つか版・忠臣蔵~スカイツリー篇~(東京) 公演情報 つか版・忠臣蔵~スカイツリー篇~(東京)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    つかこうへいの芝居の遺伝子
    感想は2012年のものですが、2014年今年再再演されるとのことで、
    すいませんが2年前の芝居についてあえて書かせていただきました。

    この作品はつかこうへいの芝居の遺伝子を受け継いでます。
    クローンではないと感じました。
    遺伝子を受け継いでいるからこそ、つかこうへい芝居そのままではありません。
    これは紛れもなく扉座の芝居なのです。
    芝居の遺伝子を垣間見る幸せはなかなか味わえないでしょう。

    2014年再再演を楽しみしております。

    ネタバレBOX

    ダウンタウンブギウギバンドの歌がこれほど沁みる芝居は他にない。

    扉座自体はたぶん15年ぶりくらいの観劇となります。
    当時はドアクラブというファンクラブまで入っていたくらい好きな劇団です。

    つか版忠臣蔵 実はこの演目が自分自身が”つかこうへい”という存在を
    認識した作品であり、原点たる原典といえます。
    中学生の頃、昼間に時代劇がテレビで始まりました。
    しかしそれは時代劇セットではなく舞台セットで始まったのです。

    そこから”つかこうへい”の芝居を観たくてうずうずしていた中学高校大学。
    社会人となって東京に出てきてからはつかこうへい事務所の芝居は
    当然プラチナチケットで1992年に初めて「飛龍伝'92」が初のつか芝居観劇でした。

    上京し始めてからみ始めた芝居のほとんどは、もともとつかこうへいの芝居を
    上演してきた劇団が多く、劇団M.O.P.、劇団☆新感線、赤艶スキャンダル、
    そして今回の扉座です。

    そのつかこうへい遺伝子をもって産まれた劇団M.O.P.は、
    あの「HAPPY MAN」が芝居から漫画化されてます。
    赤艶スキャンダルは残念ながら現在はほとんど活動していないようだが、
    榎木曜子さんや藤原さんなど素敵な役者さんが多かった。
    劇団☆新感線は言わずと知れております。

    そんな中で扉座がやってくれました。
    「つか版忠臣蔵」を演ってくれるのです!
    当然そっこうで予約しました。
    そして久々の一番前席です!

    これまでのつかこうへいの芝居のエッセンスをつめこみまくってます!
    熱海殺人事件、飛龍伝、幕末純情伝、、、、
    曲や歌が流れてくるだけで、もう脳内データベースがフル稼働して、
    以前観た公演が脳内フラッシュバック&目の前の芝居の相乗効果で、
    たまりません。

    これはつかこうへいの芝居の遺伝子を受け継いでます!
    クローンではないのです!
    遺伝子を受け継いでいるからこそ、つかこうへい芝居そのままではありません。
    これは紛れもなく扉座の芝居なのです!

    芝居の遺伝子を垣間見る幸せはなかなか味わえないでしょう。

    幸せな一日でした。
  • 満足度★★★★★

    高揚感
    私はつか演劇をしらないから、この公演でノスタルジーにひたることはできないけれど、そのぶん、全く新しいものとして見る事が出来たと思います。わけのわからない高揚感につつまれて帰宅しました。演劇ってやっぱり肉体を駆使、酷使してこそという気がしてきます。

  • 満足度★★★★★

    女は凛々しく美しく、男は無様でカッコ良い
    つかこうへいさんの舞台は、90年代末期から00年初期作しか見ておらず、その当時は過去作品上演で役者は替わり商業規模が大きくなったリメイク作しか見ていないので、面白さとか興奮とかの印象は思い起こさせず、隔世感のようなものというか舞台の見方が偏っていたと思う。
    なので、正直その当時は戯曲からなる、つかさんの凄さというものをあまり感じることが出来なかった。

    が、今回は!
    横内さんと扉座のつかさんへの作品愛が深〜く伝わる素敵で魅力的な舞台だった。
    命の息吹が沸き上がるような、色気あって熱気あって楽しくってド派手で!これがつかこうへいの舞台の威力か!こんなの見せられたら即効ホレるって!
    台詞の一言一言が血管切れそうなスピードで喋りまくり叫びまくるが、いい役者さんばかりなので楽しんで聞いてられる。
    舞台観ながらこんなに興奮したのも久しぶりかも。
    おみそれしました!いい舞台を見せて戴きました!!

    亨さんの華麗な殺陣と軽快なステップが見られるのもいい!極上至福!

    ネタバレBOX

    女はレオタード姿の殺陣で魅せ、男は眩しい白ジャケットで極める。
    女だけど男だと言い張る〜、や、劇中歌のチョイスからマイクパフォーマンスに至るまで見ている内にグイグイ物語に惹き込まれ、あっという間に終ってしまった感じ。
    最後にスポットライト浴びてタキシード姿で全員踊るのか!?と期待したけど、さすがにそれはなかった。‥ちょっと見たかった気もするw。
    劇作家近松と松尾芭蕉の弟子其角、赤穂藩浅野家、吉良家、将軍家、近松一座が混じり合うカオスな展開なんだけど、討ち入りの大義が全てに於いて理屈や理想より、救いを求める人々から垣間見える憤りやその人々への気持ちの故の愛や運命からなるものに、つか作品が脈々と息づいているようだった。

    冒頭から機関銃のように捲し立てる岡森近松さん、揺るがなくって凄い。
    阿久利麻理さん、凛々しく意志の強さと苦難を逆手に取る刹那な表情が良い。
    七五郎美奈子さん、いるだけでぴりっと締まる男装の麗人ぷり。素敵。
    源吾有馬さんと内蔵助犬飼さん、闘わない意志を貫こうとする姿勢はリーダーたる姿勢と中間管理職の迷い事が透けて見ているようで、時に重苦しく切実だけどわかりやすい。
    団十郎新原さん、かつての萩原流行さんばりのキメまくった表情でたまらんかった。
    桂昌院の中原さん、自由自在の行動に存分に笑わせてもらいました。
    吉保の佑佳さん、阿久利とはまた違う凛々しさと頭の良さが垣間見えてそれがまた魅力的。
    上野介鈴木さん、自ら罠にはまってしまい、殿様なのに小市民ぷりが余計にいい人に見え最後まで気の置けない人だった。
    内匠頭野田さん、おぼっちゃまぷりに可愛気が前面に出て面白かった、ちょっとイラっともくるけどw。
    人数多いのでヒトマトメにするけど(すみません)イケメンぞろいのチーム赤穂浪士!スケコマシやら家族思いやすぐ生き返る人とか、盛り沢山過ぎて面白すぎる。面白過ぎて忠義へ転ずる場面は哀しく美しかった。あと、某小田さんの季語は「さよなら」と「せつない」だと思う。
    山本亨さん、台詞にしろ殺陣にしろ流石の安定感、ぐっとくるシーンが多過ぎて、この舞台で見られた事に思わず溜息。

    徹底した扉座版の忠臣蔵つか芝居。
    セリフがまるで当て書きのようで聞いてるだけで気分が高揚する娯楽舞台だった。面白かった!
  • 満足度★★★★★

    つかこうへいの降臨
    いきなりのあの曲、パロディのようで、完璧なリメイク、あんな衣装やこんな演技、ネタバレになってしまうので書けないが、まさにつかこうへいの降臨と言えるだろう。台本を1500円で購入してきたので、早速復習してみよう。今回は一回限りの観劇予定だったのだが、もう一度観たかったと今更後悔、もう土日の前売り券は完売のようだ。

    ネタバレBOX

    白鳥の湖の大音量の中、近松の台詞ががなり立てられる。チャイコフスキーはお好きですか? とんでもないイカサマ野郎ですね、横内さんも。横内さんにはこの言葉も褒め言葉と受け取っていただけることでありましょう。
    まるでバラの花束で大山を叩くようなシーン、そんなシーンもありました。国とは女のことぜよ、これもどこかで聞いた台詞ですね。
    つかこうへいへの愛情たっぷりのステージでした。

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