満足度★★★
俳優と役柄の隙間
座付き作家の澤藤さんは岩手県出身の作家なので宮沢憲治作品には格別の愛着があるようだ。
この劇団、観るのは三度目で、個人的には一番初めに観た『注文の多い料理店』を脚色した作品が一番面白かった。
テーマを盛り込みすぎた前回の作品に比べ、今回はシンプルな仕上がり。
しかし、澤藤さんの持つ“楽しい毒気”が今回は足りないように思えた。
小道具の化石がなかなかよくできていて、恐竜の骨格の大型レプリカも力作だが、作品としては物足りなさを感じた。
アングラ的な味付けが特徴の劇団だが、今回、キャラクターと俳優陣の演技に隙間が感じられ、一種ファンタジー作品なのだが全体に学芸会っぽい印象になってしまったように思う。
また、作品におけるキャラクターの配置も成功しているとは言えず、各自が際立ってこない。
作品イメージに合った演技力ある俳優を集めることが当面の課題だと思う。
満足度★★★★
賢治の世界!
舞台美術など、細部にも工夫が凝らされていて、スケールの大きい、美しい舞台でした。
特に、巨大な「恐竜の化石」は圧巻!
宮沢賢治の世界に心地よく浸り、魅せられました!