第38回公演『バロウ~迷宮鉄道編~』 公演情報 第38回公演『バロウ~迷宮鉄道編~』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    創団25周年記念公演、面白い。
    観劇した日は、上演中の写真撮影OK。

    迷宮の世界観といった内容…それが幻想・妄想はたまた悪夢なのか、理屈や細部に拘って観ると混乱しかねない。説明には、悪夢を見るために眠り続ける姉、細胞に潜む悪夢と不条理犯罪を研究する学者、謎の連続放火事件、そして時を遡って17世紀の島原の乱へ、情景と状況が次々と変転し同じ場所(空間)に止まらない。

    混沌とした迷宮物語、それは坑道・軌道によって昏い穴倉へ誘われるような感覚だ。勿論 舞台美術はタイトル「バロウ:BURROW=穴・隠れ家)を表すような怪しさ、登場人物も奇異な出で立ちで外見的にも観(魅)せる。照明や音楽・音響といった技術は効果的で、物語の雰囲気を見事に漂わせていた。 観応え十分。
    (上演時間2時間20分 休憩なし) 追記予定

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    昭和レトロなアングラ風舞台、スケールの大きな話で、詳細がよく分からないところもありますが、ガツンときましたね。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    テントで唐作品を観た時これに近い当惑を覚えた事を思い出した。今でこそ「何をやっているか」の大枠は判りつつ観ているが、言葉の断片がイメージを繋いで結晶させる「回収法」が唐十郎の作劇であるのに変わりはなく、サブリミナルに脳裏に残った断片を繋ぐ、またある言葉を橋渡しに展開する遊びの要素は野田秀樹にも渡辺えりにも踏襲され、本作のテキストにもそれが色濃くあった(今回は主宰金光氏のでなく彼の思い入れのある他作品だったとは後で知った)。
    ただし今回この「置いてかれる」感は半端なく、台詞の大部分が分からないのはもどかしさを通り越して唖然の(というか笑ってしまう)レベルで、音が聴き取れないか、あるいは抑揚を脳内変換してどうにか判明する事が稀にある以外は、音は耳に入って来るのに意味に変換されない状態(例の睡魔による言語把握力の減退とは別物。とは言え前半は体調的に抗えぬ寝落ちが結構長くあったんだが、怒声が終始耳に響いていた)。・・なのであるが、入魂の大声と身体的躍動を通して伝わる熱だけが身体に余韻として残るアングラの原体験を、思い出させるものがあった。

    それにしても(まだ繰り返すが)台詞が「聴き取れない」問題は難点というより「不思議」の範疇であり、つい考える。この舞台の俳優の中での優先順位なのだろうが、言葉は届くに越した事はない、という至極当然の事実は一言言わないではいられないのだが。前作とも考え合わせて、本劇団の作劇は「言語」から立ち上げるより「動き」と不可分に作られている感が大である。舞台となった熊本の方言(・・ばい、等の語尾は聞き取れるし自分は九州育ちなのである程度はニュアンスで汲み取れても良いはずなのだが)は、身体運動と同じ次元の声帯振動運動として体操競技をやり切ってる感覚だろうか。
    天草四郎の物語に集結、と解説にあったが、バテレンの末路を現代の風景の暗喩として結晶するその部分くらいは、言葉を聞き取りたかった。
    暗喩がねじくれまくって闇に消えるアングラの「解釈を拒む」作りと見るも可だが、じっくりと言葉を咀嚼させる時間も、私は欲しかった。(結局聞き取れない問題に終始したな。。)

    ネタバレBOX

    劇場のランクには詳しくないが、すみたパークシアターでの上演は中々の冒険だったろうか?
    チケットの単価が劇場で変動するのはある程度はやむを得ないが、今回は少々割高感はある。舞台成果の面では時間的・空間的尺が一回り大きくなってもこじんまりするどころか、逆に音楽も美術、照明も堂々たるものであった(特に地下の迷宮の装置は上出来)。
    劇団のスタンダードと、各公演の劇団にとっての位置付けは分かりたいと思う所だったが、後でパンフに目を通せば、今作は主宰が過去恩義のあるオルガンヴィトー(これが未見で自分には「伝説」)の作品を借り、満を持してに取り組んだ由である。色々と「分かりたい」欲求を残す観劇となったが、後味は悪くなかった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    すばらしかったです。まず、どうでもいいことかもしれませんが、1つおきに座席が用意されているのにめちゃくちゃ感動しました。小・中劇場だと座席がぎっしぎしでプラベートスペースがなくほんといつも観ていてきついです。その点、今日はゆっくり観劇することができました。あと、劇中写真撮影OKなのも最高でした。海外アーティストのライブみたいですごくよかったです。で、舞台ですが、まず、舞台のセットが最高です。そして演出も最高です。その2つの相乗効果をいかんなく発揮されたのがオープニングです。あれにはやられました。あっぱれです。さて、劇ですが、正直、熊本弁がまったくわからないので内容はほとんどフォローできませんでしたw でも、十分楽しめました^^ おそらく、ベトナム語やヒンディー語でやられても同じぐらい楽しめたかと思いますw

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     ベシミル! 華5つ☆ 演劇の醍醐味を楽しんで欲しい。(追記後送)

    ネタバレBOX

     リジョロの25周年記念公演第2弾は、Burrou.隠れ場所や穴を意味するタイトルの作品である。長い間観たいと思っていた劇団だが今回が初見。今作のベースにあるのは夢野久作の「ドグラ・マグラ」とある時期迄の唐 十郎の舞台だろう。演出等にも唐系の特質が見えるのは状況劇場で看板女優を担った時期を持つふじわら けいさんが、リジョロ団長・金光 仁三氏の師でもあるからだと思われる。無論、上記の影響を受け、ベースにしてはいても物語自体は独自で壮大な展開を見せオリジナリティー溢れる快作である。

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