満足度★★★★
行き場のない想い
三遊亭園朝の落語、真景累ヶ淵を原案とした怪談。
現代風にアレンジされている為、言葉遣いや服装などは現代のものとなっている。
豊志賀の呪いが話の中心であるのだが、
呪った本人には結局呪いは届かない。
また会話についても、新吉本人には届かないことが多く、
コミュニケーション不全な場面が多く見られた。
行き場のない豊志賀の呪いの言葉、やり場のない思いが、
想いを理解できない客席に向かっているように感じた。
役者が複数の役柄を演じているので、
登場人物の関係性が理解しづらい場合が多かったので、
原作を読んでからこの舞台に望めば良かったと感じた。
満足度★★★
知ってれば感じ方違うか
落語を題材にしてるのは知ってたが、嫉妬の輪廻?的なのは感じたが、物語自体はよくわからなかった。でも、わからんわりには130分と言う上演時間は長いとは感じなかった。不思議。もしかして、題材の落語を知ってたらもっと面白かったのかな?
満足度★★
不条理劇でも・・・
物語の構成が「作家、フジタタイセイさんの失踪から始まる」、これがテーマにもなってるそうだが、同行した家族がフジタさんのツイッターのフォロワーで、いつも「死にたい」とか「消えてなくなりたい」とか心配なことばかり書いてるし、この数日、ツイートもボット化し、配役表の名前が消えてたし、本当に失踪したと思い込んだ。
家族は真面目な性格なので私がフィクションだと説明しても信じてくれず、「嘘や冗談であんな不謹慎なこと言うはずない」と帰路、口論になり、とても後味が悪かった。
劇場を出て心配なのですぐフジタさんにDMまで送ったそうである。
家族には最後に出てきた釣りの男がフジタさんだとわからなかったのだ。顔がよく見えなかったので。
作者の狙いはわかるが、それなら劇を観てる間だけの「嘘」でよいのではないだろうか。
口上で「どんな些細な情報でもかまいません。何かご存じでしたら、終演後でもけっこうですから受付のものにお知らせください」とまで言うということは失踪を信じ込ませたいから言わせたのだろうが、ちょっとやりすぎに感じた。
そこまで言うなら、せめて千穐楽には最後に出てきて「失踪は劇中のことです」と挨拶してくれたらよかったのに。
フジタ氏を応援している家族が観たいと選んだのでしかたないが、こういう演劇にあまり慣れてない人には不向きだった。
「牡丹燈籠」と「真景累ヶ淵」をないまぜにしているが、人間関係が入り組んでいるし、原作を知らない人もいるので、簡単な説明くらいパンフにつけたほうが親切だし、一段と理解しやすいと思う。それで、この作品を損なうことになるとは思えない。
興味があればググればいいということだろうが、最近はちゃんと資料をつける劇団もある。
不条理劇仕立てにしたから謎が多ければよいというのは独りよがりに思えた。
テンポは悪くないし、原典をよく知っているものにはそれなりに楽しめたが、もう少し客のほうに歩みよって作ってもよいのでは。
満足度★★★★★
また脚本売ってください
良質な非日常に触れることができて大変良かったです。よくできた非日常というのはわりと世の中にありますが、「非日常」が「よくできてる」というのは、そのよくできてるというところで日常とのつながりを感じてしまうので、非日常に没頭するというのは意外と難しいことです。
ところが今回の舞台は、なぜかはわかりませんがとにかく自然に非日常に没頭できました。たぶん役者さんと、脚本が良いのでしょうね。脚本は物販で手に入ったので、これから時間のある時にじっくり読んでみます。
満足度★★★★★
ちょいと縁ありて
ここに感想を書くのは、というより、言葉にすることがもったいないように思う。
えがきかた、捉え方、並べ方。
上手だなぁ...と素直に思ってしまった。
というよりも、自分と感覚が近いせいだろうか...途中から自分が客席以外の場所にいるような感覚だった。
狭いようで広くて、独特な密度の舞台空間に、なにかどこかむず痒い気持ちになった。
好きな舞台であるが、以下割愛する
言葉を使いすぎたくない。
満足度★★★
そこそこ楽しめました
ちょっと長く感じた芝居でしたね。ストーリーはよくわからないとこともあったけど、結構テンポよく進んで飽きずに観ることができました。もう少し詰めてくれるといいのだけれど。
満足度★★★★★
これは凄い。。。
作り手の術中にまんまとハマってしまった‥。文字通り”手玉にとられた”感じ。
学生時代に読んだ、夢◯久作の『ド◯ラ・マグラ』を読み終えた時に受けた衝撃と近いものを感じた。
敢えて長尺な上演時間(130分)にしているのもなるほど納得。
満足度★★★★
イマジネーションを働かせて
前日までの評価が悪かったので、期待せずに観に行きました。実際見てみると、自分は楽しめました。たぶん作風を受容できるかどうかで評価が大きく別れると思います。
会話メインで外的な演出は控えめでした。そのため役者の演技によって場が大きく左右されたように感じました。前半、役者の演技がいまいちで少し残念でしたが、後半徐々に良くなり、観ている自分も盛り上がれました。安定して上手い人がいてよかったです。
ストーリーがやや複雑であるため、何も考えずに見ていると置いていかれるおそれがあるので注意が必要です。当パンをきちんと見て覚悟しておいた方がいいでしょう。仕事終わりに観劇して寝てしまう客がいるのは仕方ないかもしれません・・・
以下ネタばれ↓
補足:舞台について。舞台の左右に席があり、役者の横顔を見る形になります。劇場に入って手前側の左奥の席が見やすいと思います。