祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】 公演情報 祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-20件 / 29件中
  • 満足度★★★★

    観てきました
    本は微妙でしたが、役者の演技に惹きつけられる作品でした。
    特に生瀬さんの演技は圧巻の一言です。

  • ブラックでした~
    不思議でブラックな世界でした。
    オープニングの照明とか、舞台セットとか、すごかったです!
    ちょっと長かったけど、すごく見ごたえがありました。
    大倉孝二さんのお芝居、もうちょっと観たかったな…(笑)
    あと、蜷川さんバージョンも観たかったな…。

  • 満足度★★★★

    どこまでもKERAさんっぽいのにまるでギリシア悲劇のよう
    4時間10分もの大作なのに、面白い!
    KERAさんの脚本を、KERAさんと蜷川さんが別々に演出するという挑戦的な企画。

    ネタバレBOX

    舞台となるウィルヴィルとは、「海と火山に囲まれた、小さな島」にあるという。
    これって、「日本」じゃないか、と思う。

    未来なのかいつかなの、あるいは気がつかないだけで、今の日本の話なのかもしれない。

    「苦痛で電気を起こす」というシステムが登場する。
    その電気で拷問にかけるための電気を起こすという設定まである。
    「苦痛で電気を起こす」っていうのは、原発事故を起こしている、今の日本じゃないか、と思ったりもする。それは深読みしすぎか。

    そこは「欲望」という怪物が当然の顔をして居座っている。
    そして、命が軽い世界でもある。

    ますます日本というか、この世界のことではないだろうか、と思う。

    普通ストーリーには軸となるモノがある。今回の場合は、タイトルとなっている「三姉妹」がそうであろう。
    その軸に、「不安定」「不確定」の要素が絡み物語が動き出す。

    今回は、その「不安定」「不確定」の要素が多い、三姉妹の祖母と双子の老婆とその息子、密航者、錬金術師の弟子、地下組織、宗教と。
    どれもに、それぞれの濃い設定があり、それによって物語がどうのように動くのかがポイントとなってくる。
    先がまったく読めないのだ。だから4時間10分もの大作でありながら、惹き付けられ、面白いと感じるのだ。

    ただ、そういう要素が多すぎるため、軸が少々ぼやけてしまったような気がする。軸となるのも、1人の娘ではなく、三姉妹だし。

    暗い笑いが舞台の上にある。
    ちょっと顔が引きつるような笑いもある。
    ただし、下品にはならず、その下に常に何かを秘めているようだ。
    それがKERAさんぽいなと。

    やっぱり行き着くのは「家族」のこと。
    どの家族も絆は深い。
    欲望の怪物になる双子の老婆とその息子の関係も、どんなになっても断ち切れない。仕立屋とその娘、メイド夫婦とその子ども、そして三姉妹と親。

    外に対してはどんなことでもするのに、家族だけは大切にしている。
    これは、今の日本に対するメッセージではないだろうか。
    皮肉ではなく、ストレートなメッセージ。

    ラストに向けて、欲望にまみれた人々はそれぞれにふさわしい「罰」を受ける。
    それは「罰」とも言えるし、単なる「結果」「運命」とも言える。

    三姉妹の父、ドン・ガラスは、すべてを失い、生き残ってしまうという「罰」を受けるのだ。
    家族も部下も何もない世界に1人。
    悪態をつきながらも、教会に寄りかかる。
    悪態には、実は感謝の気持ちが現れている。
    教会でもらった毛布にくるまりながら、「ちょっとは褒めてやってもいいよ」と教会に向かって声を掛ける。
    少し甘いかもしれないが、彼がたどり着いて先がここだった、ということなのだ。

    音楽がパスカルズで、生演奏だった。
    これがもの凄く舞台内容とマッチしていた。
    演奏だけでなく、舞台に上がっても、印象的。
    そう言えば、かつてKERAさんの主宰していたナゴムレコードに、パスカルズの石川さんがいた、たまがいたんだよなーと。

    コロスの登場、日本っぽい設定、ギリシア悲劇のような雰囲気、こういう要素や構造は、蜷川幸雄さんが好物としているものではないだろうか。
    だから、KERAさんは、敢えてそういう要素を入れてきたような気がする。
    これは変化球を蜷川幸雄さんに投げたのではなく、直球勝負に出たのではないだろうか。
    「お手並み拝見」と(笑)。

    長時間の公演時間で、面白かったのは確かなのだが、いかんせん、長い。
    しかも休憩時間が10分は短すぎ。
    女性だとトイレにいけるかどうかだ。
    夜の回だと18:30に開演して、23時近くになってしまう。
    食事を取るタイミングがないのだ。
    キツイなあ。
    例えば、新国立劇場であれば、終演後でもレストランが開いていたりするし、軽食も食べる時間があったりする。
    そのあたり改善されるとうれしいのだが。
  • 満足度★★★★★

    怖ろしさと華やかさ!スゴいっ!
    見応えありました☆彡これまで観たケラさんの作品の中で、一番 衝撃的で刺激的で不気味で恐ろしくて、そ して超芸術的豪華さと華やかさが、怪しく 怪しく入り混じった、ケラさんのオリジナ リティ溢れる作品だったよ☆★☆ますます蜷川バージョンも観たくなったよ!

  • 満足度★★★★★

    長さを感じさせない楽しさ。
    4時間観てまったく疲れないのだからそれだけでもすごいです。二幕、三幕なんて「あれ?もう終わり?」という感じでした。舞台セット、照明、映像効果が綺麗でした。休憩10分は女性には気の毒ですね。

    ネタバレBOX

    町を牛耳る独裁者にクーデター計画。流れ着いた放浪者は復讐を企てる者で…。
    ストーリーに斬新さはありませんでしたが飽きることなく楽しめました。
  • 満足度★★★★★

    素晴らしかった!
    4時間を超える長さを全く感じさせない面白さ。
    セットも素晴らしく、役者の演技も最高!
    今年最後によい芝居を観劇することが出来ました。
    大満足^^

  • 満足度★★★★

    大倉孝二が安定して良かった
    よくは見えないところまで造り込まれたセット、幻想的なプロジェクター、歪んだ世界観などによって、上演中は完璧に浮世離れさせてさせてもらえた。フリドニアを思い出した。初めて時間が気にならなかった。大倉孝二はあの声聴いただけで条件反射的に笑えてきてしまう。多分どっちかがちょっとおかしいのだろう。

  • 満足度★★★★

    長かったが、
    それをも気にさせない、舞台に入り込んでいける作品だった。
    ドロドロとした表現は少ないのだけども、愛している・愛していた人を殺してしまう切なさ・もどかしさに引きつけられた。

    ネタバレBOX

    こんなにキャラが死ぬ作品、初めてではなかろうか。1月の蜷川verも観に行きたくなった。
  • 満足度★★★★

    観たー
    休憩入れて4時間超えだが、長さを感じさせない面白さ。
    三姉妹にそれぞれ華があって眼福。

    劇場の空調暑め。一幕目はTシャツでも暑かった。寒いとトイレが込むから、トイレ対策かな、おいら的にはちょっと寒いくらいのほうが集中して見られるので好き。

  • 満足度★★★★

    時間を置いてまた見たくなる作品
    ケラさんの過去作「東京月光魔曲」や「百年の秘密」と、対に見えたような作品だった。両A面アルバムみたいな淀みない舞台。
    音楽、映像、共に良し。三姉妹の衣装も素敵だった。

    純な青年トビーアスが徐々に暴力的に変化していく過程や、裕福な家庭で不自由なく生きて来た三姉妹の末っ子マチケの眩しさが良い。
    ケラさんは、毎回この手の役者さんを上手に見せてくれるので、役柄にハマって役者さん自体にも好印象を持った。

    ネタバレBOX

    怪物が牛耳る閉塞感のある街。貧困の中、希望を持つという事のささやかな祈り。見えない何かに汚染され、生きる事が必死の愚行のようにさせてしまう権力者の横暴さに、考え過ぎだが、どこかしら現状の風景を臭わせて背筋の寒くなる思い。

    寓話的な人間像が多い中で、一番人間臭いと思ったのがおばあちゃん2人、対極な暮しをしている2人だったけど、感情の赴くままに発する台詞がそう思わせた。最後のおばあちゃんの姿にはビックリして笑ったけど。
    白痴のパキオテが見せた、道化師的な行動から来るメメ夫婦との関係に一瞬だけ救済者かも、と感情に流されそうになり。
    そんな事分った上で行動を共にし、誰にも不幸にしないかわりにパテキオの行動に右往左往させながら、無心で行く末を待っているかの様なダンダブール。片腕の存在を失ったダンダブールもこの街の犠牲者なのかも。
    「倫理」という言葉を発した(と思う)父親の倫理観は、見ているこちら側もある、独自で放漫な心境かも。情け容赦ない性格でも血の繋がった娘達は大事、そこら辺の家族愛も違和感なく描いているにも関わらず結末がいかにもの、痛快ブラックさ。

    感想が多過ぎて上手くまとめられないけど、大変面白い舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    2回目
    観る場所が違うとやはり受け止め方も変わってくるかも。それに東京公演もあとわずかで、マチソワ2日連続の最終回でもあって演るほうの気合も半端なかったと感じます。コロスは専門部隊だと思っていたら、リエさんやイヌコさんも入っていたりして驚きました。途中マナー違反の人がいてフラッシュが!!…。いろいろあるけどそれが生。堪能しました。

    ネタバレBOX

    4時間10分。最初から苦手と思う人は休憩で断念していただいた方がよいかと…。途中ごそごそモゴモゴする人がいたり、椅子の背を蹴ったりする人がいたり…。…な方もいたりして。観る方も勝負!でもそれを楽しむのが楽しい!??
  • 満足度★★★★★

    百年の秘密に続いて
    ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの力作。観てよかったです。
    4時間という時間を飽きさせずに見せる、本も映像もセットも役者も素晴らしいと思いました。

    やっぱり犬山イヌコさん大好き。大倉孝二さんも好き。
    生瀬さんもナルシーも花さんも、みんなみんなよかった。
    ホント贅沢なお芝居でした。
    蜷川版も楽しみですv

    ネタバレBOX

    たくさん人物が出ていましたがみんな主役っぽくて、ひとつひとつの出来事が、ジグソーパズルのようにつながって、壮大な絵が出来上がる。
    そんな感じを受けました。
    なので、ドンガラスが作るジグソーパズルの「最後の1ピースがはまらない」という話が、象徴的でした。
    この芝居のラストシーン、みんながみんな神話的に収まるところに収まったのに、ひとりだけ浮いているドン・ガラスにいびつなピースの悲しさを見ました。
  • 圧倒の大作でした!
    豪華キャストのベテラン役者さんたち、お一人お一人の素晴らしい演技はもちろん、それぞれが放たれる存在感とオーラ、舞台芸術の美しさと想像をはるかに超越した機能性などなど、劇場に足を踏み入れた瞬間から最後まで、圧倒されっぱなしでした…。
    少し刺激が強いダークな部分もありましたが、限られた空間であるはずのステージ上でありながら、一度では観尽せないほど深い世界観が次々に繰り広げられ、これがホンモノの大作なんだ…と実感させていただいた舞台でした。

  • 満足度★★★★

    いろいろと
    思うところはあるのだけれど、やっぱり面白かったし、悔しいけれど、パンフレットまで買ってしまった。蜷川版も観に行く。行かないでいられるものか。しかし、その前にもう一度、ケラ版も観たいのだけれど、日程的におそらくは無理。悔しい。

  • 満足度★★★★★

    な〜んかすごかった
    何が?って聞かれたらわからないけれど、とにかくすんごいものを観た印象。キャスト、スタッフ共に今の日本で一番の実力。

    まぁ、好き嫌いは別れるだろうけれども・・・

  • 満足度★★★

    難しい
    4時間強の舞台。休憩2回。あまり長くは感じなかった。大倉孝二目当てで、行ったが、やはりさすがと思わせる人物だ。面白い(●^o^●)
    生瀬さんは声がよく、通っていて、低い声もよく響いて、うまいと思った。
    内容は、私には作者が何を伝えたいのか、見終わった後も伝わらなかった(ー_ー)!!音楽も、いいと書いている人もいるが、音が外れている気がして、
    聞き心地が悪かった(--〆)拳銃を本当に打って、音もして驚いた(>_<)
    合唱隊員が話の説明をしなければ、分からない所もあったので、そこはよかった(*^。^*)

  • 満足度★★★★

    上出来の部類
    4時間に及ぶ大作ですが、見応えがありました。

    ネタバレBOX

    4時間に及ぶ大作ですが、見応えがありました。

    登場人物も、コロスを除き、20人もいます。主人公を特定するのは困難です。各々が中心人物がとなるサブプロットが組み合わせられて、ひとつの物語が構成されています。冗漫に感じられる部分もありますが、概ね成功している、堅固な統一性を獲得出来ていると思います。
    この巨大なモザイクの彩りを、古今東西の歴史や文化芸術への作者の知見が支えています。それが醍醐味ある人間ドラマのエンターテイメントになれているのが見事です。おそらく、核になっているのは、ラテンアメリカ的な叙事詩でしょう。実際、ここからもう少し煮詰めた地点に、例えばガルシア・マルケスの神話世界があるのだと感じました。
    パスカルズの生演奏にも、南欧的あるいはラテン的と言っていい明るさがありました。興味深いのは、大バッハの『マタイ受難曲』からの引用など宗教曲的旋律です。この宗教への関心は、日本の劇作家には希有なもので、作品の大事なテーマとして見過ごせないポイントでしょう。
    感動的なエピローグも、神と運命への洞察として印象的でした。己れ自身であった娘(たち)を失った父親が二人(生瀬勝久と三上市朗が素晴らしい)、生き残ってしまった者の断念と祈りの残日が、ピアニシモの響きで胸に染みます。

    本格の芝居創り、本物への感動こそ演劇の贈り物。それを自分の問題としてどう考えるかは、客にとって生き方のテーマ。
    そんなことを、観劇後の余韻のなかで考えました。

    KERAは、持ち味を活かしながら、自身のテーマを深化させたと思います。
    これからも、その活動に注目していきたいですね。
  • 満足度★★★★★

    長い長い長いけど・・・
    あの長さにはとても理由があるのが逆に感動さえ覚えた。あれだけの人々の姿をちゃんと描けているのが素晴らしかった。

    音楽、映像、スタッフワーク最高。コクーン値段では収まり切らない価値のあるものでした。

    蜷川バージョンも楽しみ。

    ネタバレBOX

    ま、結局ほとんどの人が死んだよね。でも、そんなに重く暗くならなかったのは、生瀬さんのガラスが嫌われないイヤな奴だからではないでしょうか?憎めないというか・・・


    小出君の印象が薄かったのが少し残念です。
  • 満足度

  • 満足度★★★★★

    最近のKERA作品では秀逸
    ただ、個人的に最高としている「わが闇」には少し及ばないかなぁ。。

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