パヴェル=マリア 第7番 公演情報 パヴェル=マリア 第7番」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    時代が前後する
    複数の時代を跨いで物語が展開されていて面白かったです。
    役者さんの演技も声も鬼気迫るものがあって最後までドキドキしながら観させていただきました!
    含みのある終わり方のような気がしたのですがもしかして続編があったりするのでしょうか?

  • 満足度★★★★

    シリアスファンタジー
    アトランシア地方、ブロシェール漂流星団、カノリアンの大彗星、レドカルフ銀河の神話群…このようにカタカナの名詞がガチで飛び交う、RPGゲームのような生粋のシリアスファンタジー90分です。

    ネタバレBOX

    ちょっとでも恥ずかしがったら台無しになるような内容を、役者が常に大声で滑舌良く、全力投球で演技していたので、有無を言わせない説得力があり、本当に切ない歴史や前世を紐解いたかのような清々しさがありました。

    まず照明の、軌跡や模様が最後までとてもキレイで工夫され、簡素な衣装を凄く補っていました。演出は、「古の王国の歴史」と「現在の幽閉の塔」と「鬼火達」と「まじない師の弟子ハイレイの日常」という4ヵ所での出来事が、5分や10分置きにクルクルと入れ替わり立ち替わり、珠に交わるのがとてもスピーディーで良かったです。

    役者さんは全員、声が良かったです。良い意味でアニメーションのようにはっきりした抑揚や表情、色をつけられていて、大きな会場でも通用する、朗々とした発声でした。そして、何役もやっている時には、きちんと声色を、変えていました。

    主役の春賀さんは、正に元気少女で仕草が良かったです。賢さが滲み出ていたので、もっと最初に、いたずらに楽しく笑っていたら最後はもっと切なかったかもしれません。内村さんは、善良な天文学者のピュアさ、学者肌が板についていて、胸を打たれました。

    斎藤さんが、インパクト凄かったです。泥の人形ということで、スキンヘッド(淡いコケ色)、細長い手足、表情無し、台詞無し、奇妙な動き、気持ち悪い動き、不規則な身体表現等、見事でした。本当にそういう人形(かゾンビ?)が居るみたい。指さすときにぐるんと腕を頭へまわした動作が好きです。最後は、心ない現代人キャラの仕打ちで世知辛い終わりでしたが、主人公は幸せへと足を踏み出したので、感慨深いエンディングでした。

  • 満足度★★★★

    歴史
     歴史が勝者に都合のいいように書きかえられた記述に過ぎないことは、今更言う迄もあるまいが、滅びていった者達の無念がどうなったかについては、誰しもが心に掛けることではあろう。
     戦争とは、無論戦闘行為も指すが、実際には、ロジスティックや情報戦も大きな位置を占める。それどころか戦闘局面などより遥かに大切な部分である。情報戦は、作戦の立案から、情報攪乱・操作、敵の情報インフラ破壊・分断、真実の隠匿等々、様々な側面を持つ。基本的には、情報を制した者が勝つのだ。裏切りなどは、倫理的問題であるより情報の質の問題である。
     劇中にも二人の優れたまじない師が出てくる。片や、裏切り者として、片や仇を晴らす者として。彼らの立場を現代に置き換えてみるならば、科学者やメディアの人間とでも言えるだろうか。要は知的エリートである。彼らの画策した結果が、何を齎し、人倫は地に落ちるか否かも劇のテーマとして取り入れられており、楽しめる。

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