朝、私は寝るよ 公演情報 朝、私は寝るよ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    6/7 観劇

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    芝居を観ながら眼前の展開に泡を食っていようと涙腺を弾かれようと頭の片隅で「視ている」のは、その舞台をやる必然性(あるいは止むに止まれなさ)だったりする。
    グッドディスタンス主催という事もきっと影響してるが、二人芝居そしてアクティブというより受動的インドアな背徳関係(主人公は女性で舞台も女性の部屋)が、コロナ期の風景として見えて来てしまう。他人を「公然と忌避する」事を許されたあの状況は、罪意識の無い不倫行為とどこか通じていそうである。夕方の陽光がレースのカーテンを染める時刻、ベッドから起き上がった女がカーテンを開けて「夕焼け小焼け」の鳴る外界を見下す後ろ姿から、女の内面の風景を勝手に想像している。
    本作、後で調べた所2021年同じ団体主催の「風吹く街の短編集」の三編の一編として上演、その後一昨年ゴツプロ!が舞台化そして今回の再演と、人気の戯曲のようで、観れば納得である。終演時、時計はまだ1時間の手前を指しており、思わず二度見した。緊張感ある二人芝居。コメディ要素は自然流れてはいるが、真実味のある芝居はリアルを探る目で見ようとする。真実に迫った瞬間が笑い処である。実は配役も、初演と同じであった。本戯曲は多様な成立のさせ方がありそうで、作り手の想像の余白が結構ある。手頃な感じで、また観たい戯曲である。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    演者と観客が一体となる狭い空間での2人芝居。男女の”不倫”。
    シニア女性からすると何を学び何に役立てるかの観点よりも
    演者さんの技量が自分の想像と合っているかどうか。そして
    それを盛り立てる装置と音響と照明の効力の意味が直後の感想です。
    綱島郷太郎さんの誠実かつコミカルな演技(自然体)に惹き込まれあっという間の60分でした。
    コミカルな綱島さんを発見です。
    不倫する女性の内面を知らされた場面に凍りつき
    今泉さんの可愛いキャラとのギャップに. . . さすが演者さんだなーと。

    「朝、私はねるよ」なる程. . . . !!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    4年前の初演も観ている。何かもっと舞台が広かった気がしたが当時は小劇場B1だった。二人芝居で男女の不倫関係の話、女のマンションで他人の情事を盗み見ているような背徳感。馬鹿馬鹿しい程、どうしようもない程に純愛。
    前回は立ち込めるどうしようもなさに参った印象。どんなに意気がっても人は現実の前では無力。社会制度の前では黙っておとなしく従うしかない。俺達は自分の心すら革命出来なかった。ましてや社会など。
    演出家を変えてかなり作品のスタイルが変わった。今回の方が訴求力が強い。女が妻帯者の男に、何でこんな奴をどうしようもなく自分は必要としているのか自問自答し続けるような内容。
    綱島郷太郎氏は若い女を物にする魅力に説得力がある。打算がなく誠実に抜けている。その長所が別れ際では全て短所に反転するのだが。
    今泉舞さんは絶好調。今作が代表作なのは間違いない。少女漫画のキャラのような自在な表情。男という鏡に一体自分の何を映しているのか、考える。

    役者を目指してる人なんか観たらビリビリすると思う。凄くイカした悲しい詩。しかも馬鹿馬鹿しくて笑える。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    前回よりもホンの良さが際立った。愛人をコンビニで間に合わせで買ったビニール傘に例える。雨が止んだら用無しどころか邪魔になる存在。

    深井邦彦氏の脚本は食い物を効果的に扱う。『或る、かぎり』で確信した。観客と共有出来るリアルな生理的感覚を求めている。

    永野芽郁と田中圭がこれを演ったら凄いだろうな。時代外れの『愛のコリーダ』。社会規範なんか本当はどうでもいいんだ。

    BUCK-TICK「GHOST」

    歩き続ける何処へ向かう?死神さえ振り向きゃしない
    あなたの夢で私踊る 悪夢の果てきっと出逢う
    透明になれる綺麗な夜 月明かりに彷徨うだけ(中略)

    「愛して」それが口癖 「見つめていて」忘れ去られる
    「愛して」呪文みたいに 「踊っていて」それが悲しい
    「愛して」それが口癖 「見つめていて」

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