密夜譚 公演情報 密夜譚」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    個人的にはめちゃんこ久しぶりなfeblaboさん。短編三作のうちの「金の惑星」を観劇しました。極端な状況下で話し合われる命の値打ち。ちょっと・・・極論が過ぎて。実験的な作品だなと感じました。火星の皇族の方のお話などは、自身の病気の治療費の為に国民から血税を巻き上げ続けていたのだから自分は生き残らなくてはいけないという主張だったけども、そもそも国民の命を搾り取っていること自体は罪には思わないんだ?と思ったり。銀河鉄道が出てくる辺りには宮沢賢治と演劇の親和性がまたここに。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    『金の惑星』を観劇。

    美術が簡素なのは、公演規模、劇場の大きさから仕方ないとしても。
    衣装が残念に感じた……のですが、これは僕の見落としだ。
    へたにSFだからと、安っぽいコスプレ感になるくらいなら、このガールズのパジャマパーティって感じで統一したのは一つの手ではあるなって。観て一日たってから気付く。

    始まってしばらくは、わちゃわちゃとしたコメディ感ですが。
    銀河鉄道が宇宙に漂流して、一人だけ助かる、誰を選ぶか。
    その問答が始まってからは、どんどん落ちていく照明とともに、色んな主張が展開。

    全てがうまくいってるわけじゃないけど、きっと作り手の感じ方や思索が、真摯に表明されてると思えた。
    ラストは蛇足かもしれない……けど、安直だとしてもあのエンドにしたのは、心の光かなって。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    『POPに書けない』観劇。いや~これは面白い。ショップのスタッフたちの群像劇的会話劇。妙にリアルで、入り込んでしまいますね。このまま行くのかなーと思いきや、唐突な展開に(伏線あったけど)。そう来ましたか。こういうの好きです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     華5つ☆ 濃厚な約70分。

    ネタバレBOX

     会場レイアウトはL字を反時計回りに180度回転させた位置が客席、客席と会場壁に囲まれたスペースが劇空間である。椅子4脚が、台形の左端を三角形分切り取った各々の頂点に置いた風。登場人物は4名、何れも女性。(但し1名は未来型アンドロイド)
     物語は宮澤賢治の作品群から採られた銀河鉄道や「雨ニモ負ケズ」が重要な要素として用いられている。実際に描かれているのは4名の乗った銀河鉄道が終着駅に到達する直前、彼女らの乗っていた車両だけが連結から離れ宇宙の直中に放り出されてしまった事故後の約1時間を描く。この1時間の間に脱出し救護されなければ彼女らの乗った車両はブラックホールに吸い込まれてしまう。尺は約70分弱。
     登場人物の説明からしておこう、先ず博士(我々が実際に生きているこの現代でいえばロボット工学の最優秀研究者)レイ(博士の作った最新鋭のアンドロイド型、我らの体験しているAIの更に進化した状態のように自ら独立した思考を持ち、他にも様々な人間にはまねできない機能を具えた者)、アシュナ(火星の皇女、未解明の病原菌に侵され火星では受けられない高度なレベルのオペを受ける為終点の駅即ち星へ向かっているが、貧しい火星の民から漸く資金を調達して貰い命賭けで旅をしている。彼女が死ねば火星は亡びる)、ゴーラ(終着駅の星の住人、終点の星は金持ちの星、その星でも有数の大金持ちの妻で高価な銀河鉄道の運賃は問題にならない、但し金を稼げなければ敗残者の道を辿る他ないこの星でどこかへ行ってしまっても夫が追い求めてくれないという孤独に苛まれて旅をしている。即ち彼女の旅は彷徨、精神の死である)
     さて以上の4人が遭難し僅か60分でブラックホールに呑み込まれそうになる中、彼女らの精神的ショックや混乱で18分は無駄に過ぎてしまった。残りは42分、この間に安全で効果的な助かる道を見つけられなければ死なねばならない。原因は、ゴーラのイケメン車掌への浮気にあった。無駄に過ごした18分間には、この責任問題もあったのである。銀河鉄道は各車両に1つ、緊急脱出用の装置が取り付けられているが、この脱出装置は既に使えない。車掌が既にそれを用いて脱出してしまっていたからである。生きるか死ぬか究極の選択が迫られる中で皇女アシュナは火星の運命を担いどうしてもオペを受け火星に戻らねばならない。博士は火星が滅ぶよりもっと多くの人々を救うことができる、と言う。博士が生き残るならば。ところで最も生き残れる可能性の高いのは、矢張り博士の開発した非常脱出装置であるが試作品で1人用。装置は1つのみしかない。博士は自分の開発したレイに自分に生き残る権利を与えるならば、レイ同様の「アンドロイド」をいくらでも作れると主張するが、既に自我に目覚めたレイはこれを認めない。この事故を引き起こす原因を作ったゴーラの主張は身勝手であっても誰が喜んで死んでゆくことを引き受けるだろうか? 議論している内に1人、また1人と命を落としてゆく。生きるか死ぬか、この究極の問いと自我の持つ必然的問い、私とは何か? 何故生きるのか? この答えは誰もが知りたい究極の問いだ。ブラックホールに引きずり込まれる瞬は刻々と近づく。その時、銀河鉄道の走る音が聞こえてくる。僅か70分弱の尺でこれだけ濃厚な内実の芝居は稀有。役者陣4人の迫真の演技と優れた脚本、演出。この作品をこのメンバーで成立させているfeblaboの池田さんも流石。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    『金の惑星』」。軌道を外れた銀河鉄道。4人の乗客の内、生き残れるのは一人。で、その後の肝心の話し合いが、人間らしさとか、自分らしさとか、独りよがりな内容で、安易な結末も含め、自分の好みとは違ったなぁ。

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