秘密の繭 公演情報 秘密の繭」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    バランスがよい
    ありそうな日常を描きながらだんだんと隠されてた秘密が明らかになる。
    明らかになっていく見せ方や日常とのバランスがなかなかにお見事。面白かった。

    ネタバレBOX

    浅利ねこの小学生姿はガチにリアル過ぎる(笑)
  • 満足度★★★★

    レトロなサスペンス気味
    間違った(?)肉親愛の絡んだサスペンスに昭和40年代の松竹映画(松本清張原作、野村芳太郎監督)のニオイを感じる。
    また、TheWHOの「TOMMY」や天の岩戸などとも勝手に結び付けて観たら楽しいの何の!
    また、最後に明かされる中学生の娘の不登校の理由も巧い。

  • 満足度★★★★

    久々
    「正しい晩餐 山の幸バージョン」以来久々の劇26.25団。

    うん。とても面白かった。時事ネタ(中国ネタ)をかなり強引に盛り込んだ箇所があって若干大味になってしまった場面もあったが、生の舞台だからこそ提示ができる「家族の焦点のズレ」を堪能させてくれる重厚な作品だった。力のある役者さんたちが演じる危うい不穏さを秘めた家族劇を、あの距離でビリビリ感じながら観られるというのは、演劇ならではの醍醐味だ。

    叙述ミステリな趣を秘めて、不協和音漂う家族が過去と現在を繰り返し訪れ記憶の修正を図っていく。その脚本の構成がお見事。そうだと思い続ければ、時を経て、無かった出来事も真実になる。そういった不協和音が最後の合唱に繋がったのかなとも思うが、あの歌の部分はちょっと冗長だったか。そしてある意味クリフハンガーなラスト。この家族はまだまだ荒れる。荒んでいく様な余韻が残って終幕。良作。

    長尾長幸さん演じる古賀が毎回玄関の靴を並べ直す演出に、なぜか目を魅かれた。

    舞台美術の完成度がお見事。

  • 満足度★★★★★

    まじ面白かったっス
    花登筺か山田太一かって言うくらい面白かったです。(古っ)
    浅利さん、加藤(な)さん、須藤さん、星原さん今までみたことない役柄で新鮮味がありました。劇団員の方々もいい味だしてました。
    今の流れでいくと私の今年のNo1です。

  • 満足度★★★★

    本当のところは当人しかわからない
    昼ドラのようなサスペンスのようなはたまたコメディのような要素を織り混ぜつつ時おり見せる『秘密』、、、モヤモヤ気になってどっぷり浸かりました。面白い! 加藤なぎささん、浅利ねこさんのあの姿、可愛らしい◎

  • 満足度★★★★

    はたして
    繭はそのままだったのか!?成虫になったのか!?糸になって紡がれたのか!?
    タイトルが絶妙ですね!
    すべてがクリアにならなかったのが逆に良かったです。重さと笑いのバランスもいい具合でした。

    ネタバレBOX

    靴の脱ぎ履きの場面が多かったのが少し気になりました
  • 満足度★★★★★

    お芝居を観たーって感じ!
    ちゃんとセットがあって、終始一貫地に足がついていて、謎めいていて、謎の余韻が残るような家族物を観たのは久し振りのような気がします。

    ネタバレBOX

    浅利ねこさんが素晴らしかったです。ゴミくずちゃんのときの放射能で内臓がボロボロになって死んで行った少女の、走って走って走りまくるハツラツとした演技やエンディングの素敵なハイタッチは忘れられませんが、今回は一転、母親思い故に留年目的で登校拒否をしようとする中学生役、表情をあまり表に出さないどこにでもいる女子中学生らしい感じが良く出ていました。過去のシーンの小学生姿も良かったです。

    散髪屋のおじさんも変態ロリコンではなく、真に政美ちゃんのことを心配しての行動だったように思えますし、何が真実か分かりません。

    お父さんの死も、最終的にはお母さんが壺で殴ってとどめを刺したようですが、お父さんの浮気癖については分かって一緒になったはずなのに、傷ついた状況を見て発作的に不満が爆発したのでしょうか。

    政美が中学を卒業したら自首しようと考えていたお母さんも、今は一応穴に落ちて死んだと思い込んでいるフシがあります。現に商売を拡大しようと考えています。政美もお母さんは自首しないと確信したのでしょうか、登校拒否を止めるようです。ただ、政美と異母兄との別れ際のやりとりは、異母兄に罪を押し付けた意味なのか、黙っているようにと伝えただけなのか謎でした。

    それにしても、世界を股にかけて異母きょうだいを作り続けたお父さんってどんな人なのか気になります。

    担任の先生役の加藤ちえりさん、あんな先生に教えてもらいたかったです。

    お母さんを男優が演じることに違和感はありませんでしたが、劇団フライングステージじゃないんだからという気はしました。
  • 満足度★★★★

    人の思いやりの温かさが伝わる舞台
    あぁ、いるなぁ・あるなぁこういう関係や人物。
    と納得のできる芝居であり、巧くコメディ的要素を取りたりしていても。
    メッセージ性の強い納得のできる家族群像劇(でいいかな?)でありました

    <約2時間弱>

  • 満足度★★★★

    繭は藪の中
    複数の人間の記憶の中にあるひとつの出来事。
    それぞれの思い、思い込み、誰かを守りたい気持ちが交錯して
    真実はもうわからなくなってしまっている。
    わかっているのは「着地点を探すのは自分自身」だということ。
    キャラにはまった役者が生き生きとして魅力的な舞台だった。

    ネタバレBOX

    「中の下」くらいの弁当を売るアカネ弁当店が物語の舞台。
    上がり框の低い店舗兼住居は敷居も低いようで、様々な人が上がり込んでくる。
    ここには店主の茜(中澤功)と中3の娘政美(浅利ねこ)、それに
    住み込みのアルバイト塔子(星原むつみ)が住んでいる。
    そこへある日政美の異母兄 古賀ちゃん(長尾長幸)が久々に訪れる。
    迎えた茜と政美は嬉しいのと同時に彼の真意を計りかねて複雑な思いを抱く。
    7回忌を迎える父親の死に絡む記憶が蘇る・・・。

    冒頭、過去にここで起こったと思われる事件が再現され
    シリアスな話なのかと思っているとそうではない。
    だいたい長身の中澤功さんがスカートはいて“お母さん”だし。
    足がきれいで違和感もなく、すんなりお母さんになっている。
    ハイバイなどで成功している“男のお母さん”って私は好きだ。
    必要以上の女っぽさを排し、清潔感があって母性が際立つ気がする。

    このお母さんと古賀ちゃんが、それぞれ自分がやったと思っている事件。
    その真相は繭にくるまれ、政美を含めた3人はその周囲をぐるぐる回っている。
    まるで「藪の中」みたいに、ひとりひとりが違った風景を記憶している。

    この過去の事件がフラッシュバックのように時折差し込まれながら
    日々ここにやって来る人々が描かれるのだが
    店の日常を断然面白くするのがキャラの立った登場人物だ。

    まず住み込みアルバイトの塔子を演じる星原むつみさん、
    この立膝して弁当かっ食らう豪快な女性が面白い。
    登校拒否になった政美に対して、意外な優しさと的確な言葉を投げかける。
    この人のキャラに勢いがあって雰囲気を牽引する。

    「美術館に勤めながら人の悩みを聞いて小銭を稼いでいます」と自己紹介する
    気功師見習い中国人リーを演じる林佳代さんも面白い。
    いかにもな日本語のイントネーションと大陸的自己中心思想(?)が可笑しい。
    全員で歌を歌ってひきこもった政美を外へ連れ戻そうという(天の岩戸か!)
    “我的方法最上解決”(多分こんな発想だろう)スピリッツ全開。

    ちょっと危ない隣の床屋を演じた杉元秀透さん、“いるいるこういう人”感ありまくり。
    古賀ちゃん役の長尾長幸さんは不思議な役者さんだ。
    イマイチはっきりしなくて優柔不断な古賀ちゃんが妙にリアルなのは
    この人の声とか表情が魅力的なせいだろうか。

    暗転とは別に、役者さんが整然と小道具を抱えて移動する場面転換が効果的。
    役のまま時間の経過を感じさせる移動で、ごく自然に次のシーンに流れて行く。
    ただ過去の出来事の真実は一体どうだったのかがはっきり描かれないので
    若干消化不良な感じが残る。
    古賀ちゃんが“旅に出る”のは自己犠牲なのか“着地点”を見つけたのか
    評価のしようがなくてもやもやする。

    完結させないのは続編につなげるためだとしたら、それもアリだと思う。
    事の真相と、それを人々がどう受け止めるか。
    それがあって初めて、各自の着地点が見いだせると言うものだろう。
  • 満足度★★★★

    訳あり家族
    今回はどうにかぎりぎり取り繕ったものの、数年後に再度精神的危機が来そうな家族でした。見た後にも不安が残ります。続編も作って欲しいです。

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