りながら死神(鬼)へ近づいていく「だるまさんがころんだ」(気付かれなきゃ死なない、死ぬけど)や、喪服で踊りまくる「Go! Go! Heaven」に爆笑。「今はわからないまま踊り続けてる〜♪」は、確かに(笑)
    戯曲から解放されていながら、戯曲を演劇的発声で放ち続けるエネルギーが、ロミオとジュリエットっぽくもあり。最後、五幕では、抽象的な美術から墓地の光景が浮かび上がり感動的でした。
  • 満足度★★★★★

    今、面白い演劇の1つの頂点!
    演劇の持つ“表現としての強度”を
    こんな風に見せつけてくれる作品が、
    もっともっと増えて欲しいです。

    1幕2幕がプレビューよりも随分と良くなった印象。
    3~5幕は、動きのキレと声量が増して、密度が濃くなった感じ。

    強く印象に残った俳優は以下。

    ネタバレBOX

    <1幕>
    エイブラハム役、尾倉ケント(アイサツ)の
    とっぽい存在感が際立ってオモシロイ。

    ポットパン役、夏目慎也(東京デスロック)の
    ズラネタは、お約束ながら、大笑い。

    パリス役、石橋亜希子(青年団)の
    恋愛バカなテンションにも、くすぐられる。

    <2幕>
    松田弘子(青年団)とコスゲヒロシ?の
    濃厚なラブシーンは、卑怯すぎる面白さ。

    <3幕>
    小長谷勝彦(現代制作舎)の声にしびれる。
    訓練を積んで来た俳優の技術には、凄みがあるなと。

    <4幕>
    松田弘子(青年団)の絶叫には度肝を抜かれ大笑い!

    堀井秀子は、3幕まであまり際立った使われ方ではなかった?
    印象なのだけれど、ココに来て炸裂!
    物凄く強度のある女優だと認識。

    <5幕>
    全力で突き進む全員が神々しくて感動!
    フリーズする夏目慎也と堀井秀子が群を抜いて良い!

    勝手に「大恋愛」版 吉川演劇賞は以下。

    <衝撃俳優賞>
    一等賞
    堀井秀子

    <衝撃演出賞>
    一等賞
    多田淳之介(東京デスロック)
  • 満足度★★★★★

    生きててよかった。
    シェイクスピアさんが生きた時代からこれだけかけ離れて、それでもまだまだこんなおもしろいみせかたがあったとは。さんざんやりつくされた演目で。3人の演出家がそれぞれの発想で自分のパートを作り、それがこれだけ見事なコラボレーションとなって完成するなんて奇跡的。そしてそれを地域の方々が楽しんでるっていうのがいい。日本全国こうなっていけばいいのに。

    ネタバレBOX

    ロミジュリが、少女漫画的(1幕)であり、レディコミチック(2幕)でもあり、昼メロ要素(それ以降)もあるということを初めて感じました。おっもしろい!
    やっぱりお話を知らないと微妙に伝わらなさそうな部分があるっていう点だけは惜しいけど。そう思ったから読みましたけどね、戯曲。まあそれは当日パンフのあらすじでカバーってことなんでしょうね。お話を追わない演劇の楽しみ方が最初っからできる人はものすごく楽しめる。初心者には難しいっていうのは、お話を理解しようとして演劇を観る人が多いだろうということなんだろうな。私も演劇を観慣れてなかった頃は、お話が追えなくなるとおもしろいと思えなかったから。頭が固かった。
    ロミオとジュリエットがこの人とこの人っていうのが固定されていないっていうのが、諸刃の剣。それを超越して頭を柔らかくして目の前で起こることをただ受け入れるか、ストーリーを理解することに重点を置いてしまい、訳わからないと感じてしまうか。私はようやく前者になれたところなのでこれが楽しくて仕方ないけど。
  • 満足度★★★★★

    加速するリレー。
    1幕・菅尾が滑走路を丹念に走り、
    2幕・富永が甘くふわりと浮上させ、
    3~5幕・多田がドライブ感で大気圏を突き抜けた。
    3人の演出家の仕事が見えながら、本当に綺麗なリレーだった。

    演出の仕事がこれだけ見える舞台というのは稀有な体験だ。
    「ブレのない古典こそ遊ばれて然るべきなんだ」という好例であると思う。

    この企画を提案してきた、キラリ☆ふじみのポテンシャルの高さには舌を巻く。
    来年の『グランド・フィナーレ』が今から楽しみでしょうがない。

    ネタバレBOX

    【菅尾】
    ロミオ役とジュリエット役が不在で、プロンプタが演ずるという設定は面白い。
    ただ、主役の不在が、主役を決して大きく見せることはできなかったと思う。
    もう少し不条理性が出ても良かったのではないだろうか。
    丹念な印象はあれど、冒険心には欠けていたように感じる。
    かなり期待していただけに、少しばかりがっかり。

    【富永】
    今度は逆に全員がロミオとジュリエットになってしまう。
    バルコニーのシーンは絡みまくりで……もう圧巻というしかない。
    皮肉にも「ロミジュリに憧れを抱く」という菅尾演出の目的を達成している。

    【多田】
    本当に最近の多田の試みを総動員といった様相。
    尾崎豊。そして、SPEED。行われているシーンと微妙に意味が被ってくる。
    “誤引用”とでもいってしまおうか、その全力で間違ってる感が凄い。

    というわけで、多田版『グランド・フィナーレ』が観たいです。
  • 大恋愛でした
    それぞれ別に作ったとは思えないくらい、1幕→2幕→3幕→!!の疾走感が機能していて楽しめました。
    毎回うまく行くとは限らないけど、またぜひこういう企画やってほしいです。

    ネタバレBOX

    人が倒れるのを見るのは好きなんだけど、女優の青アザは好きじゃないので、今回の装置の床、好きです。
  • 観客の気を逸らさない舞台
    劇場に入ってから、こんなにワクワクしたのって久しぶりかもしれない。
    最初から最後まで・・・開場からカーテンコール終了まで、
    観客の気を逸らさず、がっちり引きつける素晴らしい舞台でした。

    そして、3人の演出を1本の芝居で見られるというのは、思った以上にお得。

    ネタバレBOX

    芝居の内容は、書きつくされると思うので、それ以外のことを。

    客席は舞台をはさんで向かい合うように設営され、
    「ロミオ側」と「ジュリエット側」に分かれています。
    どちら側に座るかは入り口でクジを引いて決定。
    この時点でもうドッキドキです。

    舞台を照らす照明も、開場~開演までの間に少しづつ変化していき、
    どんどん気分が盛り上がります。
    いつも待ち疲れる開演までの30分が、これほど楽しかったのは
    本当に久しぶりかも。クジも素敵なデザインで、大事に持ち帰ってきました。

    カーテンコールは最後にすこし演技がつけてあって、
    それも、お芝居の余韻に長く浸っていられる素敵な演出でした。

    毎回こんな仕掛けがあったら、舞台を見に行くの楽しいだろうなぁ。
  • 満足度★★★★★

    泣いて笑って、観客も大忙し(笑)!
    強烈でした。「1粒で3度おいしい“ロミオとジュリエット” 」とはよく言ったものです。その通り!
    演劇の可能性・・・とか、難しいこと抜きで、とにかくこれが見られて良かったです。
    対面式の舞台で、入場前にくじ引きでどちらの席なのかが決まるのも楽しかった。私はジュリエット席でラッキー(女だし・笑)♪

  • 満足度★★★★★

    普段気にしてない、演出家の存在感がメイン
    観劇歴の短い自分としては、ここまで演出家の存在感が主張していた舞台は初めて。「演出って何だろう?」という初心者が観て、その重要性を知らしめる舞台でした。わざわざ大雪の中観に行って良かったです。富士見市のスタッフさん、ありがとうございます、という気持ちでいっぱい。

  • 「ブットビ☆ふじみ」
    に改名したらいいんじゃないかと思いました。

  • なんだろ
    見終わって、なんだろ言葉にあんまり出来ないけどニヤニヤしてしまった。
    はっきり3つのそれぞれの舞台があそこで繰り広げてあったんだけど、最終的にはやっぱり1つで、それぞれを大きな何かが包んでる感じ? うん、あんまりまだ消化できてないけど、色んな感情がもてた舞台でした。
    あんな周りになんもない場所(本当に空き地みたいな殺風景な)で、たくさん大変な事が起きてて胸がざわざわしてるのに、外があまりにも静かで雪が降ってて、変な気分。

    ネタバレBOX

    1幕はちょっとつめこみすぎな感じがした。色んな視点から見えたり、おもしろかったけど。舞台の2つに分かれてる所とがつかいわけも面白い。

    2幕は言葉を繰り返していく、2人の色んな感情が爆発してる、すごい面白い見せ方だった。ロミオ側だったので魔女がすごく印象に残った。舞台と近いから役者の温度とか息とかすごいつたわって生々しくエロかったぁ・・。

    3幕以降はだるまさんが転んだにはやられたし、speedにもやられた(笑)
    言葉を舞台袖の一点にかけてるから横から見てるにに後ろに自分がいるような感じがした。

    ただ、言葉をかさねたり、音響効果でだったり、マイクつかったり、効果的だはあるかもしれないけど、もっと言葉をちゃんと聞きたかったな。でもたのしかった
    色んなものがちりばめられてて、お腹いっぱいでした。
  • 満足度★★★★★

    現代演劇が大きく進化しようとしている!
    この瞬間をお観逃し無く!

    古典戯曲を現代の日本人が演じる時に感じる、
    嘘臭さやどうにも居心地の悪い違和感を、
    ペロンッとキレ~イに引っぺがす演出方法とは何か?
    を段階的に観せてもらった感じ!

    それはまさに、
    台詞の持つパワーと役者の感情表現のパワーと
    どんな風に演出家がコントロールし、
    完全なる大嘘の世界を仕立てあげるのかに
    掛かっているのかなと。

    ま、いかにもなのがお好きな方は、
    世界の蜷川の舞台をどうぞ、どうぞ。

    ネタバレBOX

    【第1幕】菅尾友バージョン
    現代的な衣装やしゃべり方を使って観せるという、
    比較的良く観る手法で、
    まぁ、導入部としては無難にコレ位が良いのかなと。

    しかしながら、
    主人公であるロミオとジュリエットを不在にし、
    プロンプターがその役を担わされるというアイデアは、
    “演劇っていうのはね”的なスノッブな匂いがして
    いかがなものかと。

    観客が一番観たい!と思う人物を、
    登場させるさせないに関わらず、
    最大限に魅力的に描き出すべきだと思うのだけれど、
    それを敢えて目立ちにくく、興味を持ち辛い
    地味でマイナスな方向に表現するのは、
    得策ではないでしょ?と。

    やはりココは正々堂々と
    ロミオとジュリエットの存在を
    新しい魅せ方で提示して頂きたかったなと。


    【第2幕】富永まいバージョン
    ロミオとジュリエットの2人を、
    複数組増殖させ、同時多発的に観せるのが面白い!
    ただ残念だったのは、
    それぞれが最後までバラバラに描かれてしまって、
    より大きく強力な印象をロミオとジュリエットに
    持てなかったのが勿体無かったなと。
    ※この日の昼間に“小指値”を観てしまったもので、
    そこで、1人の女の子を5人で演じる手法が、
    あまりにブッ飛んでいて凄すぎたので、
    どうしても比較してしまうのですよ。

    【第3~5幕】多田淳之介バージョン
    客席に向かって朗々と台詞を語るという、
    演劇の最も恥ずかしい手法を
    そのパワーをぶつける方向を舞台端に変え、
    さらに台詞を語る動作を感情表現から切り離して、
    “だるまさんが転んだ”の動きに移植するという、
    誰もが想像しなかったような演出!

    尾崎豊の行き急ぐ様に疾走感溢れるライブ音源に合わせて、
    はなむけの白い花を持った喪服姿の登場人物達が、
    次々と力の限り台詞と感情を舞台上の一方向にぶつけ、
    死に絶えていく姿に目が離せなくなり、
    台詞も一言も聞き漏らすまい!とかぶりつき状態に!

    滑稽ですらあるけれど、彼らの姿がとても美しく、
    逆にこの物語の悲劇性がクローズアップされて凄いなと!

    そして、若さが爆発してるSPEEDのライブ音源に曲が変わり、
    台詞に感情を乗せず、遥か彼方へ向け、
    ただパワーを爆発させるだけの女優陣の台詞回しとダンスが、
    悲しみを通り越した時の人間の極限の姿の様!

    ラストの舞台上でフリーズする人々の姿が、
    2人の比翼塚の様で美しくも悲しいなぁと。
  • 毒性が高い。迂闊になれない。異常。
    何をどうぼかせばネタバレにならずに済むのか…。一幕は台詞だけ取れば原作に近いけど、早くも異常事態が起きます。そしてニ幕でも異常事態(笑)。三幕以降は何が起きても驚かないつもりだったけど、それを上回る更なる異常事態が(爆)。
    物語を楽しむ為の芝居ではないかもしれません。何が起きるかのほうに重きがある。「ロミオとジュリエット」をよく知らずにこれで初めて観るというのはオススメ出来ないかもしれないなぁ。だからパンフレットにも予め原作のラストまでのあらすじが載っているのでしょうが。
    どうしても気になるのは、キラリ☆ふじみが「市民文化会館である事」。これを周辺の住民が何気なく観に来てこの地域で芝居に興味を持つ人が増えるか?という疑問。個人的には非常に楽しませてもらいました。しかしこれが初めての観劇だったりした場合、表現が斬新過ぎて消化が難しい部分もある。観慣れてる立場からしたら「深く考えないでいいんだよ」と言ってあげたいけど、考えるだろうなー。

    ネタバレBOX

    一幕ではロミジュリが不在。ニ幕ではロミジュリだらけ。三幕以降は誰もが一時的にロミジュリになったりそうでなくなったり。場面ごと3人による演出なので違いだらけですが、結果的に見るとそれぞれでやってる事とやってない事を補完している。
    ニ幕の子供さんがちょっと…。せっかくロミオとジュリエットの名前を呼ばせるならそこはこだわって欲しかったです。
  • 満足度★★★★★

    斬新、エロい、可愛い、過激
    気になる人は見に行かないと後悔すると思います。
    こんな「ロミジュリ」を誰が思い浮べることができるでしょうか。
    二幕三幕での松田弘子さんの超怪演は凄いです。
    そして各幕で展開される演劇的創案の多彩さと自由さも実に面白いものでした。
    破壊的で、そしてその破壊性ゆえに極めて創造的な舞台でもありました。

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