キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』 公演情報 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ「キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    加速するリレー。
    1幕・菅尾が滑走路を丹念に走り、
    2幕・富永が甘くふわりと浮上させ、
    3~5幕・多田がドライブ感で大気圏を突き抜けた。
    3人の演出家の仕事が見えながら、本当に綺麗なリレーだった。

    演出の仕事がこれだけ見える舞台というのは稀有な体験だ。
    「ブレのない古典こそ遊ばれて然るべきなんだ」という好例であると思う。

    この企画を提案してきた、キラリ☆ふじみのポテンシャルの高さには舌を巻く。
    来年の『グランド・フィナーレ』が今から楽しみでしょうがない。

    ネタバレBOX

    【菅尾】
    ロミオ役とジュリエット役が不在で、プロンプタが演ずるという設定は面白い。
    ただ、主役の不在が、主役を決して大きく見せることはできなかったと思う。
    もう少し不条理性が出ても良かったのではないだろうか。
    丹念な印象はあれど、冒険心には欠けていたように感じる。
    かなり期待していただけに、少しばかりがっかり。

    【富永】
    今度は逆に全員がロミオとジュリエットになってしまう。
    バルコニーのシーンは絡みまくりで……もう圧巻というしかない。
    皮肉にも「ロミジュリに憧れを抱く」という菅尾演出の目的を達成している。

    【多田】
    本当に最近の多田の試みを総動員といった様相。
    尾崎豊。そして、SPEED。行われているシーンと微妙に意味が被ってくる。
    “誤引用”とでもいってしまおうか、その全力で間違ってる感が凄い。

    というわけで、多田版『グランド・フィナーレ』が観たいです。

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    2008/02/11 21:20

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