満足度★★★
どん底で
感情を高めて、高めた感情をぶつける演技をする役者が多い。演技がコントロールされていない。見ていて不快。昔、メソード演技の役者の演技を見て同じことを感じたことがあった。
サーチンは元気が無い。逆に役者は元気がありすぎる。あれでは自殺しそうにない。
3幕の終わりのナターシャが良い。
長年演じてきた蓄積は感じた。
満足度★★★
再び「銀河鉄道の夜」
「銀河鉄道の夜」リピート観劇。
ジョバンニもカンパネルラもよく泣いていた。
本当に泣いているのに余り伝わってくるものが無い。
この劇団の役者は感情だけで演技をしている。
だから演技が客席まで伝わってこない。
表現になっていない。
舞台美術はとても工夫されている。
演出も良い。
照明も良い。
作品全体としては悪くない。
満足度★★★★★
銀河鉄道の夜
これぞ、「ザ・劇」という感じの正統派のお芝居でした。静謐を主とした舞台構成で、けれん味が無く、ストーリィに集中できた。正面の舞台では上半身だけを見せる演出も面白かったです。小説を読んだ時はよく分からなかった宮沢賢治の宗教観などもよく伝わってきて、女性の観客が多かったせいか、泣いている人も少なくなかったですね。
「おっかさんは僕のしたことを許してくださるだろうか・・・・」キリスト教や、仏典によく出てくる捨身の哲学、東洋的な倫理観などがカンパムネラのこの言葉によく集約され、ただただ悲しかったです。バロック音楽を主とした音楽構成もよかった。いい選択ですね。
ただ、最近の映像などを駆使した演劇に較べると、やはりクラシックで正統的すぎる感じは否めません。アニシモフ氏の好みではないかも知れませんが、最後のシーンで、川の部分に銀河の映像が流されるか、いっそソニープラザのように星空を3Dで投影できれば、どれほど美しく、感動的だったかと思います。でも、私のような演劇初心者にこそ、ぜひ見てもらいたい作品ですね。
満足度★★★★★
曽根崎心中、すばらしかったです!(溜息)
細長い舞台空間はシンプルで効果的なデザインでまとめられ、完璧な衣装、鬘、着付けで江戸情緒を美しく表現。何より、江戸の明かりを彷彿とさせる、仄暗いライティングには脱帽です。そう、こんな舞台が観たかった・・・・。俳優さん達の演技はもちろん、よくこなれた大阪弁も秀逸。ストーリー展開もテンポよく、、思い切った省略も上手な語りでうまく表現、ラストまで一気にたるみなく持って行く演出は、すばらしいの一言です。
なのに、なのに何故?この観客の少なさ!
文句があるとすれば、観客の少なさでしょうか。劇団の方はあまり気にしていないようでしたが、私は客席の熱気やざわめき、拍手もやはり、お芝居の一部だと思っています。頼むからもうちょっとプロモーションがんばって・・・・・。
それと、主人公の徳兵衛の妙な白塗りの化粧は何か演出上の意図があるのでしょうか?語りの近松門左衛門と同じ、自然な化粧の方が良かったと思うけど・・・。何か意味があるのか?とよけいなことを考えてしまいます。
でも、すばらしく洗練された、緊密な時間を味わうことができました。お奨めです!