【韓国】第12言語演劇スタジオ『多情という名の病』 公演情報 【韓国】第12言語演劇スタジオ『多情という名の病』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★

    タンゴ・レッスン
    作・演出のソン・ギウンさんご自身の恋愛、それも複数の男性とお付き合いをする女性“多情(タジョン)”との関係について、赤裸々に語っていきます。ドキュメンタリーを装った、凝った構成が面白かったです。詳しい感想はトラックバックしました。

    ネタバレBOX

    映画「タンゴ・レッスン」が効きました。
  • 満足度★★★★★

    知的演出
    Polyamoryを実践する多情という女性の生き方はMonoamoryが当たり前と考える社会で成立し得るのか? という問いが今作の基本テーマである。実際問題、異性と付き合うに当たって一人と付き合って自分の望む異性像の総てが満たされるということは殆ど無いだろう。あれば、奇跡だ。精神的な部分で相性が良くても、体力、年齢差、身体的相性など、総てが完璧などということは、完全に無いとは言えないだろうが、先ず無いと断言して構うまい。ということは、一見、どんなに不足が無いように見えるカップルでも、1つや2つの相違、行き違い等は、誰しも抱えているのに、総てが満たされるなどということは無い、と皆知っているから妥協しているだけ、というわけだ。

    ネタバレBOX

     今作のタイトルは高麗時代に書かれた「多情哥」という有名な詩から取られている。作・演出のソン・ギウンは、謙遜して私的な世界と言っているが、これは、現代だけの問題ではなく、男女間にある普遍的な問題であるということができる。初演は2012年6月ソウル。
     作・演出のギウン本人が、彼役の役者が居るにもかかわらず、作品に登場したり、多情役の女優が二人居たり、多情という女性には、モデルが居て、その女性はホントに多くの男とリアルタイムで付き合っていたり、と。リアルな世界と舞台とが、舞台上で入れ子細工になるとても知的で面白い演出方法で、演劇手法に興味のある人には堪えられない舞台である。
     誰しも嫉妬などの生臭い関係を想起するシチュエイションを救っているのは、ギウンが、恰も社会学の研究者のように多情とその恋人達の関係を捉えようとすることによってである。例えば、factを表にした彼女と付き合う男達のデータ分析である。この表を見ることで、彼女と男達の付き合い方がパターンとして見えてくる。どろどろの関係が、抽象画の面持ちで現れてくるのだ。だが、この知的転換が、多情にとっては、ゲーム的で、対ギウンで愛憎半ばする原因であり、ギウンにとっての救いなのである。
     多情は本気である、と信じている。唯、心の動くままに愛し別れるのだ。だから、変わってゆくと。一方、ギウンは、その知的作業を自らの意識の地平で行う為に、破綻・発狂という事態を生じない限り、己のディメンションを超えることはない。(追記後送)
  • 満足度★★★★

    とても親しみ易い俳優陣と丁寧な演出
    1部では平板に感じた箇所があったものの全体を通して親切な作りの舞台。

    ネタバレBOX

    間に休憩を挟んでの2部構成。
    2部の方がエンタメ要素を増すので、1部で体が多少疲れてても途中で帰らずに観るべし!!
  • 満足度★★★★★

    どこまでが、、、
    どこまでが作り話で、どこまでが事実に基づいていのか、、、
    そして、どこまでがフィクションの芝居で、どこまでがドキュメンタリーか、
    またはすべてフェイクか、、、
    よくわからない感じが、とても刺激的だった。

    ただ、物語内容としては、何が問いかけたいのかわからなかった。
    (依存なども含めた人間(男女)関係のことがテーマなのはわかるが、、)

    面白い演出も、批判的に見れば、実験というよりは、新奇なエンターテイメントという感じだが、
    それでも、この方法はかなり面白かったし、
    何より、エンターテイメントとして、とてもうまく構成されていた。

    ネタバレBOX

    たぶん、全て作り話で、
    ドキュメンタリー部もほとんど計算されたフェイクドキュメンタリーだと思って観ていたが、、、
    実際はどうなのだろう。

    休憩あけに映画『タンゴレッスン』の一場面が流され、
    その見事な映像がこの芝居の物語と重なっていて素晴らしかった。

    タンゴにおける男と女の役割などのことが、男と女の人間関係そのものに重なっていて、とても興味深かった。

    マ・ドゥヨンさんは、東京デスロックの『シンポジウム』という公演で観たことがあった俳優さんだったので、「あっ、この劇団の人なんだ!」とちょっと嬉しい発見だった。

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