朝がある 公演情報 朝がある」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★★

    観ました
    七夕の夜に観ました。自分の日常と、それよりも大きな世界がつながっていることを魅せるのが演劇のひとつの役割、という言葉を思い出しました。少女からズームして科学の世界へ、そして収束し、また大きく広がる。最後大石さんが世界にあるものたちを言い尽くそうとするのは、逆に世界には言い尽くせないほどのものがあることを示しているような気がしました。ひろがる。

  • 次は「芝居」を観てみたい
    まったく事前に内容を調べていかなかったので、
    芝居だと思ってたら、一人語りだったので意表を突かれました。

    役者の集中力はすごいなぁと、ほんと驚嘆しましたが、ちょっと自分のほうの集中力が持ちませんでした。
    こういう方向のものは、苦手みたいです。
    ままごとは周りですこぶる評判が良くて相変わらず気になっているので、
    今度は「芝居」を観てみたいです。

    ・・・・・・今回のも芝居なんだよ!って、解る人は言うのかもしれませんね。
    私のキャパは狭かったようです。

  • 満足度★★★★

    大石君に圧巻
    太宰の「女生徒」をモチーフに、ままごとらしい演出を詰め込んでしかも一人芝居という、あっという間の70分。

    セットが一見すごいシンプルで、「テトラポット」の時もそうだったけど、そこにままごとの光と音の演出が加わると頭の中でその世界観が一気に広がるのがすごい。

    音楽パートが好きなんでもうちょっと長くしてくれたらたまらなかったかも。
    多分そのうち出るだろうけどこれはDVD買っておきたい。

  • 満足度★★★★★

    調音の訓練
    すごくすごく濃い時間の中に滞留した気分。また、ずーっと習っていたピアノのレッスンを想いだした。調音テスト。そして自然と音楽に合わせて動いてしまう指。女子高生。宇宙。コード。しかも独唱。舞台装置も素敵、照明も良かったです。朝を迎えるのが楽しくなった。おやすみなさい。

  • 満足度★★★★

    今が伸び時
    多分、過去の柴幸男作品を観たことがある人には良かったのでしょうけど、初見の方には理解しにくかったのではないでしょうか。
    そのあたり次回に考慮してもらえると良いのかな。

    作品自体ですが、何か、試行錯誤の末に、という印象を受けました。
    いろいろと試み苦労した感じがあります。

  • 満足度★★★

    はじめてのままごとは・・・
    以前、喫茶店か料理屋なにかの会で会った男性が
    「ままごと」の「わが星」を勧めてくれた。
    私はそのときまでままごとのことを知らず、
    携帯に2語だけメモして後日調べてみた。
    公演のチケットは売り切れでもう手に入らなかった。

    この劇団が随分人気なのではないかと気づいた。
    しかし、だからと言って、良いものだという予感はなし。

    特殊なスタイルの芝居をして、
    普段商業演劇を観ない人、そもそも演劇を観ない人
    に人気があるファッションに近いものなのだろうと想像した。

    そしてこの「朝がある」の公演に突然行ってみた次第。
    これまで思っていたようなものではなく、
    存外に感ずるところのある作品だった。

    以下、ネタバレ。

    ネタバレBOX

    まあぶっちゃけ、
    絶対面白くない、至らないものだろうと思ってたんですよ。

    でも、そうでもありませんでした。
    楽しく観ることが出来ました。

    はじめてだということで、随分集中して観てしまいました。
    広い舞台の中に、人間が一人、その言葉は私の脳に
    「想像!」するようしむけてきます。
    一言一句聞き逃せません。
    だって、細かく状況が説明され、それらは一続きでつながっていて、
    一言でも聞き逃すと重要なヒントを欠いてしまう恐れがあるんですもの。
    すっっっっげーーーーー集中力が必要で、
    いやがおうにも脳みそを使わされました。

    朗読みたいなものかもしれません。
    そういう意味で、演劇的というより文学的だったのか?
    朗読みたいなんだけど、聴衆は自分の内部に落ちていって想像は出来ず、前を向いて舞台を観なくてはならないんです。

    そんなこんなもあって、
    脳みそフル回転で聞き続けることは難しかったです。
    集中力が続かない、というより、
    つまらなくなって、飽きてしまうんです。
    不思議なことに、何度も同じようなテキストを語るにもかかわらず、
    そのテキストは特に魅力的なものじゃないんです。
    苦行。

    でも、私の場合、
    役者に引っ張られて、観劇を降りないでいられました。
    役者が一人。
    彼が、一人で、よどみなく語り、動く、ことが魅力的なんです。
    しかも、し損じないで!

    また、演出が丁寧なことも影響しました。
    照明や投影映像、舞台装置の妙など、丁寧な仕事です。
    モノがないのは稚拙なのではなく、十分にコーディネイトされた状態。

    そうして事の次第を見届けよう、という気に。
    これで至らない稚拙なものだったら、本当に帰っちゃいますね。

    芝居、というより、バレエとかダンスとかエクササイズに近いものを感じました。
    英会話教室では、似たようなダイアローグを本を見ずに
    何度も繰り返して語りますが、そんな感じもある。
    これが新しいものかは分かりません。誂え方が目新しいとは思いますけど。

    もし新しいのだとしたら、彼らの狙いが新しいということなのでしょう。
    では、彼らの狙いはなんでしょうか?

    私がこの公演を面白いと思えたのは、本城直季の写真のようなイメージを
    プロセスの指定を受けて頭の中に想像したからです。
    洗脳とか催眠に通ずる方法なんじゃないかな。
    強制的な頭の体操。
    そんな舞台はなかなかないですね。

    大抵、舞台はエンターテイメントで、
    面白がらせるとか感動させるための基本的な構造があって
    それに乗っ取っていることが多いです。

    苦行ギリギリの、頭の体操みたいな体験をできる、舞台鑑賞。
    これがちょっと楽しかった。
    また、私のために一生懸命パフォーマンスし続けてくれる役者
    を観るのも楽しいです。
    ももいろクローバーのライブが面白いのもこれと同じです。

    この舞台で何を見せたかったか、ということを考えると
    ちょっと難しいですね。
    何かありそうだけど、それは3回くらい観ないと分からないんじゃないかしらん。

    あと、公演時間中、何度も飽きが来たけど、
    でも、また観たいと思います。
    繰り返しまくるくせに、トランス状態になりません。
    なんのために繰り返してるのか・・・
    もしかしたら、観客も基本のテキストを暗記して、
    肩の力を抜いて聴けたときに
    やっとトランスの入り口が開くのかもしれません。
    そのためには、3回くらい劇場に足を運ばねばならないでしょう。

    こんなマニアックな舞台がなぜ人気なのか不思議です。
    もしかしたら、
    人はもう、魅せられたり、感動したりするのに疲れているのかな?
    やたら力の入った芝居は現実的には不自然です。
    肩の力をぬいて観られる、見世物を求める人が増えているのかもしれません。
  • 満足度★★★★★

    圧巻の70分!
    WSでみた世界を、観ながら思い出し、素敵すぎる空間に、ぐいぐい引き寄せられて、食い入るように観てしまってました。70分の一人芝居も圧巻でした。ずっと一人で70分舞台に出ずっぱりで、あの膨大な台詞をサラサラ自分の中から発するって、ほんとにスゴい!
    わぁ~ってワクワクしながら観られたし、そんな感覚に陥る舞台って、そうそうないから、ほんとに素晴らしくいい作品だと思いました。

  • 満足度★★★★★

    柴ならではの舞台
    こんなに表現が多彩な一人芝居は初めて。
    大石君頑張った。

  • 満足度★★★★★

    素粒子は孤独か?
    芯も表現方法も、いつもの「ままごと」だったと言えばそうかもしれないのだが、このスタイルは心地良い。

    ネタバレBOX

    音楽とのコラボがいつもうまいと思うが、今回はさらに音楽が重要だった。
    音楽のライブのように、楽曲の紹介があり、MCがあり、という構成。
    すべての曲が「朝がある」。

    「神」の目で、朝の、通学で、くとゃみした女子学生の一瞬が、角度を変えながら歌い上げられる。
    それは、光のベクトルで虹の色が7つになっていくように、屈折の角度を変えていく。
    徐々に彼女の周囲風景が描き加えられていき、音が加えられていく。
    絵画というよりは、セルアニメの作成現場を観ているようで、彼女のクシャミをした一瞬の、背景が描き加えられていく。

    太宰の『女生徒』における、「いま」が一瞬であること、毎日の繰り返し、喪失感のようなものがその底に響く。

    さらに、音楽が、例えば、「サビ」から作曲されていくように、1つの楽曲になっていく。
    この場合は、いわゆる「詞先」による作曲。

    出来上がる、一瞬、一瞬を楽しみながら観劇する。

    組み上がっていく「画」と「音」には、それぞれの「因子」がある。
    ミクロコスモスのごとき、素粒子の世界と、ドレミ、イロハ、CDEの音の世界。
    世界はひとりぼっちの、いろんな要素で成り立っている、というのは、感傷的すぎるかもしれないかな。

    素粒子が結び付き、原子になり、原子が分子となり、物体を構成していく。
    一音、一音が結び付き、和音(コード)を構成し、音楽になっていく。
    言葉と言葉が結び付き、台詞(文章)になり、物語になっていく。

    それらは、物体や和音や文章が単にできるだけでなく、「意味が生まれていく」ということなのだ。
    舞台の上では意味が生まれていく。当たり前かもしれないが。

    また、1つひとつは、別のものであっても、結びつくことで(あるいは、結びつくことに)意味があり、「つながり」を感じるのだ。

    それは、亡くなってしまった幼なじみであったり、MCで紹介された男であったり、でさらに感じる。

    MCとして紹介された「朝が来なければいいのに」などの、男のつぶやきというか呪いの言葉は、学生の頃だけでなく、社会人になってもずっと布団の中でつぶやいていただけに、つい笑ってしまった。
    「自分がいなくなればいいのか」と言った彼を助けるのは、結局「つながり」なのだろう。

    そうした、視野を変えつつ、彼女の世界は彩りを増やしていく。

    なのに、はじめに書いたような、アニメのセルのような薄い印象は拭えない。

    たぶんそれは、「私」の中の部分、「物質」ではなく、「私」の心のミクロコスモスへの掘り下げが感じられなかったからではないだろうか。「私」の話ではなく、男性が語る「彼女」の話だったせいもあるのではないかとも思う(別に、ここで太宰の『女生徒』に結びつくわけではないが)。
    この一瞬を持ち上げたら、セル1枚と背景画1枚という感覚かある。
    しかし、その2枚には「世界」があるかもしれない、という感覚もある。

    出来上がった「画」と「音楽」はどこか切ない。
    「歌声」から来るものと、「物語」から来るものだろう。

    ちょっとした仕掛けがあるセットはよかった。まるで石積みの城壁のように観客に対峙して立っていたのが、温かささえ感じられるようになった。
    最初は、一人芝居には少し大きすぎるのでは、と思った舞台のサイズも丁度よく感じられた。
    演出がよかったということなのだろう。照明も。

    「朝がぁーる」には笑った。その訳とかにね。
  • 満足度★★★★

    科学的記述から立ち上がる叙情性
    ある日の朝の描写から始まり、音や光を巧みに用いて空間的・時間的に様々なスケールの科学的事象を語り、一人芝居らしからぬ壮大さを感じさせる作品でした。

    一般的な物語性でドラマが展開するのではなく、水を中心とした科学的なトピックと音楽と物語を巧みに絡め、様々な数字や科学用語の羅列から叙情性が立ち上がっていて、新鮮な感覚がありました。人の一生や宇宙規模の話に展開して行くのがいかにも柴さんらしかったです。
    バラバラな系列が最終的にカチッと嵌ってカタルシスを感じるまでには至らないままにさらっと終わってしまった印象がありました。
    モチーフとなった太宰治の『女生徒』が直接的に引用または言及されることはわずかでしたが、共通した若々しさやユーモラスな雰囲気が感じられました。太宰の他の作品をほのめかすシーンもあって楽しかったです。

    中盤で現れた言葉と音高を関連させる音楽的アイデアが興味深かったのですが、一度観ただけでは終盤でどこまで反映されているのかが分かりませんでした。開演前・終演後のアナウンスも作品に取り込んだ構成が面白かったです。
    作品全体としても、今までの作品の精密な作り込みに比べて良くも悪くもラフな感じがあったと思います。映像やセットの使い方が柴さんの旧作と異なる印象があり、新しい作風に移行しつつあるように感じました。

    名詞と助詞を切り分けて発声し、次第に音楽的な流れに変化する独特な台詞回しとダンスをこなしながら70分間を一人で演じ切った大石将弘さんは素朴な雰囲気が素敵でしたが、歌唱力がちょっと残念なレベルで勿体なかったです。

  • 満足度★★★

    太宰治?
    ややネタばれ?

    ネタバレBOX

    劇団・ままごとの新作【朝がある】を観劇。

    太宰治の【女性徒】をモチーフに、少女の朝の一日の瞬間から世界へと繋がる連鎖を音楽、映像、言語、踊りを使って表現していく。

    作・演出 柴幸男の世界観は毎度の事ながら壮大過ぎる。過去の作品では沢山の役者を使って表現してきたのだが、今作は男性俳優一人でその世界観を見せていく。今作は新しい試みなのだが、過去の作品が壮大な世界観と多数の役者での表現に圧倒されていただけに今作はやや物足りなさを感じた。決して失敗作ではないのだが、過度な期待を持つ観客と作家の狙いがあまり埋まっていなかったようだ。でも作家が次のステップを目指している事は明らかに分かる意欲作だ。

    今作は劇団・ままごとを初見で観る方にはお勧めではないようだ。
  • 満足度★★★

    満席でした
    今まで見たかったけど都合つかず、今回初観劇。
    さりげなく登場して何気なく去っていく約70分の一人芝居。
    去っていくその姿まで意志のある行動のようにも思え、漠然とした欠片を集めたら最後には何らかの結晶を掴んでいたような夢見心地気分の舞台。
    乙女女子の思考は、今も昔もそう大差ないと思った。

    ネタバレBOX

    題材の「女性徒」未読。
    台詞の韻に合わせた動きや照明、効果的なピアノの音色と映像が印象的だった。
    簡素なセットが所々変化してて、ちょっとしたアハ体験。

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