明日への蒸気を出し切れない青年達
真珠湾攻撃の機密任務にある、日本海軍潜水艇の内側をコメディ•タッチも交え描く。
第二次世界大戦前夜の艇内だけあり「お国のため」の雰囲気は漂う。
だが、対米戦を目の前にした悲壮感はなく、鋼鉄を歩くのは いつの時代も変わらない青年だった。
『あたっくNo.1』(同名小説が原作)のタイトルは不適切かもしれない。敵艦撃沈を そのように例えたなら。
私が舞台を観て述べることがあるとすれば、恋青年だとかを含め、「まっすぐ打ち向かう」心こそ『あたっくNo.1』の意味だったのではないか、という憶測である。
登場人物の見えざる心の扱いが巧み で、私たち は 艇内すべてを把握できない構成である。当然、海軍組織の暴力性を示すし、厳しい序列も同様だ。
古来より、文学者が「恋」を記す時、それは貴族階級のモチーフであることが多かった。宮廷という閉ざされた空間、貴族階級という限られた登場人物が、「恋のシンボリック化」にふさわしいからだ。今作『あたっくNo.1』でも、鉄拳制裁や序列の中にこそ見え隠れする恋、友情、家族観などのヒューマニズムが魅力的だった。
宮廷ではなく潜水艇である。
貴族階級ではなく海軍兵員である。
ところが、私達を魅力させる構造としては何ら変わらない。
満足度★★
若さ溢れる。
初・劇団EXILE。
Bチーム観劇。
開演後に入ってくる人や、
音楽が大音量だからいいと思っているのかおしゃべりする人が多く、
観劇環境としてはあまり。。。
満足度★★★★
男臭さ満載
戦争ものではありますが、エンターテインメントも盛り込まれ、笑いもあるし、よく動くし、最初から最後まで、真っ直ぐで、エネルギーに溢れていて、汗だくで男臭い感じで、「劇団EXILE」らしさも感じられる、「夏」っぽい舞台でした。戦争モノだからっていう訳じゃないんですがね。
皆さん海軍の白い軍服、すごく似合ってました。眩しかったー。
皆スタイルいいから、本当にかっこいい。
それでダンスもされた日には、鳥肌モノです。
戦争、特攻、命、勅命…重いテーマがあり、色々と考えさせられる作品でした。死と隣り合わせの中でも、日常は存在しているし、閉鎖空間なれども、仲間と共に友情も育むことは、今も昔も変わらない…。
そう考えると、戦争の前では日常の脆いこと…。
それが、あの時代にはあったのだと思うと、ただただ追悼、哀悼するばかり。
そして今の平和な時代に感謝。
好きなお芝居が、のんびり観られることに感謝。
和太鼓、劇団EXILEらしさを感じたというか、ちょっと懐かしかった。
(劇団公演の時には、必ず和太鼓やってたから。Aチームにはどうやらなかったシーンらしいです。)
やっぱり格好かったなぁ。
劇団EXILE初観劇でした
劇団EXILEの方がメインと言うことで…笑いの要素はファン層を考えたものが多く見受けられたかと思います。
笑わせて泣かせて魅せる旺盛なファンサービス精神は好感度大。
前半の笑いについていける方は中弛みを感じることなく、休憩なしの2時間20分をあっという間で堪能できると思われます。
戦争物はその重さをじっくりと噛み締めながら味わいたい、という方には不向きな部分もあるかと。
私が観たBチームは若手公演との事でしたが、拳を握り続けて演技してるんだろうと思うくらいの力強い台詞回しや和太鼓演奏、STOMPやタップといった開きさせない工夫は技術面が素晴らしかったです。
ストーリーはある意味王道と言えて、表現力云々よりも役者の皆さんの一生懸命さが一番伝わってくると思います。
満足度★★★
なんだかんだ初めての
劇エグでした。
青山劇場も初めてだったのですが、舞台装置が素敵でした。
ハケ口やら人のドタバタ感、また感動シーンを上手く魅せるように作られていて、いい潜水艦の使い方だなと思いました。
戦争のアツイ部分と笑い部分との比率がうーん…と思ったのですが、劇エグの雰囲気を知らないのでこれが常なのかなと思ったりも。
でも舞台の大きさ負けすることないオーラ、あっぱれ!と言いたくなる皆の動きのそろい方に思わず何度かにやにやしました。
満足度★★★
男たちの
熱い友情と、母国への思い、プライド、夢、、、
戦時中のお話で潜水艦の話、というのはあまり多くないですが、
どうしても話の先が想像できてしまうこと、ありきたりな終わり方であること。
それでも、メッセージはたくさん込められていて、
客層も幅広かったですし、和太鼓やストンプといったエンタメ性あふれるつくりで
面白かったです。
ただ残念だったのは、観客側。
子供が結構いたものの、途中で飽きてしまうのか
上演中のおしゃべり、飲食、出たゴミで遊びだす・・・
子供でなくても、ケータイは鳴るし、正直最悪でした。
満足度★★★
ついに
男には覚悟の尊さを説き、女にはその理解を求める。それが必要な怖い時代にリアルで突入して行くのでしょうか? あ、フジテレビもかかわってるのね。
満足度★★★★
犬死とは思いたくない!
場面は潜水艦内、海軍の若き兵士が特種潜航艇いわゆる人間魚雷で特攻するまでの話である。前半やや退屈さを感じたが、後半は見事に惹きつけられました。最初にattackする横川一等兵の「貧乏の中で育った自分が、靴下や靴が履け、新しいシャツが着られ、ご飯が食べられ、病気の兄が医者に診てもらえ、給料が貰えるのは海軍兵学校に入ったからだ。だから特種潜航艇に乗ると言う。さすがに、グッ!ときました。
私たちは忘れてはいけません。国に命を捧げたのではなく、軍に命を捧げさせられたこと!