JUDY~The Greatest Unknown Squadron~ 公演情報 JUDY~The Greatest Unknown Squadron~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    欧米では伝説として語られているなら日本ではもっと知られなければならないと思いました(私も知らなかったです。)戦争の中で懸命に生きる人々の心情が伝わり、心が打たれました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    衣装に舞台セットに音響にこだわってますね。 それぞれの役者の特徴を引き立たせる演出に、戦争ものではありながら、笑いを誘うシーンも有り、見応えあり有りでとても良かったです。 

    ネタバレBOX

    腕時計はしていてもいいが、それなりのものにしてほしかったです。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    少しずつ演出を変えて再演している作品。
    実在した人物をモデルにしたドラマ(一応 フィクション)、反戦劇だと思うが…。劇場入り口に、モデルになった美濃部正少佐の写真(撮影当時は大尉)、そこに「卑怯者呼ばわりされる中、自分の信念を貫いた。大事な部下に、死刑のような無茶な命令は下せない」と決意が書かれている。その文だけ読めば肯いてしまうが、劇中では典型的な軍人としての本音や戦略が透けて見える。

    別団体の公演では、「特攻は美化させてはならないが、あった事実を風化させてはならない」と。美濃部隊長が率いた芙蓉部隊(員)は、別の意味で懊悩することになる。軍という階級(制度)、そこに見る意識の違い、さらに彼らの世話をする地元の人々の思いが交差する。少しネタバレするが、物語は 現代から戦時中に思いを馳せるような始まり、そのシーンが戦時中の上官(司令官等)の姿に重なるような描き。

    物語としては、知らなかった人物の存在、その思考・行動を興味深く観ることが出来た。今から考えれば 常軌を逸したこと、しかし当時の事情や立場を鑑みれば、当たり前なのかも知れない。それでも同意・共感は出来ない。先の「決意」が表面的と思われる台詞(言葉)の数々。舞台として 理屈ではなく、感じ入るか否かだが…。
    (上演時間2時間20分 休憩なし) 

    ネタバレBOX

    舞台美術は、前後二重の暗幕で 場景を手際よく変化させていく。幕を左右から開閉させるが、始めのうちは 真ん中で閉まりきらないため裏(手動)で補っていたのが もどかしい。劇場の奥行きを活かし、汚れた平板で作った基地 兵舎内。机等を置き、日章旗や旭日旗を掲げているが、基地の移転(藤枝〈静岡〉⇨鹿屋〈鹿児島〉⇨岩川〈鹿児島〉)に伴い置く場所が変わる。

    物語は、説明にある通り太平洋戦争末期、攻撃の主体は「特攻」であったが、夜間襲撃という戦法で戦果を残した芙蓉部隊を描いたもの。冒頭、現代の平和な様子・・明日のイベントで大量の生花が必要だったが、手違いで届かない。現場担当者はその対応に追われている。しかし責任者は、それぞれ役割・分担があり 自分の出番ではない、と手伝わない。

    芙蓉部隊は、(沖縄)戦線へ特攻する部隊の夜間誘導、戦果見届(後方支援)、夜間偵察、本土決戦に備えるため といった戦術。美濃部少佐(物語では新渡戸正造)は、自部隊員の無駄死にはさせない信念、一方 玉音放送を聞いても にわかには信じられず戦争続行(本土決戦)の意思をみせる。他にも、今更 和平なんか といった台詞。そこに当時の状況や(軍人としての)立場が立ち上がる。悪意ある(疑った)見方をすれば、あくまでも本土決戦を見据えての特攻反対のよう、もっと言えば 沖縄戦線を見捨て本土を主戦場に といった捉え方が出来る。そこに冒頭のイベント責任者の役割・分担があり、手伝わない姿と重なってしまう。本意ではないだろうが、そんな印象を持ってしまう。

    脚本・演出の沢村紀行 氏が 当日パンフに記した文は、反戦劇。実在した人物や隊をモデルにした戦争物。凄惨な戦争は 二度と起こさせない、記録だけではなく生の声、その記憶を伝えることも大切。しかし曖昧になる記憶の危うさも…。「制作委員会 発足」というペーパーにJUDYを上演し続けて20年とある。公演では、特攻作戦を拒否した正攻法のみでの戦いを描いており、あくまで戦時中における作戦・戦術。先にも記したが、特攻を美化しないが、あった事実もなかったことには 出来ないだろう。

    舞台として、衣裳や所作は当時を思わせるもの。役者陣のキビキビとした動作を始め、確かな演技力が好い。また三味線の生演奏など抒情味もある。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     確かに踏み込んだ側面がある作品。華4つ☆(追記予定)

    ネタバレBOX

     板上は板奥行の中ほどに天井から左右に分かれる幕を張り、場面、場面で使い分ける。尺は休憩無しの約140分。時代は太平洋戦争終期。海軍航空隊に芙蓉部隊と呼ばれた部隊があった。美濃部正少佐(最終階級)を指揮官とする部隊であったが、特攻が至上命令化する中、合理的な戦術である夜襲攻撃を主張、実践し多大の戦果を挙げた部隊であった。今作は、この部隊が活躍した1945年静岡県に在った藤枝海軍基地から海軍の特攻基地として名を知られる鹿児島県鹿屋、鹿屋が敵にマークされいくら偽装しても空爆を免れぬ為新たに移転した同県内の岩川基地からの転戦に至る過程を搭乗兵、指揮官、航空技術者、整備。無線技術者、司令官補佐、兵士らの任務をサポートする為に派遣された女学生、身辺雑事の世話をする女性や内地から流れてきた芸者や浮草稼業の女性、往時の大日本帝国植民地であった台湾の最前線で念う人の為に自らできることをする女性や数多くの一般市民が空爆激や銃撃等で追い散らされ亡くなったり傷つく戦場の有様をも描く。
     史的には実際に特攻する兵士らに死の恐怖を紛らわせる為に用いられたヒロポン(即ち覚醒剤)の話も出てくる。この事実を今作では家族全員の死の報せを聴き守るべき者さえ奪い、徴兵した兵卒には死を強制しておきながら自分達だけはおめおめ生き残っているばかりか階級上位や特権階級であることを利用するだけ利用してのうのうとふんぞり返っている真の国賊共への反感を素直には出せない斎藤のキャラに担わせている。このキャラの創造が今作の肝と言えよう。

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