満足度★★★★★
曽根崎心中、すばらしかったです!(溜息)
細長い舞台空間はシンプルで効果的なデザインでまとめられ、完璧な衣装、鬘、着付けで江戸情緒を美しく表現。何より、江戸の明かりを彷彿とさせる、仄暗いライティングには脱帽です。そう、こんな舞台が観たかった・・・・。俳優さん達の演技はもちろん、よくこなれた大阪弁も秀逸。ストーリー展開もテンポよく、、思い切った省略も上手な語りでうまく表現、ラストまで一気にたるみなく持って行く演出は、すばらしいの一言です。
なのに、なのに何故?この観客の少なさ!
文句があるとすれば、観客の少なさでしょうか。劇団の方はあまり気にしていないようでしたが、私は客席の熱気やざわめき、拍手もやはり、お芝居の一部だと思っています。頼むからもうちょっとプロモーションがんばって・・・・・。
それと、主人公の徳兵衛の妙な白塗りの化粧は何か演出上の意図があるのでしょうか?語りの近松門左衛門と同じ、自然な化粧の方が良かったと思うけど・・・。何か意味があるのか?とよけいなことを考えてしまいます。
でも、すばらしく洗練された、緊密な時間を味わうことができました。お奨めです!