東京バンビ『他人の確率』御来場ありがとうございました!次回は10月!お待ちしております! 公演情報 東京バンビ『他人の確率』御来場ありがとうございました!次回は10月!お待ちしております!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
21-29件 / 29件中
  • 満足度★★★★

    家族の定義
    ふざけてはしゃいで、でも結構深いことを突き付けて来る東京バンビ。
    台詞でもう一歩踏み込んで欲しかった気もするが
    血のつながりに頼らない家族を作ろうとする人々が温かい。

    ネタバレBOX

    家族って何だろう。
    血のつながりか、同居する人か、一緒にいたい人か。
    ゲイという、社会においてマイナーな存在の人々が
    普通とは違うやり方で家族を作ろうとする姿が優しい。

    登場する“変な人”へのなりきりぶりが徹底していて面白い。
    悪気はないが挙動不審な人々がお節介で人と関わりたがる。
    人間関係に疲れたり上手く行かなかったりしたはずなのに
    それでも誰かと関わらずには暮らせないゲストハウスにやって来るという設定が生きる。

    父にも、父を取り巻く人々にも嫌悪感を抱いていた息子が
    次第に自分の本当の気持ちに気付き、わからないなりに認めていく過程がいい。

    息子役のアダチヒロキさん、振れ幅の大きい人々の中で
    普通の人の戸惑いが自然に出ていて、両者の違いが鮮やかになった。

    バイトの青年を演じた佐野バビ市さん、
    ミルクホールではいつもファンサービスに徹して女装することが多いが
    今回は化粧も美脚も封印して男役(?)、安定感があってとても良かった。
    身体は華奢だけど男っぽい人なのだろう、台詞や表情にメリハリがあって
    男100%の役も上手いなあと改めて感じた。

    思い切った設定とバラエティに富んだキャラがとても面白いのだが
    個人的にはもう少し踏み込んだ台詞が欲しい気がした。
    肝心な議論を「もういい!」で片付けずにリアルでは言えないことを
    言わせて欲しかったと思う。
    亡くなったオーナーの「家族になろう」という言葉はとても素敵だし
    それを信じてつながった人々の気持ちも暮らしも前向きだ。
    そのことを息子に伝えるために、もっと言葉を尽くしても良かったのではないか。

    「自分ではない誰かと一緒にいることを他人の確率100%とするか否か」
    作・演出の稲葉信隆さんが言うとおり、それを選択するのは私たち自身だ。
    一緒にいる確率の高い他人──それも大切な家族と言えるかもしれない。





  • 満足度★★★★★

    泣きあり、笑いありな舞台
    思った以上にシリアスな話でしたが、バンビらしさのある笑いも忘れていない楽しい舞台でした。

    また、出演者の数多めでしたが、それぞれに個性があり、90分があっとゆうまに過ぎていきました。

    リピーター割りもあるので是非とももう一度は観に行きたい作品です。

  • 満足度★★★★

    しっかりと想いを描きだす
    物語を観る側にすっと受け取らせる力があって、
    なおかつ、描かれる想いが
    お芝居のテイストをも変えるほどに
    しっかりと作りこまれていて・・・。

    単なる喜劇ではない、
    ふくらみを持った舞台だったように思います。

    ネタバレBOX

    冒頭からしばらくは、
    芝居が
    深くかみ合わないような部分も感じたのですが、
    舞台の状況や関係性のカードが晒されてから、
    ぐいっと面白くなりました

    キャラクターの描き方も全編緻密というわけではないのですが、
    ここ一番での想いのようなものは
    しっかりと作りこまれていて。
    しかも平板にワンシーンでそれらが現わされるのではなく、
    時間や事象の流れにしたがって、
    絶妙に浮かび上がってくる。
    シーンたちの重なりに、ただ流されるのではない、
    したたかな積み上げがあるのです。
    設定のバランス感覚も良くて、
    それぞれが背負うシチュエーションの特異さも
    浮いたり突出したりすることなく、
    物語のメリハリとなっていく。

    たとえば父親を同性愛者だと知った男性が終盤に至る
    中途半端な想いというか葛藤には
    理と実存感が裏打ちされていて
    その表現の正直さと確かさに捉えられる。
    他のキャラクターたちにしても
    ディテールにおぼれるのではなく、
    観る側にとって物語をうけとるのに必要なベクトルが
    しっかりと一本通されていて
    揺らぐ心や、不安、怒り、
    さらには生きることのスタンスなど、
    シーンごとにここ一番の部分が
    とても実直に作りこまれていて・・・。、
    それが物語の骨格に組みあがっていく。

    物語の現れ方や広がりが
    しっかりとデザインされているから
    笑いも構造を背負ったりしっかりと尺をとって組み上げた
    良質なものをメインに、
    表層的な低い組み上げでの
    軽量で切っ先を持った笑いを差し込むといった
    いくつものテイストのバリエーションを組み合わせることができる。
    物語の構造に根差したり、
    仕込みをかけた笑いが多いので、
    観る側も、同じタイプの一本やりや
    窮屈なタイミングでかもし出された笑いのように、
    飽きたり疲れたりしないし
    いろんなバリエーションでの驚きやおもしろさを
    受け取ることができるのです。

    しかも、この舞台には、もっと育つ要素があるように思う。
    よしんば拝見した回の客席の反応が薄かったところでも
    ちょっとタイミングを変えるだけで
    大きな笑いにつながる可能性を感じたり
    また、公演を重ねるうちに、
    作品の奥行きの広がりが新しい笑いを導き、
    それらが次に花開く笑いのさらなるトリガーとなって
    広がっていくような匂いもあって。
    いろんな部分の舞台としてのふくらみの萌芽が
    より研がれ、刹那の精度があがるであろう公演の後半には
    もうひと化けしそうな予感がありました。

    この作品、どのように成長していくのか、
    多分見届けられないのが残念な限り・・・。

    *** ***

    余談ですが、終演まぢかのころ、
    外の雷鳴やはげしく屋根をうつ雨音がきこえてびっくり。
    でも、これが、奇跡のように
    舞台のラストシーンにつながって・・・。
    お芝居の神様も粋なことをなさると
    ちょっと感心したことでした。




  • 満足度★★★★★


    何だか分からないまま引き込まれ、何だか分からないまま笑いと涙が出ていました。

    ネタバレBOX

    人それぞれ捉え方が異なるから劇がおもしろいのですが、ひとつだけ、終演時のかたりと今日実際降ったものとかんけいありますか?
  • 満足度★★★★

    とっても面白かった。
    家族って何だろうって考えさせられたし、それよりなにより、笑えたし、心にすーっと感情が入ってくる感じがして、観ていて気持ちよかったです!

  • 満足度★★★★

    おもしろいひとたち
    すべてが生かされてるとまでは言い切れないけど、ほぼおもしろい役・役者。

  • 満足度★★★★★

    他人の確率
    今回も自分の中で新たな発見、思い、出会いなどがあった作品。この気持ちを確認したいのも一つの理由で、また観に行く。

  • 満足度★★★★★

    初日観て来ました!
    笑って泣けて、楽しませていただきました!
    難解なものがお好きだ、という方でなければ、どんな方にもおすすめできると思います。
    なんかこう、登場人物たちの、切ない希望みたいなものが・・・いいなあと・・・
    観た後、さわやかな気持ちになりました。

    リピート割引があるんだ・・・!もう一回観ようかな?

  • 満足度★★★★★

    スッキリとした脚本
    見てきました!大満足です!東京バンビの公演は初観劇でしたが、何もわからなくても楽しめる作品でした。

    チケットも手頃な値段で、上映時間も長すぎず、かといってボリューム不足でもなく、登場人物は12人と多めですがスッキリとした脚本で、それぞれの魅力が引き出されていました。

    おすすめです!

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