『flying stage!』 公演情報 『flying stage!』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    後半の数度の盛り上がりに感動!
    いわゆる「ベタ」な話ですが、素直に感動できました。

    子供世界を中心に描いた作品で、そこには子供社会ならではの純真さ、
    不正への疑問、大いなる将来への夢、それを実現しようとする情熱、
    そして、もちろん良いことばかりではなく、いじめ、心無い言葉も含んでいる。
    さらに、そこに大人社会の決め事が加わり、
    階級・身分・権力・貧富・教育・教養(いい意味ばかりでなく)の差が絡み合ってくる。

    ネタバレBOX

    女性冒険飛行家アメリア(”めん”が当たり役で好演♪)は師匠夫妻と共に、
    未来の飛行の夢を語り合う。
    しかし、舞台は一転、子供社会へ。

    孤児院に住む主人公ミラは、ふとしたきっかけで上流階級の子供たちと付き合うようになる。
    そこで、前述したようないじめや差別も体験するのだが、
    あるとき、隠れ家の倉庫に飛行機があるのを見つけ、
    何と子供たちだけで、それを飛ばすことを計画する。

    いじめられっ子だが機械に強いナイルが整備し、もちろん、パイロットはミラ。
    まあこの辺、ミラの「兄」が大学へ、という話があるので、
    最大限年長としても高校生の物語であり、
    いくら機械好きでもいきなり飛行機の整備はできないだろ、とか、
    孤児院暮らしで、勉強好きでもないミラが、いきなり飛行機の操縦など無理だろ、とか、
    まあ理屈で考えればおかしいことだらけなのだが(笑)、
    ある意味、そんな屁理屈(?)を吹き飛ばすだけの推進力と感動がこの芝居にはあった。

    実はアメリアは、事故死した師匠夫妻の子を探していて、
    ミラこそがその子であることを知る。

    途中で飛行機の整備がいじめっ子に見つかり、
    しかも燃料のガソリンも「拝借」してくるので、
    はたしてこの計画が実現するか?ではらはらさせ、
    何度も臆病ゆえに、友人を置いて逃げ出していたナイルが、
    最後の土壇場で、ついに逆切れ(?)し、いじめっ子の暴力に対峙し、勝利する。
    また、ミラの友人であるアルやティコも、強圧的な兄の呪縛からついに逃れる。
    そして、これらの困難をすべて克服し、ついに飛行へ。

    さらには、子供たちが夢を叶えていくのと、アメリアと亡き師匠夫妻との想い出と夢が交錯していく。
    ラストは、離陸後、ミラと、その父とが一緒に教え、教わりながら飛行する・・・。

    このように、いくつもヤマを作り、そしてそれを乗り越えさせ、夢と希望を実現させていくことで、
    観る者に感動を与えていく手法はさすがである。

    また、以上のように、上流階級の子供たちも、
    素直な子供や、バカ娘、そしていじめっ子などさまざまで、
    そして、その家族も、差別意識の強いもの、過去の飛行機事故のトラウマがあるもの、
    ミーハーなものなどこちらもさまざま。
    こういう役ごとの個性の違いもしっかり表現できていたと思う。

    ベタであっても演劇的にしっかり作られている秀作は好きだ。
  • 満足度★★★★★

    素晴らしい!
    最近、変に凝った(つもり)の舞台ばかりだったので心地よかったです。

    単純明快なストーリーでした。
    でもそれが逆によかったです。
    言うなれば、童話のようなストーリーでした。
    後はネタバレにて

    ネタバレBOX

    あらすじにて語られている様に、ダウンタウンの孤児ミラがタマタマ知り合った貴族の子供達と飛行機を発見。
    その飛行機を飛ばそうとする話でした。

    正直、ラストの飛行機を飛ばす件までを観た限りでは★を3つ半つけるつもりだったのですが、ラストでその評価は一変しました!!
    演出の勝利とでもいうのでしょうか?

    ラストにて、飛行機を飛ばそうとするのですが、下り坂を利用して飛ぶ飛行機の為に普通には飛び立たず、皆で押す事になります、その押す直前に貴族の息子の号令で舞台上に散って行く子供達。
    その子供達が手に手に持って集まった舞台セット(梯子やら絵を書く時に使う台?)を広げると、そこには見事な飛行機が現れました!

    いや、本当に感動しました!
    正に舞台ならではの表現です。

    チケットの半券で500円引きになるとの事なので、土日でもう一回観に行こうと考えてます。

    久々にお勧めの舞台です。
    あと二日間あります!皆さんも是非足をお運びください。
  • 満足度★★★★

    誠実さに惹かれた
    これまでに見てきた、かなりの割合の劇団が使ってきたギャグや言葉遊びや、下ネタを一切排除して、
    あくまで「夢」「友情」をまっすぐに表現しきったという点で拍手を送りたいと思う。
    内容は、道徳の副読本のようで、現実の「階級差」について甘かったり、登場人物の設定がステレオタイプ
    で、それはそれでまだまだ検討してほしいとは思うのだが、それを差し引いても、安心して観ていることが
    できた作品だと言えた。
    若い劇団員さんの集まりで、いつも感じてしまう「バランス」については、これからの課題。年長の、そして
    深みのある役者が一人でも二人でもいれば、さらに味わいのある劇になっていたかもしれない。
    原田知世似のミラ役も、真摯に熱演をし、最後の挨拶では、かみっぱなしであったほど、役に集中していた
    のかもしれない。(かわいい役者には甘いか・・・)

    飛行機の劇で、飛行機の模型も絵も使わない小劇団ゆえの大変さ(あえてそうしたのかもしれないが)もあるに
    違いない。

    公演を重ねて、さらに深く、そして心に残る劇を繰り広げることを期待。

  • 満足度★★★★

    初風凛華斬
    綺麗で純真で世界名作劇場のような作品でした。
    特に後半にかけてはテンポがよく、世界観に引き込まれました。
    ただ役者さんの技量にバラつきがあったのが少し残念でした。
    しかし最後はみなさんの熱量に圧倒されて、素敵な時間が過ごせました。

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