【ご来場感謝!】『キスより素敵な手を繋ごう』/『追憶と記憶』『メロウ』 公演情報 【ご来場感謝!】『キスより素敵な手を繋ごう』/『追憶と記憶』『メロウ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    【キスより素敵な手を繋ごう】複雑難解な前半と、ベタで感動的な後半
    すでに多くのレビューが書かれていて、それによると、
    連続して上演された「追憶と記憶」「メロウ」と3部作であり、
    関連性もあることが指摘されている。
    ただ、私は本作のみで、他の2作品は観ていないので、
    関連性の辺りは指摘することができないことはお断りしておく。

    ネタバレBOX

    さて、これは、記憶を喪失してしまった(正確には、毎朝、
    それまでの記憶をなくしてしまう、という症状の)2人の物語。
    といっても主役としては、男性刑事のみで、
    もう1人の女性の記憶喪失の作家の話は
    途中でどこかへ行ってしまった感が…。

    それから、この芝居のもう1つの特色は、
    基本的に逆時系列的に演じられること。
    しかも、そのことがしっかり告知されるわけでもないので、
    中々分かりにくい作品になっている。

    前半は、比較的短い1シーンが、前述の通り、逆時系列順に演じられる。
    したがって、後で起きたことが、その前に起きたことの伏線になっている、
    という具合である。
    つまりは、かなり複雑な構成。

    ところが後半は、どこからか送られてきた郵便(ここで、爆弾ではないか?
    という騒ぎもあるが、その話もどっかに行ってしまった)、
    を主人公が開封するとビデオテープが入っていて、
    それを再生すると(もしかしたら爆発するのかと私は思った…(笑))、
    それは20年前に娘が両親を撮影したものであった。
    これを観ることにより、20年間への妻と娘への愛情、
    そしてその気持ちが今でも変わっていないことを再認識する。
    この部分は、大変感動的なのだが、ここでは、細かく場面を分けて、
    それを逆時系列で再現していく手法は(もちろん)取らず、
    言わば普通のベタなお話である。

    それで、成功しているのは、やはり感動を与える後半であって、
    前半は分かりにくい、となると、逆時系列的手法は何だったのだろう…
    と言うことになってしまう。
    (もちろん、実験的手法ゆえ、結果論ではあるが。)

    それで、話は前後するが、前半部分でもう1人出てくる
    記憶喪失の女性もいて、多分、彼女の方が先に記憶消失ということが
    観客には分かるのだが、彼女に絵本を書くよう依頼に来る男性が来る。
    この男性の様子も怪しげで、何やら犯罪の臭いさえ漂うのだが、
    これらの話が(一部すでに述べたが)どこかへ行ってしまうのである。
    この辺も不可解だし、それから(これもすでに指摘されているが)
    警察と刑務所を混同しているあたりも、
    細かい話ながら私も気になったところである。

    以上のように、決して欠点も少なくなく、評価が分かれる作品と思いますが、
    後半が良かったことと、実験的手法にチャレンジする精神も買って
    4Pとしました。
  • 満足度★★★★

    3作品観ました
    『追憶と記憶』は脱獄を図る囚人達の男臭い友情ドラマ。こういう話では刑務官はいつもバイオレンスなのが気になります。 『キスより素敵な手を繋ごう』は一日しか記憶を保てない夫を支える妻の物語。確かに感動するのだけど、献身的な愛というよりも、自己中心的なエゴではないかと考えてしまう。『メロウ』は『追憶と記憶』の女囚版。出演者が全員女性ですと、それだけで華やかに感じてしまいます。鈴木真理さん実にカッコいい。設定に気になるところがいくつかありましたが(警察官と刑務官は別職だとか、短期記憶障害の症例ではこれはありえないとか)、3作品とも飽きずに楽しむことができました。短時間で変更可能な舞台セットはお見事。

  • 満足度★★★★

    『キスより素敵な手を繋ごう』&『メロウ』
    千秋楽に2作品を観させて頂きました。
    ナイスコンプレックスは、初見でどんな劇団なのか興味があって
    観ましたが、両方とも面白いし、気になる役者さんも何人か見つかり
    ました。

    『キスより素敵な手を繋ごう』は、玲子役の早野実紗さんがすごく
    良かったです。裕樹が赤沼に殴られて、一度記憶が戻った時の
    喜びから、また記憶喪失になってしまうシーンの玲子の演技が印象に
    残っています。

    『メロウ』は、鈴木真理さんが出演するので観に行ったのですが、
    男前な演技に惚れ直しました。
    紅林さんの明るさ、安部智美さんの無表情な中での笑いも、ゾクっと
    しました。
    女子刑務所での芝居としては、不自然なところもありましたが、1時間40分
    飽きずに楽しめました。

  • 満足度★★★★

    今回御縁があって3作品制覇しました。
    メロウ~追憶と記憶~キスより素敵な手をつなごうの順番でみました。
    「メロウ」と「追憶と記憶」同じ刑務所内なのに女と男の対比が面白く興味深かかった。
    内にこもる「メロウ」と外に発散する「追憶と記憶」のエネルギーの対比!
    作・演出が両方ともキムラ・真さん。とてもよく創りわけられてると感心しました。
    2日目の「キスより・・」は記憶障害のお姉さんの説明で映画「101回目のプロポーズ」が頭に浮かび病気の状況がすぐ理解できましたが、記憶が1日しか持たないという短期記憶障害の病気の理解がなければこの劇の状況がよく理解できないかなあ~そのためにこの姉妹を劇中に登場させたのかなあ~と自分なりに解釈しましたが、本筋とはあまり関係ない登場人物だったのでは?
    それにしても妻役の早野さんうまかった!  好きです!
    気になったのは絶叫調の台詞が・・・

  • 満足度★★★★

    メロウ 記憶と追憶 キスよりステキな手をつなごう
    の3作品とも観ました。全体として一つの作品になっている、というよりは、一つ一つ独立した作品というイメージが強い。特に「キスより~」は一つの作品としてみてもかなり凝った演出なので、元囚人達のエピソードは付け足し、という感が強い。それに対し、「メロウ」と「記憶と追憶」は明らかに対になっている感じで、「キスより~」はその後日談という感じがしました。「メロウ」と「記憶と追憶」は男女の監獄における書き分けが面白かったです。冷たい雰囲気の女性雑居房、利害によって結びつく女囚達、これに対しあくまで熱く乱暴で、意気に感じて盛り上がる男囚達、女達の緻密な脱走計画に対し、行き当たりばったりな男の脱走計画。こうしたジェンダーの書き分けがすごく楽しめました。色々疑問に思うところはあるにせよ、よく出来たお芝居だったな、と思います。一日に2公演見て、全然飽きなかった。役者さんの力量を感じました。
    「キスより~」は、やはり少し懲りすぎかな。作家姉妹の存在が邪魔な感じ。物語が複雑になって、しかもこの二人の存在が本筋に全く活きて来ていない。時系列が逆な上に、この姉妹が入れ子のように絡むため、せっかくの感動的なストーリーが分散してしまった気がしました。舞台上の時間が逆に回るかのような所作の演出も面白く、演技も良かったですが、役者さんの技量を生かすためにも、もう少しシンプルな脚本のほうがより大きな感動が呼べたと思います。

  • 満足度★★★★

    素敵な「キスより素敵な手を繋ごう」
    と「追憶と記憶」を半日で鑑賞。先に「追憶」を見たが、これは次の「キス」を楽しむためには大正解の順番だった。ただし、「追憶」は刑務所もの&脱走ものとしては完全に失格。映画の「大脱走」を見たと劇中で言っていたのに、どこを見ていたのだろうか。一般人に知られていない世界を描くときは細部へのこだわりとリサーチが大事だと思う。そういう意味では「キス」も記憶障害についてのリサーチ不足は否めない。(そんなに毎日同じことを繰り返すとはとても思えない。)

    (以下、ネタバレにて)

    ネタバレBOX

    時間がちょっとずつ遡っていく見せ方も分かりやすいとはいえない。倉持役の人が若すぎて(というより、時間の止まった歳のまま?)、お父さんだとわかるまで時間がかかる。(かといって、いきなり刑務所長と同じぐらいの歳の人がでてきたらわかりやすすぎるが・・・、難しい。)でも、とにかく手を繋いだら愛する人がわかるっていうところにグッと来てしまったので。泣けました。今でも思い出すと泣けてくるぐらい。満足度は「キス」に星4つ。
  • 満足度★★★★

    愛し合うことの素晴らしさ
    記憶障害の夫とその夫を支え愛する妻の物語。
    感動的な話です。愛する人への愛の在り方を考えさせられました。
    それだけに。。。

    ネタバレBOX

    月日が流れていく中での妻の夫に対する愛と不条理な現状との葛藤に考えさせられる所が多々ありました。「自分が記憶障害だったら」「自分が妻だったら」「自分が家族だったら」。。。
    感動し涙も出ました。観て良かったと思います。

    ただし、観ていて気になる点がいくつかありました。素人が言うのは大変失礼ですが、脚本も演出ももっともっとブラッシュアップできそうです。そしたらもっともっと良くなると思います。「もっと良くして欲しい!」という私の願いでもあります。

    今回は再演だそうですが、さらに高みを狙った次回の再演を期待したいと思います。
  • 満足度★★★★★

    キスより素敵な手を繋ごう
    切なさと温かさがある作品でした。
    とっても心がほっこりして、大切な人たちと手を繋ぎたくなりました。

    他の作品も観れたら良かったな、と思いました。

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