憧憬の記憶 公演情報 憧憬の記憶」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.9
1-9件 / 9件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    初見の劇団。
    ゆったり流れる親子の時間に安らぎ、ついつい舟を漕いでしまった…情け無いし申し訳ない…
    しかしラストの展開はすごく響いた。
    感情をぶつけ、後悔を吐露し、それを優しく受け止めながらも本音を見せる父。
    忘れたくないなぁ…泣

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    感動しました。家族についてあらためて色々と考えさせられました。出来たら記憶がそのままでありますように。舞台セットの作りが半端なかったです!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    とても良かったです。
    内容は書きませんが、演劇初めてという方でも観やすいと思います。
    初見の劇団でしたが、他作品も観てみたくなり、
    終演後過去DVDを久々に購入。
    取り急ぎ、今日の千秋楽、迷っている方は是非観てください。
    感想は後ほど書きます。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     華5つ☆、タイゼツベシミル!! 全容は敢えて書いていない。実見して素晴らしさを確認して欲しい。

    ネタバレBOX

     物語が主として展開する板は高めの平台を置いた奥に作られており、下手壁手前にTVや障害1級の末っ子・啓太の遊び道具やリモコン等が置かれている。板中ほどにはソファ、上手の壁前には本などが入った棚他、その客席側に部屋に通じる入口がありここが出捌けにも用いられる。ホリゾント手前は他の部屋へ通じる通路になっており、ここがもう1か所の出捌けである。この部屋は劇団牛後(ウシコウ)座長・伊原文雄の部屋でもあり、劇団の練習場でもあるばかりでなく家族全員の共有スペースでもある。
     物語は、タイトルに凝縮されているように憧憬に纏わるものであり、座長の亡き妻の最後に関わるものでもある。因みに亡き妻の位牌は別の部屋にあるので出入りする者達が劇中何度も手を合わせにいったりする。
     オープニングシーンは文雄がTV番組見ていた処へ啓太が入って来て「消さないでね」と何度も繰り返す父の気持ちを知ってか知らずか‟アンパンマン“の画面に切り替えるシーンで始まる。座長役は剣持さんで実に上手い俳優さんなのでご存じの方も多かろう。啓太役は河津未来さん、初めてお目にかかる役者さんだが上手い。このシーンでアンパンマンのTV映像では首を挿げ替えるシーンが出ていたのを啓太が真似てお父さんの首を挿げ替えようとするが「それは出来ないよ」と言われるとアンパンマンのほっぺを千切るシーンを啓太はお父さんにするのだ。お父さんは、脂汗を拭って啓太のほっぺに「おいしい脂汗ですよ」と笑いつつなすりつける。この間啓太は無論ご機嫌だ。キーッと倍音を発し機嫌の良いことを示している。
     脚本も素晴らしいが、役者陣の演技が凄い。その脚本を身体に溶け込ませてでもいるかのように時に沁み出させまた溢れさせるのみならず、状況によっては箍を外す。或いは関係に距離を置く。最初に述べたようにこの空間自体が極めて親密な人間関係を結ぶ場であり、登場人物総てが家族・劇団員・及びその何れかの配偶者等関りの深い者ばかりである。このような濃い人間関係では問題は厄介になり易い。それはそうだろう。蒸発するとかでもしない限り深い縁は中々断ち切れるものではないからだ。今作は、そのような逃げ場のない人間関係の中で起こる諸問題の幾つかを、それを抱え込んで対立する大人同士は兎も角、育つ中での位置、例えば長男、長女である、次女や三女である等で同一問題であっても状況との出会い方は全く異なる。またその時置かれた状況次第でも事情は大きく変わるし、年齢によっても受け止め方は全く違う。同じことに同じ場所で出会っても出会い方は全く違うのが普通である。そしてこのような事情が時にはトラウマとして機能してしまうこともある。そればかりではない。社会の中ではそういった個人的事情は一切顧慮されないのは普通のことである。このような状況で多くのヒトが生き、誰の助けを求めることもできずに消えて行く。これが掃いて捨てる程もある一般的人生という形であろう。
     然し乍ら、濃い人間関係であれば、上記のような状態であっても、それらを的確に腑分けし、判断する者が存在するケースがある。だからこそ、より微妙な問題として気付いた者も気付かれた者も互いに口には出さず、そのことがかえって問題をこじらせる場合もある。そのような各登場人物の心理の綾迄が見事に観客に伝わってくるような優れた演技を役者陣はしている。これはもう、演技というより当に役を生きている実例と言いたい。脚本家が演出も兼ねているが、脚本、演出、演技は以上で紹介して如く素晴らしい。無論、舞台美術、照明、音響何れも今作同様いい出来である。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    とても良かったです!
    リアル感があり、同感したり考えさせられる事が多々ありました。
    役者さん達の演技も素晴らしく、優しく切ないストーリーに感動でした。
    父親を演じた剣持さんの表情、息子を演じた河津さんの天使のような笑顔に涙が出ました。
    素晴らしい舞台でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ある劇団兼会社を舞台に、家族の問題や周辺の周囲の人々とのつながりを描いた物語。序盤はややガヤガヤした印象も受けましたが、物語が進むにつれ、各登場人物の思いが溢れ出て、クライマックスでの心の叫びでは心を強く揺さぶられました。登場人物も多いですが、各人の関係性や内面も丁寧に描かれ、自然と感情移入できました。各人がそれぞれ葛藤を抱えつつも、ひたむきな優しさに溢れており、ついつい応援したくなります。随所に笑いも散りばめれており、泣き笑いのバランスが心地よい、素晴らしい舞台でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    人情味あふれる役者の演技と、しっかりと作り込まれた舞台セットによって、話の中にすっかり吸い込まれました。

    ネタバレBOX

    「憧憬の記憶」の意味がしみじみと心にしみました。登場人物がみな、いい個性、味が出ていて、ひきつけられるのです。舞台の奥行きと幅を縦横無尽に使った展開はよかったです。登場人物が多いので少し理解するまで戸惑いましたが、少しづつ、それぞれがつながっていき、全体としてつながっていくように感じるのは爽快でした。劇団が再演を目指していた「憧憬の記憶」がどんな話なのか、期待に胸がふくらみ、とても興味深かったです。
  • 実演鑑賞

    しみじみと、心に沁みました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ㊗10周年記念 面白い、お薦め。
    親と子、兄弟姉妹、夫婦、恋人などのありふれた関係、そして これまた何処にでもありそうな事を点描して、家族や仲間といった大きな輪の中に滋味ある物語を紡ぐ。そこには 現実は厳しいが、それでも人に寄り添い、助け 助けられといった優しい信頼関係が描かれている。物語は大きな事件も事故も起きない、ごく普通の日常が淡々と過ぎていく。しかし点描している事は、1つ1つが身近に起こる内容で他人ごとではない。だからこそ観客の共感と納得を得ており、クライマックスでは場内に啜り泣きが…。さすが 劇団水中ランナー、笑い泣きといった感情を揺さぶるのが実に上手い。秀作だ。

    少しネタバレするが、舞台セットがしっかり作り込まれ、物語の情景や状況が瞬時に解る。この家(自宅)は、劇団稽古場兼事務所にもなっており、そこに出入りする人々(劇団員等)と家族の心温まる話。タイトル「憧憬の記憶」は、登場人物一人ひとりの想いに繋がり、テーマそのものになっているよう。そして役者陣の熱演が この物語を支えているといっても過言ではない。それだけ性格や役割をしっかり表(体)現している。
    (上演時間1時間50分 休憩なし) 

    ネタバレBOX

    舞台美術は劇団稽古場兼伊原家居間。本当にそこで稽古や生活をしているような作り込み。正面にソファ、テーブル、上手下手に棚。特に下手のTVは重要。稽古場を思わせるのは正面に過去公演のポスターや北原白秋50音(発声練習用か)が貼られている。

    伊原家は父と子(兄弟姉妹)の5人家族、母は亡い。物語は、次女が家を出ている兄と姉に父が認知症になったことを告げる電話から始まる。末弟は知的障碍者で施設に通所している。開始早々 家族が抱える問題を投げかける。そして長男が家を出た理由、嫁に行った長女が出戻ってきた理由など、次々に謎めいた問題が…。そして次女は同居している父や弟の面倒を見、また劇団員であることから その運営に腐心している。さらに自分の恋愛のこともあり心休まる時がない。

    特別な事情ではなく、どこの家庭でも起こり得る出来事。その身近な問題を点描しながら、いかに寄り添い見守ることが出来るか。観劇経験が多い少ないに関わらず、解り易い内容になっている。そして心魂揺さぶる泣き、心底優しくなれる笑い、その感情移入させる表現が実に巧い。当日パンフにある「生きている人は生きている人を救う」というテーマがしっかり伝わる。

    父の呟き、記憶が無くなることへの寂しさ怖れ、その哀愁ともいえる姿や言葉が心に沁みる。また台詞のない知的障碍者 啓太のリアルさ。物語は この弱き者2人を中心に描き、 家族の今後を優しく見詰めているよう。さて 再演があるかもしれないが…長男が高校生の時に母が亡くなり、その時 劇団で上演していた演目が「憧憬の記憶」。父は、母の手術そして死より劇団公演を優先した。それに対する反発から家を出た。今その父が…。
    次回公演も楽しみにしております。

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