満足度★★★★
美しく優しい
登場人物の三姉妹が良いアンサンブルになっており、特に三谷さんの凛とした可愛らしさが秀逸でした。三姉妹以外もそれぞれ味があったのですが、長女と良い対比になる騒ぎキャラが被ってしまった感も否めず、舞台的では無い完全に普通の女性がいても良かったのかなあと思いました。
ストーリーも、日常にある葛藤をしみじみとそれでいてなかなかドラスティックに描いていて楽しめました。姉妹のそれぞれ見せ場エピソードで有りながら、その相手側の方が逆に映えると言うのも面白かったです。
ラストのワンカットは、非常に詩的な味わいがあり美しかったですし、説明過多にならない余韻を残す演出は好感が持てました。
満足度★★★★★
良いですな
おもしろい!抑えるところ抑えて、出すところ出して役者の方々は作品のことを、どの役の気持ちも深く理解しているのでしょう、どの役の感情も伝わってきて良い。話も演出も丁寧に作り上げられてて、ムダなシーンは無かった。客席に顔、身体を見せてくれるので動きや場も練って作ったんでしょう。
普段は劇団オリジナル作品の台本欲しいとは思わないが、完売してなければこの台本は買いたかったな…(..)
満足度★★★★
純日本的ホームドラマ
昭和中期の松竹映画の精神を継承したかのような純和風ホームドラマだが、変則的な家族なのが21世紀チック、的な。
また、劇中での1日目の昼間はユーモラスで夜はしっとり、という構成も良く、あれこれ上手くまとまっている印象。
満足度★★★★★
無題364(12-107)
19:30の回(晴)。18:50受付(整理番号あり)、19:00開場。舞台は和室から庭が見える設定です。中央に小さなテーブル、上手にはこれも小さな家具、木彫りの熊(らしい)やティッシュペーパーやこまごまとしたものが置いてあります。奥は廊下で、下手に手洗い、上手に玄関、庭には生垣。相関図をじっとみつめ開演を待っていると、開演直前、少し揺れます...地震です。会場内での地震は初めて、すぐスタッフの方が対応、混乱なく19:34開演...Que sera sera。
満足度★★★★★
三谷さんの出演が嬉しい
劇作家、演出家としての三谷さんも好きですが、私が最初に知ったのは、女優さんとしてでしたから、久しぶりに、女優の三谷さんを拝見できて、まず嬉しく思いました。
またしても、3姉妹もので、よくある設定のストーリーではありましたが、人物の性格付けが細部まで行き渡り、それぞれの人間や関係性がリアルだったので、比較的、引き込まれて、面白く観ることができました。
「ちょぼくれ~」の時は、気が変になった風のお姫様役だった辻沢さんが、今回は一転、どこにでもいそうな女子大生役で、大変な好演をされ、すっかりファンになりました。
当パンに相関図があり、ややこしいのかと心配になりましたが、芝居が始まってみれば、とてもわかり易い関係で、ほっとしました。
加藤茶の奥さんネタや、鉄の女サッチャーをたとえに出したり、今現在の空気をさり気なく出し、実際に存在する家族と錯覚させる程、何もかもが、秀逸な描き方だったように思います。
満足度★★★★
丸まりきらないキャラクターのリアリティ
物語が広がっていく中で
表層の尖った感じに
キャラクターたちの素の想いが重なって。
ウェルメイドな家庭劇ではないけれど、
観る側が委ねられる奥行きが生まれていました。
満足度★★★★
設定はよくあるが
法事であつっまた3人の姉妹のそれぞれ抱える問題を中心に話しは展開。
適度に笑いあり、論争あり、それでも最後はそれなりにまとまっていく姉妹。
うまくまとまっていたように思う
満足度★★★
怒鳴り合いが多くて・・・
個人的な好みかもしれないが、
むやみに(=必然性なく)怒鳴り合いの多いものは少々苦手で、
このお芝居にも同じように感じてしまいました。
それに、長女が頑ななまでに三女の結婚に反対することや、
しかしその後のシーンでは、かなり違った性格を見せるなども、
私には統一性が感じられず、
個々の場面で起きていることの必然性、という点で弱い気がしました。
それと、パンフレットに登場人物の家系図(?)が入っていて、
これが結構複雑な代物。
一応は私も見たのですが、劇が始まると忘れてしまって、
しばらくは関係性がよく分からなかったのです。
そういえば「隣家の乱入シーン」も同じような印象です。
怒鳴り合いシーンを置くために、家系図を複雑にして、
その他の筋立ても作られているような、
作為的な感じがしたのが残念でした。