満足度★★★
これでいぃ!
結論からいうと、
【こんな作品は、彼ら以外は作れないだろう】
です。
ありきたりな、まとまった作品なんかより断然いいと思う。
また、誘われたらみてもいいかな。そう思います。
評価
分かれるだろう。作・演出が意図的にこのような作りにしたと解釈すれば、ある程度、高い評価をつけるだろうし、そうでなければ酷評されても仕方がない。その理由は明かである。通常の演劇作法を無視して作られているからである。終演後、作家を話した限りでは意図的に作ったわけではなさそうだ。むしろ、自分の好みに合わせて創ったらしい。いわば、アメーバが自分の捕食する対象を緩慢に包み込んで消化してゆくように。そしてそれだけであるように。作家の心の網目に偶々引っ掛かったイメージなのである。従ってこの作品には本質的に演劇性はない。所謂、演劇的なものに対する強烈なアンチテーゼやアイロニーもない。ただ、生理的な好みによってチョイスされた断片をコラージュするために利用されたストーリーの如きものが存在しただけだ。それが何を意味するのか、作家も意図していないようであるし、その曖昧な姿勢が作品に方向性と焦点w与えない、というよりぼかしてしまう。その結果良く言えば、一風変わったテイストを感じさせる作品になっている、ということが可能である。但し、演劇作法に則るならば、極めて評価は低くなるであろうことは、先ほども述べた通りである。もう一つの可能性は、将来、全く新しい世界の見方が提示されたときに、大化けする可能性は皆無ではない。
無題394(12-137)
19:30の回(曇り)。18:46受付、19:01開場。床にビニールシート、場所によっては何枚か重ねてあります。舞台には大きなオブジェのようなもの(3つ)、これにもビニール、奥の壁には幅広の白い布が斜めに、鉄柱や左右のパイプにさえビニールが巻き付けてあります。上手側に木のテーブルと椅子。頭上にプロジェクター。座席はパイプ椅子(終盤ちょっとお尻が痛くなりました)とベンチシート。BGMなし。19:30場内アナウンスでの前説、空調の音、客席の声。19:36上手奥から男がひとり〜21:00終演。なぜこのような現象が…、どのようになってゆくのか、などが意図的に省かれているのか、終わった後のすっきり感はないのですが、シュールなのか、幻想/綺譚なのか、なかなか面白かったです。
満足度★★★★
試み
難しい題材にこだわりを持った演出でした。役者さんの表情も場面に応じて丁寧に演じられていて好感を持ちました。
初日から満員の最前列の席で、楽しみました。