泥沼ちゃん 公演情報 泥沼ちゃん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    沼の中
    面白い。転換時の上松コナンの演技が上手い。

    ネタバレBOX

    小学生時、いじめられてた沼田ドロシー(ヒルタ街)に声をかけた根暗で友達のいない稲庭(川原万季)。高校時には親しさもなくなり、30代になって稲庭が十数年振りに会いにくる。戸惑うドロシーだったが、同棲を認める。しかし、泥沼な稲庭はトラブルを引き込みまくる女だった…。

    ドロシー…トラブルメイカーな稲庭を見捨てないのが凄い。
    稲庭…ラスト、友人のドロシーのため、銀原を殺し?人生にケリをつける。
    シシド(椎名茸之介)…稲庭のパチンコ仲間。比較的裕福育ち。すぐ手を出すバカだけど純粋。
    田畑(郷志郎)…小説家志望だけど、上手く行かず、夢も諦められない。広尾をネタにすべく考えていた。
    銀原(ゴールドユスリッチ)…稲庭が焼き殺した男の息子。ゆすりたかり屋。稲庭に友人がいることも許せない。
    穂積(鉄炮塚雅よ)…ドロシーの友人。ミスコレ出場の際にドロシーを心配する。
    宇野(上松コナン)…ドロシーのマンションの不動産屋。一番冷静で常識人。
    萌(珠乃)…稲庭の妹で、銀原の自称彼女。稲庭のせいで男も作れなかったと非難する。
    広尾(植木まなぶ)…ドロシーの隣人。ドロシーへのプレゼントに盗聴をしかけるが、友達が欲しかっただけな人。ゲイ。

    自身の過失からタカラられ、友人のドロシーを売る稲庭だったが、ラストのラストでドロシー(や他の人)を救い、すべてを自分でケリをつける決心をする。正直ここらが劇的ってワケでないと感じたが、泥沼な人生を歩んできた(そして今後も歩み続けるだろう)稲庭の、小さな体と心が気に入った。

    不幸を巻き散らかすって女だけど、なんだかんだ周りには人がいて関係している稲庭は救われるべきだったのかもしれない(実際のクズはこうはいかない)。けど、友人の危機を救うためにってとこしか見えなくなった稲庭の選択を肯定してあげたいとも思った。
  • 満足度★★★★★

    二律背反
    友達によって泥沼に引きづりこまれ、
    友達がいたから泥沼から救われた。

    演出次第では緊迫感溢れる展開がいくつもあるのに、軽くコメディタッチで進むので気軽に見てたら、話が進むにつれ救い様のなさが浮き彫りになり、どうしてこうなってしまったんだろうと考えずにはいられない所に脚本・演出の妙があると思いました。

    ネタバレBOX

    オズの魔法使いが大好きな母親が、反対を押し切り娘にドロシーと名付けたことが始まりなのか。

    小学生時代、名前のせいで苛められてたドロちゃんに唯一手を差し伸べた稲庭さん。
    それから紆余曲折あり20数年。
    稲庭さんの境遇を知り、助け舟を出してしまったドロちゃん。

    引きとめなければ良かったと後悔するドロちゃんの独白が、観劇後に思い返してみると観劇中に思ったこととは正反対で、どちらが2人にとって良かったのかと思わずにはいられませんでした。

    ドロちゃんが助けなかったら、稲庭さんは人に刃を向けることはなかったのかもしれない。
    けれど、ドロちゃんが助けてくれたから、稲庭さんは救われたのかもしれない。

    ドロシーについて行った案山子、ブリキ、ライオンが欲しいものを手に入れることができたように、友達が欲しかった人達はそれこそ生涯の友と呼べる人を得ることができたのではないかと思います。

    「離れていても友達だよ」の台詞に胸を衝かれました。
  • 満足度★★★★

    レベルが違った!
    自分の泥沼ちゃんがかわいく思えるほどレベルが違いました。途中までは苦笑いしながら見ていましたが、最後はちょっと怖くなってしまいました。それでも笑い所は沢山ありました。

    ネタバレBOX

    劇団員だけの公演だからなのか体の張り方がすごかったです。
    水着姿のヒルタ街さんもナイスバディでした。

    流行のキラキラネームに苦言を呈する作品だったような気もします。

    何をもって友達というのかを考えさせられると同時に
    「会えなくても友達だよ」という台詞が強く印象に残りました。

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