ロボティクス・ノーツ 公演情報 ロボティクス・ノーツ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
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  • 日本の「人ーロボット」の歴史を再認識

    何より革新性があったのは、毎回ゲストを招き、出演者とロボット対決をしてしまうコーナーである。

    通常、舞台というのは、脚本と演出家の頭が考えた“作品”を素直に上演してみせるものである。
    舞台こそリアリズムであり、人間の対話だが、あくまでNHKの教育放送のように決められたことしなければならない。
    その点でいえば,『ロボティックス•ノーツ』のロボット対決コーナーは ニコニコ動画の生放送ではないか。

    ニコ生と表現したのは、出演者とゲストの対戦の模様を、小型カメラで撮影し、舞台のモニターで生中継するシステムだったからだ。
    手ブレは生じてしまうし、編集や画面切り替え が不可であるところが ニコ生と表現できる。

    私が観た回は、ゲストがアニメ声優の女性だった。
    出演者も、「あの声優さん、かわいいわね!」とゲストに対する配慮を忘れない。
    男性ゲストなら、「あの○○さん、かっこいいわね!」か。

    ロボット対決の対戦内容は、第一回戦が向かい側に置いてある風船を先に刺す、第二回戦がロボットの背中に付けられた風船を刺す、だった。
    第一回戦では出演者が、第二回戦ではゲストが、それぞれ風船の割れる音を劇場に響かせた。

    決めの第三回戦は「ストーリーの進行上」(レフリー)と前置きされ、出演者が  見事?に駒を進める。

    日本のロボット技術を語るうえで、鉄腕アトムは 避けて通ることのできない存在だろう。
    手塚治虫が世に発表した国民的漫画キャラクター。今も生まれた場所とされる高田馬場の高架下にはアトムの笑顔がある。ちなみに御茶ノ水には、そうした記念物はない。

     動力は原子力。その点を取り1970年代「平和利用という名の下、原子力発電の建設を誘導する作品」と原発建設反対派から非難を受けた歴史があるが、手塚治虫自身「原子力発電には反対です」と明言している。


    アトムはトビウオ博士に開発された、原子力式の人間型ロボットだ。しかし、開発の経緯は、トビウオ博士の亡き子供を蘇らせるため、その子に似たロボットを作ることにあった。
    つまり、鉄腕アトムは ロボットとしてではなく、人間として造られたのである。

    2000年代、SONYは犬型ロボット•アイボを発売し、国内にブームが巻き起こった。
    人間が到達できない地点へ、ロボットの機能を通し、到達する。
    これが、世界のロボット開発の常識だろう。

    しかし、この国はアイボを例に取れば解るように、“愛着”を重視する開発方針を貫いてきた。HONDAの二足歩行ロボットを考えてみてほしい。ランドセルを背負った、少年の姿をしている。


    舞台に話を戻すと、種子島高校ロボット研究部に所属する主人公?の少女は自身で造り上げた巨大ロボットに対して、非常な“愛着”を持ち合わせていた。
    JAXAが財政援助を申し込んだにもかかわらず拒絶、かつて姉が設計したオンボロ1号機に“愛着”を感じるからである。

    そうした単なる機能性を超えた、“愛着”としてのロボットは、鉄腕アトムが原点だった。
    ロボット対決が終了した後、巨大ロボットを表すのは人の身体とモニターであった。現代舞踏のキレで、身体の持つ ぬくもりで、日本のロボット開発の歴史性を示すパフォーマンス(作品)だった思う。


    拡散も、一つのテーマだった。
    Twitterや、LINEを通し、ある“つぶやき”が1分も経過せぬうちに世界中へ拡散する時代。パブリックな井戸端会議が、無数に展開されている。
    そうした時代だからこそ、逆に何が本当か分からない。SNSは雑音が多いから、新聞やTVで言っていることを鵜呑みにする。昨年の総選挙は、その例だろう。
    選挙期間中、Twitterで つぶやきリツイートされた政治ワードは『維新』が圧倒的だったのに、新聞、TVが世論調査結果を一斉に発表した直後、それは『自民』に交代した。
    メディアが、“風”を吹き付けると、TwitterやLINEで 数倍の風速となり、世界に拡散する。
    多種多様なサファリパークを提供するはずのSNSが、そのパブリックな井戸端会議的要素によって、ある単一化の方向に誘導されてしまう道具となりうる格好の例が昨年の総選挙だった。

    舞台は、SNSが発展した社会を私たちに考えさせる一石だろう。他方、女子高生がロボットのプログラミングをする社会も、あながち間違いではない。バレーに励む少女がいれば、ロボットに打ち込む少女もいる。

    IT化の社会は幅を広げることに繋がるわけなのだから、種子島高校ロボ研が私たちの目指す姿である。





  • 満足度★★★★

    面白かったです
    もっと映像を多用すると思ってましたが、ロボの動きも人で表現したりして面白かったです。ホビーロボの大会「ROBO-ONE」、盛り上がりましたね。登場人物の再現率も高かったと思います。とくに日高昴はゲームそのままでした。

  • 満足度★★★★

    アニメみてました
    でもゲームはやってない=筐体2種類とも持ってないし。

    アニメが面白く且つロボットが好きなので見に行ってしまったです(^^)。

    出来は→いろいろ細かい説明が省かれてはいたのだが、
    概ね熱く楽しめた舞台でありました。
    知ってる人は、より楽しめて。
    知らなくてもそれなりに楽しめるという出来でした。

    <2時間10分>+<アフタートークが20分強です>

    ネタバレBOX

    2019年。ポケコンが普及し、拡張現実が当たり前となった近未来。太陽活動の活発化により赤いオーロラが見える種子島にある中央種子島高校、そのロボット研究部(通称:ロボ部=ちゅうたねロボ部とも言う)は部長の瀬乃宮 あき穂が生徒会に対し去年の10倍もの予算を請求するという暴挙に出たため廃部の危機に追い込まれていた。彼女の夢は「東京万博にロボ部が代々造り続けてきた実物大ガンヴァレル(あき穂の姉、瀬乃宮 みさ希が設計した当時のロボットアニメの主役メカ。)を出展する」ことであった。(自分は3年生であり今年がラストチャンスであった)しかし教頭先生の逆鱗に触れ、ロボ部は部費を止められてしまう。だが廃部を免れる条件として2週間後に行われるホビーロボの大会である「ROBO-ONE」で優勝することを要求される。あき穂はロボ部唯一の部員で幼馴染である八汐 海翔を巻き込もうとするが、彼はロボ部には興味が無くキルバラ(ネットでのロボット格闘ゲーム)三昧。更にロボットに詳しいらしい日高 昴に入部の勧誘を掛けるもあっさりと断られてしまう。そこであき穂は一人でROBO-ONE優勝ロボットでありロボ部名誉部長タネガシマシン3の改修に奔走。海翔がダメ元でキルバラ製作者のフラウにキルバラの操作システムの使用許可を頼むメールを送るとフラウはプログラムを送ってくれた。そしてROBO-ONEでロボ部は快進撃を続けるも、決勝で前回優勝のミスター・プレアデスとの対戦中、疲労が原因で海翔に起きた『スローモー』の発作のお蔭で出せた捨て身の突進攻撃を繰り出すも敗退してしまう。だがプレアデスの正体が2年生の昴であると見抜いてた海翔は、優勝者はロボ部の部員であったという体面を取って強引に部の存続を認めさせた。ある日、海翔は公園で居ル夫を通さないと見られない幽霊と言われたAI愛理と遭遇する。そして、愛理の補完プログラムであるゲジ姉に言われるがまま「君島レポート」と呼ばれる謎のARアノテーションを発見する。それは、君島 コウと名乗る人物が残した命懸けの告発文であった。全部で7つあるというレポートを集めていくうちに人類の大量虐殺・人間牧場化計画を知る事になるのであるが、これは罠であり、レポートの全世界拡散と計画の実行が電脳化されてネットに潜んでいた君島の人格が用意し引き起こしたものであった。ロボ部はなんとか、実物大ガンヴァレルをつくろうプロジェクト=通称「ガンつくプロジェクト」。アニメのロボットを実際に作ろうというロボ部9年間思いを実現させるも、遠目からはほとんど動いていないと同じくらいの出来の”ガンつく1”しかできずがっかりしていたが、種子島のJAXAからの援助があり2号機の着手をして万博に向けた動きをするのだが、その間にも太陽嵐の為東京が電気的に沈黙したりするなど陰謀が進み、ついに人為的に太陽フレアで地球を炙る為の衛星の発射が首都圏の混乱(世界規模での情報操作での混乱)のうちに種子島から打ち上げられようとしてしまう・・君島に操られたみさ姉の手で。君島の正体、ロケットを守るみさ姉の蜘蛛型ロボット=スメラギ。立ちはだかる敵に向かってあき穂は叫ぶ「正義の巨大2足歩行ロボットは悪いヤツを倒して、みさ姉も倒して。絶対地球もお姉ちゃんも救うんだ!」と(台詞内容はしょってますが、この台詞が生で聞きたくて劇場に足を運んだんですよー。)。スメラギに壊された2号機ではなく、ガンつく1=正式名称「ガンヴァレルをつくろうプロジェクト試作1号機」をモノポールモーターで強化改造し両腕にパイルバンカーを付けスメラギと対決するガンつく1。皆のサポートでミサイルをかわし、『スローモー』を強制的に引き起こす装置によって海翔の操縦するガンつく1は勝利し、ロケット発射は阻止され、君島はデリートされるのであった。

    あーさて、ROBO-ONEでのバトルは、実際に実物のロボットで風船割り勝負を日替わりでのアニメのキャストが挑戦です。今日は主人公2連勝でした。

    基本舞台上の映像とダンサーさん?黒子さんと呼ぶほうがいいのかな?
    でのロボット表現だったり、メイン以外の役も黒子さんがしてました。

    キャラクターは役者さん頑張ってて、大変良く似ていましたねー(^^)

    Mr.プレアデスが生の3Dで見れて楽しめました。(役者さん曰く登場シーンでの拍手や笑いは多くなって欲しいそうです(^^)

    アニメで22話分を2時間でまとめるのだから大変だったとは思うが、最後のロボット対決にもってゆく流れはざっくりとしないで欲しかったなぁ。駆動用のモノポールをドクが集めていただけでなく、廃部が決定された(起動実験中の転等事故で昴が足の骨折してしまったので)ロボ部の復活にと大人が学校問題として何かあれば責任取るからと入部届けにサインさせるシーン(これで高校生の部活Vs悪の組織という面白い構図になるんだし)と、さらっと「JAXAの技術者達です」とガンつく1の改造現場に届けるシーンとか、人手が足りないだろうからと学校のみならず、最後の対決シーンを動画配信で見た島の人たちも集まるシーン。台詞だけでも入れてくれれば盛り上がりがもっと凄くなると思ったわ。  無かったの・・・・・残念。

    また最後のロボットバトルはミサイルの残弾数と、撃ちつくした後の格闘戦と、キルバラでの主人公とみさ姉の対戦で。何度も勝てなかったみさ姉を越える意味合いの演出も濃くして欲しかったなー。(ちなみに、みさ姉のロボット操縦スーツはかっこいいぞ(^^)。

    アフタートークでは、各役者さんが今回の芝居で”こだわった”とこと、10日間休みがあったら何をする?&昼→夜の回までには何してます?がお題でした(^^)。休みではモルジブ行きたい!とひたすら家でゴロゴロ派が割りと多かったのが笑えました。役者さんの中で実際にアニメ見てた人は、なんとエグゾスケルトン社の重役・澤田 敏行(さわだ としゆき)=伊阪達也と天王寺 綯(てんのうじ なえ)=はねゆりさんと伊禮 瑞榎(いれい みずか)=櫻井みのりさんでした。(ゲームは誰もしてないみたい)

    みさ姉役の西原亜美さんは、セーラー服にスーツ×2(^^)となかなかでした。他の皆さんは、つなぎや夏・冬服の制服程度なのに・・・(あー私服もあったんだっけ、みさ姉より多いか。)。なんてね

    まぁ とにかく熱く楽しめました(理系ヲタクの自分には合いました(^^)。

  • 満足度★★★

    みんな結構似ているのかも
    瀬乃宮あき穂が可愛かったです。

    ネタバレBOX

    ネットの中で生きる君島コウが、何らかの弱みを持つ人間の心の闇を突いて手先にして、巨大クモ型ロボットを作って破壊工作をしたり、ロケットを飛ばして太陽風に影響を与えて人類をせん滅しようと企み種子島のロケット基地を襲撃したりするのを、中央種子島高校のロボット研究部のメンバーたちが自分たちで作った巨大ロボットを駆使して阻止する話。

    もう一人の主役八汐海翔(やしおかいと)と日替わりゲストによるリモコンロボット同士の風船割りゲームで、ロボット操作に慣れているはずの海翔が一回戦と二回戦に惨敗したのには大笑いさせてもらいました。

    黒尽くめのダンサーがロボットを演じるという工夫はなされていましたが、さすがに巨大ロボットにまでは見えませんでした、悪しからず。

    君島はネットの中に生き続けています。いずれまた新しい手先を使って人類せん滅を狙うのでしょう。続編もあるのかなと。
  • 満足度★★★★

    原作を知らなくても・・・
    原作をまったく知らない状態で見に行きました。

    作品世界の単語はわからないものが多かったのですが、関係なく最後まで楽しく観劇しました。

    勢いのある作品って楽しい♪

    ただ、わからなくても楽しめましたが、重要な単語の説明ペーパーがあったら助かるかも・・・もしくは、モニターがあったのでそこに表示するとか・・・とは、思いました。

    ネタバレBOX

    映像が多用されているのですが、モニターの位置関係を考えると、前方の席だと見え辛いかも?

    クールな後輩役の戸谷くんが、仮装して登場するシーンは爆笑でした。
  • 満足度★★★

    原作未読
    内容を知らずに観劇したのに、普段使わないであろう言葉が多用されているにも関わらず、疑問が残る展開はありましたがストーリーがちゃんと分かって、最後には熱くなりました。

    ただ、他の方も言ってらっしゃいますが、台詞が聞き取り辛かったです。

  • 満足度★★★★

    原作知らない
    巨大ロボットが出現する話なんだから、足だけでもセットにあれば良かったのに〜。スクリーンの映像がピンボケっぽくて雑だったのが難点。

    原作やゲームを全く知らない状態で見ましたが、これで小中学生と話が合う。

  • 満足度★★★★

    原作知らず
    原作も何も知らず、初見です。
    多分、細かい設定は全て理解できなかったとは思いますが、熱い展開は感じる事ができた。
    こういった作品は当たり外れが激しいが、普通に楽しめました。

    原作ちょっと気になりました。
    原作有りの作品は観た事無い人に興味を持たせたら成功だと思います。

    ネタバレBOX

    ロボットの表現が実は場面場面によって違っていたので多少の混乱を与える気がしました。
    (実際のロボを使ったり、人で表現したり)

    オープニング、コロスの人たちをロボに見立ててメインに置く演出好き。
    全身黒尽くめのこのかたがた、主にロボを表現する事が多かったですが、色味は考えた方が良かったかも。
    主人公たちのブレザーと色が被るので、埋もれてしまう場面が何度か。

    また、ロボ対戦の時、黒対黒になるのでどっちがどっちか見失いそうにもなったので、その辺りのケアはもう少しあった方がいいと思う。
    (色そのままだとしても操縦者と完全シンクロさせるとか)

    ゲストのコーナー(実際のロボで戦う)、本物のイベントの雰囲気っぽくて何気に面白かった。
    あんなイベント本当にやってそう。

    ちなみに主人公はオタクに見えなかった。
    単に不良っぽい(笑)?
    先行してビジュアルがあるので仕方ないと思いますが、
    「世界を救うのはヒーローじゃない―――オタクだ。」
    と言われた時、ビジュアル的に日高と言うメガネの方だとしっくり来た気がする。
  • 満足度★★★

    これから
    原作知識0で行きましたが、なかなか面白かったです。
    開演前にパンフレットを読めず、専門用語的なものはちんぷんかんぷん、でしたが、原作知らなくてもそれなりに楽しめるかと思います。
    実際にロボットを使ったシーンも面白かったし、笑いの演出、素敵だと思います。

    ただ、セリフが言いにくいのか、詰まる場面が何度もあったり…
    最後の戦闘シーンはバックで音流れてるし、説明台詞のような長台詞でモゴモゴしてる感じがしたし、
    マイクが音を拾いきれていないから何言ってるのか分からなかったり…
    動きも激しいし、ダンスもあるしで音量小さめにしてるのかもですが、大事なシーンのセリフが聞こえないのは痛い。
    あと、2時間に納める為に色んな点を削られているとは思いますが、キャラクターで疑問の残る子が何人か…
    なので★2つマイナス、かな。

    でも、総合的に面白かったし、アクションやダンスもカッコ良かったし。
    これから、千穐楽までにどんどんよくなると期待を込めて。
    皆さんの熱演は伝わって来たので、頑張って欲しいです。

  • ロボット=近未来=スモーク?
    開演前から、小屋がスモークに覆われていて、咳き込む観客ちらほら。
    美術が、この規模の公演に合わない貧弱さで、
    それを隠すためとしか、最後まで思えなかった。
    役者の動かし方は、演出のセンスを感じた。
    台詞が聞き取れないのは、こなれて来ることに期待。

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