満足度★★★★★
目撃の喜び
「現在進行形で議題にあがっている法律の可否を巡った芝居を、会期中に永田町で上演するのは、日本に議会が出来て130年の憲政上初のようです。」というDMの言葉で、見る前からワクワクしてました。超絶おおげさだけど、歴史的瞬間に立ち会ってるような、妙な興奮がありました。想像以上に馬鹿馬鹿しく、でもしっかりメッセージ性のある物語は完成度が高く、そのグダグダさ(ゆるさ)も含めて、見ていて本当に心地よかったです。社会問題を扱う演劇には賛否があると思いますが、強い立場や権力に立ち向かうために、演劇が機能するならば、個人的にはこんなに嬉しいことはないなと思います。
満足度★★★★
シナリオや良し
論理に笑いをまぶして鋭さを露骨に出さないシナリオの書き方が賢い。また、ギャグのセンスが基本的に関西のそれを踏襲しながらもちょっと突き抜けているのが、この劇団の面白さだ。とはいえ、今後、演劇で身を立ててゆくのであれば、宿題もたくさんある。
第1に科白を身体化し切れていない役者が多い、と言うことである。同じシナリオを、別キャストで演らせてみれば、良く分かろう。例えば、亡くなった益田 喜頓さんのような方を店長に持ってくるとか、あぐり役に大竹 しのぶさんか秋吉 久美子さんタイプを配するとか。今更、言う迄もないことなのだが、演劇は総合芸術である。とても微妙なものなのだ。シナリオ、キャスティング、役者の演技、音響、舞台美術、照明、小道具、演出等々の関係に、観客の反応が加わる。そういう総合芸術なのである。だから、主宰者は、トークゲストにも、演劇関係者を含めることが望ましい。既に19次ということで、一定のファンを獲得し、評価もされているわけではあるし、まあ、本当に演劇で身を立ててゆくつもりであればのことだが。
公演形態を詳しく調べていないので、詳細は、分からないが、今回のリーフレットを見る限り、客演も多かったようだ。そして、今回、自分が気に入った役者は、あぐり役の小林 まゆみ、宗国役の髭だるマン、弁護士役の廣瀬 愛子。警部補役の由良 真介は、客演の役者達に、華を持たせた、という所か。あぐりのお兄ちゃん役、田中 浩之は、一番難しい役どころだが、喜劇なので、もう少し、オーバーな表現を混ぜたり、間の取り方で笑わせる、ということを磨けば、更に良くなるように思う。マスクも良いし、2枚目もこなせよう。
満足度★★★★
台詞の鋭さと作りのユルさが混在
朝まで飲んでも、朝まで映画観ても、朝までデートしてもいいけど
“朝まで踊ってはいけない”のが今の風営法だ。
「自分にとってどうでもいい事でも、他人には必要なこともある」という
これは想像力の問題だという作者の気概が感じられる舞台だった。
台詞の鋭さと作りの微妙なユルさが混在するところが面白い。
国会議員と弁護士が壇上に並んだアフタートークも充実。
満足度★★★★★
知的好奇心が満たされました
横浜の弁護士会が年に1回づつ位で上演してる法律劇を思い出しましたが、
現役弁護士の演技よりも、さすがに演劇してる方々の芝居は面白かった。
60分と短い作品名ながらポンポンと進むストーリーで考えさせられる部分も多くて満足できました。続いてのアフタートークショー(30分くらい)にて主宰と弁護士さんに現役議員さんたちのトークも良かったです。なにより永田町で上演するという点はホントたいしたものです(^^)。星オマケに1つあげましょう!
2013年6月19日(水)日本経済新聞の朝刊1面「春秋」にも風営法懸念の記事記載されましたねー
満足度★★★★★
割とシンプルながらズシリと来る・・
兄貴が25時に出演するという妹に、
「25時以降は風営法により捕まる可能性がある」
と言って、
出演を30分早めさせようとする。
たとえ兄の職業が警察でなかったと言っても、
大学生の妹に対する助言としては十分ありうる話だと思った。
それに対する妹の回答として・・
満足度★★★★
これは良かった
ストーリーだけ追っかけるとちょっと薄っぺらに思えるんだけど,当日パンフの言葉や劇中の弁護士のいくつかの言葉を加味するといろいろなことに考えは拡がります。自分の思うところが作者の意図したところなのかはわかりませんが,60分の短い芝居の割には,自分にとって充実した芝居でした。最後は無難にまとめすぎたのでしょうか,国会議員もいたようですし,あまり過激な結末は持ってこれないのでしょうが,そこだけが物足りない部分でした。