ナカフラ演劇展 公演情報 ナカフラ演劇展」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★★

    CとB
    <C>1.読み合わせが刺激的でした。白紙の台本の。中盤、フツーの芝居になり、ああもっと読み合わせを!!と。OPの舞台のゆっくりセットは、なんでああだったのかなあ?
    2.山小屋の一夜。「そーゆー世界!!」が耳について離れません。
    <B>1.内容は古典喜劇のままで。だから笑うことは難しかった。
    2.装置が俳優の前にあり、斬新だなと感じました。
    3.10分で判るマクベス。10分で十分なシャイクスピアって。。。

  • 満足度★★★★★

    成熟した演劇
    とっても大人な劇団だと思う。
    くだらないこともやっているのだけれども、ちゃんと見通しが立ってヤリ過ぎない。酔わない。溺れない。山の手の都会的スマートさというべきか。
    特にCプロの3本はそれぞれ持ち味が異なりながら、とてもクオリティが高く、笑えたし空寒い怖さを秘めたユーモアが絶妙に輝いていた。
    俳優も個性的で魅力的。けれどもアクが強いとうよりも洗練されている持ち味という感じである。30分~1時間の短編物としての切れ味のよさは、長編物の時にはエグ味となったり、人工的な印象につながるのだが、短編は素晴らしい。

  • 満足度★★★★★

    とにかくおもしろい
    一週間がかりでサポートアクトを含めた全演目を拝見。

    豊かなバリエーションを感じる一方で、この劇団ならではの描き方のクリアさや半歩踏み出した遊び心、そして肌に伝わってくるようなビビッドさを感じ続けて。

    どの作品も漏れなく堪能いたしました。
    しかも、そこに完成形を観るのではなく、
    さらなる伸びシロへの期待が生まれてくるのが凄いなぁと舌を巻きました。

    ネタバレBOX

    *プログラム[A]

    「スピードの中味」

    ダブルキャストのA1/A2バージョンがあって、A1は7日19時30分、A2は15日15時の回を観劇。

    A1を観た時には、特に前半、
    物語を追いかけてひたすら見入る。
    会社などの会議風に味付けされた場面ごとの言葉や小道具、
    さらには含蓄のある台詞に惹きつけられて
    舞台が現わそうとするもの自然に追いかけて。
    で、終盤に組み上がったものが
    人が生きることの感覚に繋がり視野がすっと開けると
    振り返って描かれていたことの一つずつに
    しっかりと意味が生まれ面白い。
    観終わって、べたな言い方ですが、
    もう少し、舞台に織り込まれたものに
    早く気付けばとちょっと自分に対して残念だったりも。

    A2は内容を知ってみているので、
    それぞれのシーンに込められたニュアンスを
    一歩踏み込んで受け取ることができたように思います。
    そうすると、作品への視座が少し変わって、
    物語の仕組みの面白さにとどまらない
    登場人物それぞれの個性のようなものが
    奥行きをもって伝わってきて。
    A1の時に終盤振り返って気がついたおもしろさが
    さらなる新鮮な踏み込みをもってやってくる。

    ダブルキャストの部分の役者さんの個性も
    かなり違って見えて面白かった。
    A1ではクッキリとエッジを作って演じられたものが
    A2では表層のフォーカスを柔らかくして演じられて。
    刹那の印象はA1の方が強いのですが、
    A2には観る側に戯曲の仕組みに紐づいた
    ロールの深さのようなものも生まれていて。
    それは、役者さんの演じ方に加えて、
    観る側の物語への理解度が影響している部分も
    あるように思うのですが、
    どちらが良いということではなく、
    それぞれの色から舞台に
    別の質感がやってくることにも惹かれてしまいました。

    この作品、いつかもう一度観れば、
    さらに異なる見え方がやってくるのではともおもったり・・・。


    *プログラム[B]

    17日16時の回を観劇

    「マキシマム・オーバードライブ」

    タイトルコールなどもあからさまで小洒落ていて、
    その冒頭のくすぐりから
    笑いがわかりやすいというか、
    ベタでまっすぐな仕掛けが笑いを導いていく。
    でも、役者たちがひとつずつの台詞から間までを
    クリアにくっきりと編み上げているから
    それぞれの場がべたついたり
    あいまいでもわっとした膨らみにならず、
    きちんとエッジをもった物語として組みあがってくるのです。

    今様なアレンジや差込みも作品を研ぐ
    秀逸なスパイスとなって
    とてもシンプルに物語の骨格が観る側をまっすぐに楽しませる、
    落ちも鮮やか・・・。

    終わってみれば、理屈抜きに
    わかりやすくて面白かったです。
    よく作り込まれたものを
    とてもシンプルに堪能することができました。


    「サマーキャンプ」

    こちらの作品も、「マキシマム・・」とは別のニュアンスで
    トーンがよくコントロールされていて。

    舞台に物語る実直なテンションがあるから、
    観る側はそのままにことの成り行きを追ってしまう。
    物語の展開を予想させる伏線の張り方も良い具合で、
    厚みはないのですが、
    でも場の積み重なりに観る側を繋ぐニュアンスは
    しっかりと埋め込まれていて・・・。

    だから、山小屋での夢のなかで、
    妹の薬を何とかするためにツアーに参加した
    男が病に倒れる展開も違和感なく受け取れたし、
    何の衒いもなく
    夢と同じ展開が現出しても、作品が描くものを
    濃く上書きしているくらいのイメージしかなかった。

    そこまで着々と観る側を、
    恣意的に作られた作品の平板さに閉じ込めておいて
    返す踵の鮮やかなこと。
    周りの付和雷同ぶりもおかしくて、
    でもその先に、兄妹の関係をはじめとする
    さまざまな価値観がおりなす人生の綾や
    生きるということの価値の質感が浮かんできて、
    じわっと深く捉えられたことでした。


    *プログラム[C]

    11日19時30分の回を観劇

    「ズー・ヴァリエーション」

    印象として、派手さなどはないのだけれど
    お洒落なのですよ。
    フランスの軽くて、
    でも発酵バターがベースでしっかりと聞いている
    特に高級菓子というわけでもない
    ラング・ド・シャの食感を楽しむような・・・。

    リーディングの態で
    戯曲の仕組みから物語の骨組みが真直ぐに抽出されていて、
    その仕掛けの面白さに惹かれるのですが、
    でも、観ていて、より心を持っていかれるのは
    その骨組に肉付けされた
    キャラクターたちそれぞれの雰囲気だったりする。

    じゃあ、骨組みが登場人物の色に隠れてしまうかといえば、
    そんなことはなくて、
    さらに面白いと思うのは
    やっぱりキャラクターたちの雰囲気の先にある
    物語だったりするのです。

    それはとても不思議な感覚で、
    舞台に置かれた面白さの
    二つの要素が互いに互いを映えさせて、
    その両方の重なりを楽しんでしまいました。


    「きいてごらんよ、雲雀の声を」

    場の空気に一様でないテンションが作られ
    役者達それぞれからやってくる雰囲気が
    少しずつ変化してゆっくりとあせることなく織り上げられて。

    必ずしも会話の内容を味わう劇というわけでもなく、
    むしろ会話に至るまでの空気にこそ強く捉われて。
    そして、そこがしっかりと満ちているから
    シーンごとにトーンを変化させ、
    異なる風貌を作り上げていく役者達の力量が、
    あからさまに、かつしなやかに伝わってくる。
    単に物語全体の中での変化にとどまらない
    シーンの内側の刹那ごとに解像度を育むような
    それぞれの台詞の質感の作り方の秀逸目を瞠る。

    特に妻を演じた女優が紡ぎだす空気には
    まわりにかもし出されたテンションや色に染っても塗りこめられない、
    さらなる内側の密度が作られていて。
    個々の役者のかもし出す場を
    彼女自体の揺らぎから浮かび上がるものを埋もれさせることなく、
    纏っていく。

    なんだろ、単純に物語を追うにとどまらない、
    舞台全体に強い吸引力をうむ
    さまざまなテイストの重なりに圧倒されて。
    その刹那ごとに惹きこまれ
    気が付けば舞台の空気に深く囚われてしまっておりました。

    ・おまけ「マクベスのあらすじ」

    さらっと始まる。
    気がつけば魔女がいるし、
    夫人の殺意も恐ろしいくらいにカジュアルに表現されて。
    ことのなり行きの軽いのなんの・・・。

    でもそこに、あのマクベスの骨格が
    結構しっかりと現れてくる。

    「なんだこれ」とか思いつつ、
    その物語の顛末に、嘘のようにわくわくしてしまう。

    結局、マクベクという戯曲のスピリットの抽出とその具象化に対する
    作り手の圧倒的な精度の高さがあるから成り立つ作品なのだろうし、
    これができるからこそ、
    今回の演劇展の他の作品も、不要な澱みや重さを持たず
    常にクリアさをもってやってくるのだと思う。

    わずか10分の掌編でありながら、
    作り手の研がれた刃先をしっかりと感じ
    ぞくっとしてしまいました。

    *** ***

    ちなみにA1/A2にはサポートアクトがありました。
    主宰が教鞭をとる短大の生徒や卒業生の作品とのしたが、
    それぞれに
    表現に対する自由さや丁寧さ、
    さらにそれらを裏打ちする真摯さを感じることができました。

    ・coucou(クク) 「こないだのレシート」

    レシートから引き出される時間や生活の質感がやってくる。
    表現に観る側が委ねうる安定感があって、
    舞台に置かれていく感覚や揺らぎもビビッドに伝わってくる。

    ただ、表現の綺麗さに流れてしまうというか
    そのうちに丸められてしまったようなものがあるようにも思えて、
    もう少しラフで危なっかしさがあってもよいから
    そこからさらに解けるものを観たいようにも感じました。

    ・カシマシ 「タイトル未定」

    バレエのメソッドでの表現がしっかりと安定していて、
    だからこそ二人の身体から溢れだしてくるものを
    そのままに受け取ることができて。
    さらに、随所に、躍動感も感じる。

    表現に澱みがなく、
    心の刹那の表情にも思える表現が、
    様々に気持ち良く伝わってくる。
    描かれた時間に作品が閉じこもってループするのではなく、
    さらに外側への広がりもあって、
    目を惹かれました。
  • 満足度★★★★

    A2、B、C観劇
    初ナカフラ。
    原作を知らず、誤意訳の意味もよく理解せず観劇したが面白かった。
    自分としては、『サマーキャンプ』と『きいてごらんよ、雲雀のこえを』が良かった。

  • C再見
    ズ―・ヴァリエーション:非常につまらない。最初の舞台作りからして時間かけ過ぎ。今日は石橋も良くない。
    きいてごらんよ、雲雀のこえを:斉藤の演技が良くなった気もする。
    マクベスのあらすじ:やはり素晴らしい。

  • 満足度★★★★★

    A2再見
    役者の演技が良くなっていた。
    原作は未読なのだけれど、未読でも原作をどう料理したのか想像して楽しめる舞台。

  • 満足度★★★★★


    日曜のBとCの間に、待ってるお客さんに中フラからお茶とコーヒーとチョコの差し入れがあった。非常にうれしかった。
    「ズー・ヴァリエーション」:あまり面白くない。しかしリーディングの部分の石橋志保が非常に素晴らしい。読んでるだけじゃなくて、完全に【演技】のレベルに達している。こうじゃないと。
    「きいてごらんよ、雲雀のこえを」:この舞台には非常に刺激された。斉藤淳子は感情・雰囲気は良いのだが、文と文の区切り、文節の区切りが流れて雰囲気芝居になってしまっている。惜しい。更に精進を。斉藤の夫役の男優は本当に素晴らしかった。ブラボー。
    「マクベスのあらすじ」:素晴らしかった。
    全体に照明の使い方が非常に効果的。Cは、もう1回見たいが、もう見る時間は無い。


  • 「マキシマム・オーバードライブ」:あんまり面白くなかった。
    「サマーキャンプ」:かなり引き付けられたんだけど、面白くはなかった。
    見る人が見れば面白いかもしれない。
    つまらないのは私のせいかもしれない。

  • 満足度★★★★★

    たんのう
    無事、「A」~「C」まで全部見れましたっっ。原作をまるで知らないのに、肩に全く力を入れずに、頭ユルユルでも十分楽しめる。翻訳劇って固くて、古くて、取っつきづらい印象だったのに、中身はこんなに共感して笑って楽しめるものなんだなっていう発見がたくさんありました。それは、誤意訳して、中身だけ抜き取って圧倒的にわかりやすくして上演するナカフラの力なのだけど。関連企画も、無料でこんなに充実して良いのって位、ゲストあり、映像あり、資料までいただいて、がっつり楽しみました。「A」と「B」では共通の原作を基に作った作品なのに、全然別の物語になっている演目がありそういう演出も楽しかったです。

    ネタバレBOX

    16日の関連企画の際に、翻訳劇の誤意訳はあと2年くらいで、次は……。って言ってたけど本当かなぁ。それはそれで、楽しみなんだけれど。
  • 満足度★★★★★

    ブレヒトの回
    <A2>あー面白かった!スタート、これはなにやってんのかな~???。。。あ、そういう会議なんだ。。。えそうなの。。。わはははは!再見したいが、日程的に無理でした。残念。こういう不条理なというかナンセンスというか論理覆し笑いに転嫁して、な作品が好きなんだと思いました。☆は、完成度もさることながら、自分の好みに合うものが高評価になるみたいです。

  • 満足度★★★★★

    必見!必見!必見!
    A2を見た。誤意訳&上演台本と演出が素晴らしい。役者は更に向上の余地あり。
    Bは見れない予定だったが、予定変更して見る。
    Cも、もちろん見る。

  • 満足度★★★★

    B,C観劇
    『ブレヒト教育劇集』は自分も持っているので、
    『イエスマン・ノーマン』 も以前から既に何度か読んでいました。

    ただ、まさかこれを上演する若手劇団はいないだろうと思っていただけに、
    演目を最初みたときちょっと驚いたり。

    短い戯曲ながらも、ブレヒトの不思議な魅力にあふれた作品に自分には思え、
    この舞台では、
    クルト・ヴァイルの曲のかわりに、
    曲がイメージする急峻な山を、かんたんなセットでふんわりと描いていて、
    物語のドラマ性よりは、
    スマートに主題を抜き出すところに主眼が置かれているようで、
    そこが面白いな、と思ったり。

    『イエスマン』初演の1930年ベルリンという時代背景を
    どこか意識しながらも、あえてまったく触れていないようにも感じられたりもして・・(深読み?(苦笑

    昔の戯曲というのは、
    普通に上演していても
    現在と照らし合わせることで
    昔の人たちの色んな想いをくみ取ることができる気がします。

    舞台を単純に楽しむのも悪くないけど、
    たまには昔の人のひとつひとつのことばに耳を傾けながら、
    時代の流れやかつて生きた人たちの想いに気持ちを向けるのも悪くはないな(笑

    またあとで書き足します・・出来るか・・?(汗

  • 満足度★★★

    A1観劇
    サポートアクトはどちらかというとダンス寄りで好みの作風、舞台デビューおめでとう。スピードの中身は、舞台上から言われてしまったが、わかったような、わからないような。作品としては社会の一面のエッセンスを取り出すとこうなるのだろう。

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