満足度★★★★
よかったです
ある家族を通してみる日韓の歴史。色々と考えさせられる重いテーマですが、中庸を得た良い作品で、芝居として十分に楽しめました。ピアノの演奏と歌が雰囲気を盛り上げていました。
満足度★★★
重なる状況
日本統治時代の京城(ソウル)と現代の日本の状況を重ね合わせた物語で、戦争と国と個人の関係について考えさせられる作品でした。
京城で写真屋を営む日本人の家に生まれ育った女性の少女時代と、戦後日本に移り住み痴呆が進んだ現在の姿が交互に描かれ、その女性を軸に日本と朝鮮の不幸な歴史が家族スケールの関係の中に表現されていました。統治時代の朝鮮人に対する日本人の態度が最近話題になっているヘイトスピーチを思わせたり、政府による思想弾圧が特定秘密保護法案を連想させたりと、とてもタイムリーな内容でした。
最初から最後まで舞台のやや下手寄りに設置され、歴史を客観的に眺めるかの様に存在するカメラが、客席にこの歴史を忘れてはならないと訴える様で印象的でした。
扱っているテーマは大事なことであり、そのテーマがはっきりと描かれているのは良かったのですが、台詞や演技に説明的な部分があり、演劇的な面白さに比べてポリティカルな主張が強く出過ぎている様に感じられ、個人的にはあまり物語に入り込めませんでした。
物語の流れに沿って役者達が歌ったりピアノを弾いたりするのは、重い内容の中で安らぎが感じられて良かったのですが、音楽・効果音の使い方がベタであまり好みではありませんでした。演奏されたショパンの曲のタイトル及びそれにまつわるエピソードと物語の関係がそのまま過ぎだと思いました。
満足度★★★★
ショパン 革命
大好きな曲がオープニングで演奏された。この曲、ショパンの才能を惜しみ、ポーランドに居ては、反体制運動をして死地に赴くと心配した友人たちが、彼を国外に逃した後に、ショパンが祖国の運命に思いを馳せて作曲したとの話を聞いたことがある。非常に激しい、断腸の思いの籠った名曲だ。(追記2014.1.23更に付けたし予定)
満足度★★★★★
感服!!
単純に自宅から近いというだけで観に行ったのだが、予想外のしっかりした土台(演技力・演出・脚本)の上に出来た良い舞台だった。テーマは今も片づかない厄介な問題とその過去。過去と現代の描写が上手くクロスする。想いもしっかり痛く伝わってくる。私ごときがああだこうだと言っては申し訳ない上出来の舞台だった。