『humming5』 公演情報 『humming5』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★★

    当日券でなんとか
    自分も大好きな谷中・千駄木。
    円朝まつりなんかの時には自分も汗を流しながら行ったり、
    猫が多い街でもあり
    そんなゆるやかで坂の多い街の風が吹き抜けるような
    ステキな公演でした・・。

  • 観た
    2011.4.22

  • 満足度★★★★

    恋をもう一度したくなる
    千駄木にあるカフェでの公演。
    本当のカフェであり、座席が少ないお店なので、
    中に30人近くも入ると満杯になる感じでした。
    ぎゅうぎゅう詰めで観劇しました。
    でも、上演時間70分間は飽きることなく、
    この静かなカフェの空間で、恋の始まりと終わりを目撃。

    常連客の戸坂を演じる、
    日下部そうさんの人の良さそうな、
    煮えきれないイイ人に親しみを覚え、
    同級生であり元恋人の里見を演じる、
    後藤飛鳥さんとの核心を触れないように、
    お互いを想う会話のやり取りに、
    成り行きをドキドキしながら、見つめていました。

    途中、カフェに訪れるKYな男。
    一度、トイレを借りに来店。
    途中で店を出るが、向かいの道路から店の様子を覗うなど、
    ロケーションを活かした演出が面白かったです。

    カフェの女主人が、娘の婚約者に結婚とはを諭し、
    婚約者が逡巡するところは、
    実際に勢いで結婚して失敗した私自身を戒められているようで。。

    恋が始まった戸坂と恋が終わった娘さん。
    その全てを優しい光で包むカフェと女主人。

    とても素敵な時間を過ごせました。
    カフェで上質の珈琲とBGMを味わった感じでした。

  • 満足度★★★★★

    人間が一番怖いし面白い。
    私の中でも、特別な部分を占めている人たちの公演なので、毎回欠かさずに見たいところなのですが、実は今回「humming」シリーズは初めて観ました。
    スリリングな関係性をどう構築して、展開していくのか。
    人間の気持ちの機微の部分を描写するのに、このような元々にある場の雰囲気から立ち現われる、幻想的なイメージが重要な要素として設えられる。
    こういう感性に触れられる機会を得られるということは、格別な気がします。
    素晴らしい公演でした。観客収容人数が少ないので、周りの人たちにあまりお勧めできなかったのですが「知る人ぞ知る蕎麦屋」みたいな公演ですよね。無理をして観に行ったかいがありました。

    ネタバレBOX

    女性は怖い!というか、怖かったというべきか。最近黒1点で仕事をする機会が多く、とても身につまされました。
    公演を観たショックで終演後に思わずケーキを注文してしまいました(笑)。

    照明の木藤さんの話では、総電力500wの節電照明だった(笑)そうですが、もう、彼女は照明をあてるというよりも、そこに照明が在る、もしくは居るということを考えている照明なんだなあと、改めて思いました。

    本当にそういうことを感じながら観劇できるのは幸せだなあと、脳天気に思える公演でした。
  • 満足度★★★★★

    千駄木という街。
    19時半からの開演まで、谷根千を漫喫しました。
    人柄が温かくて。
    猫も多くて。
    いい町だなぁ、と向かったさんさき坂カフェ。

    カフェ公演だし、なんてちょっと軽い気持ちだったのに、
    ガッツリ泣かされました。
    あぁ、いい夜でした。

    ネタバレBOX

    「助けて欲しいときはちゃんと言いなさい」
    「強くなるしか無かった」
    ※セリフ細部違うかも

    ガツンと頭殴られたみたいにストライクな台詞でした。
    観れて良かった。
  • 満足度★★★★★

    重なりがべたつかず、クリアで深い
    物語の進行から
    次第に垣間見える時間や想いが
    場の空気を重くするのではなく
    深くしていく感じ・・・。

    重なってはいくけれど
    澱まない刹那の
    いくつもの空気感に捉えられました

    ネタバレBOX

    初めての場所だったので
    ちょっと早めに会場近くまでいって。
    日が長いこともあり、暮れきる前の街の雰囲気に浸る。

    会場は坂の途中にあるカフェ。
    日もとっぷりと暮れたころ
    主宰の方の凛として心地よい
    職人技のような客入れを経て
    静かに舞台が始まります。

    カフェの感触がまずつくられる。
    その場のお客さんが去ったり
    物語の前半を担う常連さんがやってきたり。
    トイレットペーパーのエピソードなども
    キャラクターの出掃けの裏付けに留まらない
    その店のニュアンスを創り出していきます。
    トイレを借りに来てバイトを志願する男の存在も
    したたかに差し込まれて
    その店の開かれた部分と閉じられた部分が
    観る側に肌合いとして伝わってくる。

    そのベースがあるから
    常連の客と昔の恋人の再会にしても
    あるがごとくにすっと入ってくるのです。
    二人の関係が
    作りこまれ置かれるのではなく
    時が次第に場に解けるなかに自然と伝わってくる感じがして・・。
    その店の女主人と帰って来た娘が
    ひととき常連客に店を託して場を外す空気にも
    不思議なくらい違和感がなく
    あとには二人だけがその店に置かれたことの
    細微でやわらかい揺らぎや
    あるがままに広がっていきます。
    二人がそれぞれに過ごした時間が
    美化されることことなく感情に流されることもない
    互いの姿をその場に表す。
    満ちていく想いが
    場の密度をゆっくりと高めて。
    そして、店に男が現れて想いの交わりがさえぎられる時の
    すっとテンションが切れる感じが
    場の揺らぎにさらなる振幅を与えて。
    女性が店を去った後
    やってきた客をひとりにして彼女を追う常連客に
    観る側の想いまでが一つのベクトルのなかに
    しっかりとおさまっていく。
    ひとり残された男が、
    静謐で居心地の悪そうな時間を過ごす中に
    常連客が残していった携帯がなって
    カップルの想いの重なりが暗示されるあたりも
    上手いと思う・・・。

    その、残された男は店の主人の娘が見つけてきた婚約者候補で
    やがて戻ってきた女主人と面会を果たします。
    母親は男を挑発して試す。
    がむしゃらさのないその男は
    母親のお眼鏡にはかなわなかったよう・・・。
    そこには、母親が過ごしてきた時間とともに編み上げた
    人生や結婚に対しての感覚があって、
    その枠に捉われることにも、
    でも、踏み出し破ることに逡巡する娘の想いが
    常連客の想いと同じように、
    あいまいな、でも確実に存在するベクトルの中に重なり
    そのカフェの時間にゆっくりと吸い込まれていきます。
    その場に生まれたいくつもの想いが
    したたかな重なりをもって
    でも、互いが色を染め合ったりべたついたりすることなく、
    それぞれに淡々と深く
    店に流れる時間を彩っていく。

    終演後にカフェタイムがあって
    その場に暫く居させていただいたのですが
    なにか、舞台の延長線上の時間に
    ふっと置かれているような感覚が残って。
    なんというか、観る側としての
    舞台上の時間と場所の座標軸が
    現実感を持って交わったように思えたり。

    私が3・4・5と観た
    劇団のhummingシリーズは一応これで終わりのようですが
    このような作り手のやり方はさらに続けられるとのことで、
    ふたたび作り手が供するであろう
    どこかの場所とそこにつくられる時間の揺らぎに出会うことが
    益々楽しみになりました。

  • 満足度★★★★★

    「機微」とか「葛藤」とか嫌いなんですけどね
    半径5メートルの人間関係の「機微」とか「葛藤」とか、男女関係とか、友情とか、親子関係とか…そういうの、やりたい小劇場の人多すぎ!… 正直いって、食傷気味です。もっと、でかい<世界>を問うような作品やって下さいよ!…と、思ってきたりしたんですが、…このポかリン記憶舎は別!…素直に素晴らしいです!…もう、役者さんも、台本も、演出も、カフェに溶け込んでます!大きなガラス戸越しに、街と季節にも溶け込んでます!…でもって、「最悪」なのは、観劇後に、「ああ、恋愛って…」とか、もう、思い出さなくてもよいことを思い出しちゃうわけです…

  • 満足度★★★★

    雰囲気良し
    主宰の「惚れ込んだカフェ」で行われる物語というこで、劇と舞台がうまく融合していた。車のライトやクラクション、一般の歩行者など、外の様子も込みで舞台が創られている点、非常にうまいと思う(舞台の選択とそれを活かすという意味で)。
    劇的な話でなく落ち着いているが退屈しない。ユーモアも織り込まれ満足度は高い。

    30前後の男女と40前後の男女、ふた組の物語にスポットが当たっていると思うが、観る人の年齢により楽しみ方も変わる良い構図。
    総じて良い作品だった。

    公演時間は70分位。店内が狭く、丸椅子もつめて配置しているため、お尻が痛くなった。(狭いので)通常の劇場より周りに気を使うため、もう少し楽な状態で観劇できたら良いと思う。

    ちなみに、店の外でも演技する場面が何回かあるので、窓際の席をとると観やすいかなと。

  • 満足度★★★★★

    すみませんコーヒーを はい、ミルクも
    雨の千駄木、初めての場所です。時間少し前にうかがうと太田みちさんが受付で準備中。「カラフルな猫(4/1)」も@カフェでした。入って右、カウンターに数席。中央に小さなテーブルとイス3脚。座席は左、壁側に2列。2列目に座ろうかなとしていたら前の人と同じ高さですよ~、とおっしゃるのでそそくさと丸椅子へ移動。明神さん...「冬の穴@学習院女子大」ときもそうでしたが、とてもほっとする案内ぶり。カウンターの中、トイレ、ガラスドア越しに見えるお店の前の通り、その通りをはさんだ向こう側の歩道、見えるところ全部を使ってのお芝居。私たちは役者さんと同じ時間を過ごします。すぐ近くの銭湯の話なども織り込んで、「ここにあるカフェ」のお話はひとくち飲んみれば、外の雨も風情のひとつに思えてきます。

    狭い中、肩を寄せ合いながらの観劇です。カウンターを正面にみる位置、前の丸椅子が見やすいです。

    ネタバレBOX

    棚に「ネジの本」、壁には「絵」「写真」。ドアが開けば外の風を感じ、あぁ、まだ雨が降っているな。おやっ、外から中をみている人がいる。そんなカフェの中で役者のみなさんは手を伸ばせば触れることができるところでお芝居を。始まる前からいる常連さん、同級生の再会、母/娘、娘/恋人、バイト希望。どこのカフェでもありそうなお話がひとつ、そしてひとつと。「冬の穴」のときにも感じましたが、「灯り」がしみじみと沁みてきます。


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