組曲『回廊』 公演情報 組曲『回廊』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
21-25件 / 25件中
  • 満足度★★★★★

    やっぱり好きです、この作品世界
    前回公演はパスしてしまったのですが、今回、観て、やはりこの劇団は観続けたいと思いました。

    「組曲空想」の時より、作品世界に一貫性があって、好きでした。

    この劇場の貧相と言っていい舞台で、あんな夢の中のような素敵な舞台空間を具現化してしまえる才能に、恐れ入りました。

    最後は、自然に、気持ちの良い涙が流れました。

    役者さんも、皆さん、魅力的!ほさかさんが、各人の特性をしっかりと把握された上で、役を造詣されている様子が伝わる作品でした。

    これだけ、多種多様な個性的な役者さんがいるのに、お互いの演技を潰さない統一性が保たれていることに、驚きます。

    きっと、ほさかさんは、作家としても、演出家としても、才気に満ちている方なのでしょうね。

    ネタバレBOX

    作家役の中田さんが、とにかく魅力的です。

    言うに言われぬあの台詞回しが、絶妙です。

    まるで、ドキュメンタリーでも観ているかのよう。全く、演じてる感がないのですもの。

    変則短編集ということでしたが、私には、しっかりと1本筋の通った長編のように感じられました。

    ミズキとユウジの何年かに1度の逢瀬が、とても魅惑的でした。ユウジ役は、替わる中、ずっとミズキ役を演じる武藤さんの愛らしさが、愛おしくてなりませんでした。

    小劇場には、珍しく、見目麗しい男優さんが多くて、より作品世界の素敵な香りが、濃厚になりました。

    櫻井さんは、大手の劇場のロミオより、よっぽどロミオらしくて、感激しました。

    小玉さんの初登場場面は、確かに彼女の魅力炸裂なのですが、この作品には、やや異色過ぎて、あーいうキャラクター作りは、ちょっとやりすぎではと感じてしまいました。「ドロシー」の時のように、しっとり系で統一しても良かったのでは?バーのシーンの彼女がとても魅惑的なだけに、この感じで通して頂きたかった気がしました。

    川田さんは、「1%ラブレター」の思い込みの激しい女性と、「物語のてほどき」の作家の元カノ(たぶん、離婚した妻)の毅然とした女性の情愛を、見事に演じ分けられて、素敵な女優さんだなと惚れ惚れしました。「ファミレス・リベンジ」のアクションも切れが冴え渡っていました。

    同じ映画を観た男女が意気投合して語り合うシーンが、個人的に一番好きでした。タイムスリップものが大好きなので、何度も相槌を打ってしまいました。

    作家が言う、「SF]の意味にも、大ウケしました。こういうところに、洒落っ気があって、とても作家のセンスを感じます。

  • 満足度★★★★★

    回廊の中に。
    こちらの劇団は今回初めて拝見させて頂きました。繊細さと優しさと、
    少しだけ闇を感じるような緻密な脚本は、役者さんの雰囲気や演技に
    ピタリと嵌っていて、まるで宛書きされているかのように思えました。
    小説で言うならば短編を繋ぎ合わせて一つの物語を形作っているの
    だと思いました。一つ一つが独立しながらも、大きな物語の1ピースと
    して存在している。時折、大爆笑出来るようなお話が挟まれるので、
    良い具合に肩の力を抜くことが出来ました。話によっては観客すらも
    回廊の中の登場人物となる演出も見事。物語の軸となる人物達の
    出会うラストシーンは切なくて、温かくて、とても美しいと思いました。
    ゲストさんを含めたそれぞれの役者さんの技量が素晴らしく高くて、
    きちんと作品を理解して、とても丁寧に演じられていて感動しました。
    これからの作品も、楽しみにしています。

  • 満足度★★★★★

    圧倒的な劇作力
    月曜夜、満席の中で二回目の観劇。
    仕組みが分かっている二回目だと、オープニングから泣けてしまう。
    あちこちの短篇にちりばめられた伏線にも気づけ、得した気分。
    「1%ラブレター」「暗闇に手をのばせ」とか、何度見ても笑えるものもあるし。
    改めて見ると、いかに役者の特性をいかせる台本を書いているかがよく分かる。
    そして初参加の櫻井圭登くん(19歳らしい)、びっくりするくらい美少年!

    ネタバレBOX

    この日の日替わりはキリンバズウカの登米裕一さん。
    え、これ一日しかやらないの!? という完成度の高い内容。
    他の短篇にも言えるけど、コメディと思って気を抜いて笑っていると、いつの間にか違うところに連れていかれていた。

    毎日出てる役者さんに日替わり出演者いれると20人!その一人一人に、魅力を引き出せる戯曲を書けるって、ただものじゃない。
    もちろん演出も。ロミジュリはやっぱりすごい。
  • 満足度★★★★★

    涙の渦
    前作の短篇集「組曲空想」で、これ以上うまい構成はないよなーと思ってたら、それ以上のが来た!もう、唸ってしまうほどお見事!
    ホラーもコメディもラブストーリーもアクションまであるのに、どの作品にも一貫した哲学や優しさが感じられ、それが最後渦みたいに収束していく時に涙がこぼれた。周りの方々もかなり泣いてましたね。多分、もう一度観にいきます。他の日替わりも観たいし。

    ネタバレBOX

    メインの「組曲回廊」はもちろん、爆笑短篇の「暗闇に手を伸ばせ」「ファミレス・リベンジ」、パフォーマンス短篇(?)「ロミジュリ・オーヴァードライブ」が特にお気に入り。日替わりゲストは牛水里美さん「吸血木」。ホラーだったりエロティックだったりするのにどこか切ないという何とも言えない気持ちになりました。
  • 満足度★★★★

    カンパネルラより
    全然良かったです、私には。
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    あ~牛水さんに血ぃ吸われたい、でも失血性ショック死ですぐ死にそうです私。しかも牛水さん19日だけですよ。

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