人魂を届けに 公演情報 人魂を届けに」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-12件 / 12件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    実に質の高い会話劇。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/05/20 (土) 18:00

    凄かった!
    ほとんど静かな会話だけで綴られる物語に惹きつけられ、会場中が息を呑んで成り行きを見守った。日々魂を削られ続けるこの世界。寓話風な雰囲気なのに奇妙なほど身につまされた。観ることができてホントよかった。

  • 映像鑑賞

    満足度★★★★★

    芸術劇場で映像を鑑賞しましたが、東京公演映像か大阪公演のものか分からず、ひとまずこちらに書き込みします。
    すーーごく集中して見ました。ずっと怖かった…わけではなくところどころ笑いの要素も入って、その分、怖い場面ではスッと冷たさが身に染みる心地がしました。わらわらと影のようにいる森の母さんの子供たちが、順番にぬるりと人間として立ち上がって自らを物語り、また溶けて影のように静かになっていくのが印象的でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    鑑賞日2023/06/10 (土) 18:00

    *

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/06/02 (金)

    「魂」「母」「運ぶ者」「子供たち」…面白いなぁ。いろいろなことを考えさせられるよね。そこがまたたまらなく好き。大きい懐の母親役、篠井英介さんがこれまた素敵。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    メモ

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    冒頭が素晴らしい。 暴力を見逃したために1万円をもらって 魂の一部を「押し買い」される。 魂は失う、「これは比喩ではない」という メッセージであり、本編の予告編。男・八雲(安井順平)が森の中の 一軒家にたどり着く。 そこには 不思議な 家族が暮らしている。 お母さん (篠井英介)に 男は 「息子の亡骸 を持ってきた」という。「その亡骸とは魂だ 」「声が聞こえる」という。 男は 拘置所の刑務官で、 息子は死刑執行された、多くの人が死んだ 悲劇だという。ここから少し 奇妙で多面的な話が始まる。

    お母さんは森の中に自殺しに来た人や、野垂れ死にしそうになった男たちを見つけ出したは、この家に連れてきていた。 キャッチャー イン ザ フォレストという 当然 キャッチャー イン ザ ライ を連想させる。 ホールデン少年が 汚れた大人社会から無垢な少女を守る存在だとすれば、 お母さんは 腐敗と侮辱にまみれた社会で 傷つき 落ちこぼれた男たちを守っている、と言えるだろう。 そこにこの 作品のモチーフを見ることができる

    連れてこられたのは みんなからバカにされて自殺しようとした男(大窪人衛)など。

    刑務官の知り合いの陣(盛隆二)という男をやってくる。陣は実は公安で この家はテロリストの巣窟だという。 お母さんは 書類改ざんで自殺した男の妻で、自分の恨みを 助けた男たちに伝え社会に戻してテロをさせていると。 ここにも 無差別殺傷事件が 目立つ 今の日本のフラストレーション が感じられる。

    ネタバレBOX

    息子の魂の話は 消え、 いつのまにか 男の身の上話になる。息子の行方不明、妻の家出とそのトラウマの話。そして男は、ライブ会場で銃乱射した歌手の 銃弾に右膝を打ち抜かれびっこになった。 この歌手が お母さんの息子だという。息子は刑死なのか、自殺なのか、そこは「藪の中」のようにわざとずらしてあった。

    とにかく最後、 男は 僕も社会に戻ったら拘置所のキャッチャーになるという。落ちてくる 受刑者を受け止めるキャッチャーに。どういう意味だろうか。刑死者の魂を救う受け止める というのか、死刑から救うということ。現代社会の病と闇んいつながる、印象的なフックを多く持ちながら、最後まで謎に満ちた作品というしかない。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    イキウメ独特の世界観、なんとなくゾワッと薄気味の悪い雰囲気が全体に漂う。(そこが大好き)
    篠井英介さんの中性的不思議感がしっくり。
    比較的希望的な内容で後味はスッキリ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    コロナ渦中の異色作「外の道」に時代と人間への深い洞察(とそれを作品化する力量)に大物の予感を覚え、今作でほぼ確信に至った(「外の道」はイキウメ的に外れた道でなかった)。引き込まれて見てしまう二時間のドラマという濾紙を通して、作者が時代に対し物を言っているのがありありと浮かぶ(この感覚も「外の道」と同じだ)。整理できない感情を持て余して唸りながら帰路についた。

    ネタバレBOX

    今最も「劣化」が顕著に思える内憂は、人への想像力。現代の落ちこぼれはこの時代の被害者だけに、逆に加害側の要素を内在させていたりする。そういう傷を負った者たちが、いつしか集っている場所。森の中にその場所を作り、場を与えている「おかあさん」(篠井)。(おかあさんの元に居た、という意味での)「息子さん」の遺骨を届けに来た刑務官(安井)。来訪者である彼の「関心」により、滞在者一人一人が浮かび上がる。現代の病理を体現する者たち、とも言える。もう一人の来訪者、森に迷い込んで死地を彷徨った所を助けられた公安警察(森)が、疑念に囚われた目として対置される。理解と無理解の相克。「そういうものに、私はなりたい」のよ・・。かあさんの志を「継ぎたい」(それを街に出て作りたい)と言い出す青年(藤原)が、劇を飾る美談としてでなく、存在の根底から立ち上がるもののように見える。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    正直、自分はこの作家を過小評価していた。今作でやっと思い知る。こんな脚本、他に一体誰が書ける?とんでもない才能に興奮。ラストの着地点なんかに不満は湧くが、それにしても参った。この令和のふざけた時代、安居酒屋で膝詰めでドストエフスキー本人から語り掛けられるような夜。ベロンベロンに酔わされた帰り道。とにかく上手く言い表せないが、こんな作品を世界は欲している。

    今作に一番近い作品は黒沢清の『カリスマ』だろう。“カリスマ”と呼ばれる一本の樹を巡る顛末で天皇制と日本社会を戯画化してみせた。もし今作を黒沢清が撮ることがあるならばモノクロでやって欲しい。役所広司の一人芝居でも良い。出来ればタルコフスキーに巨額な資金を提供して、『ストーカー』のように撮って貰いたい。一切の説明を排して。全く訳が分からないが皆平伏すような映画になる筈。

    この世界のルールは人の数だけそれぞれに存在する。他人の解決法を幾ら熱心に学んでも、実は何にもならない。自分の世界の解決法を見付けることができるのは自分自身だけなのだから。

    皆の“お母さん”である森のキャッチャー〈捕える人〉、山鳥さんこと篠井(ささい)英介氏が満場一致のMVP。美輪明宏のヴォイス、草笛光子のような表情、加藤登紀子のような強さ。彼を観る為だけに足を運ぶ価値はある。必見。

    開演してすぐ地震があったのが残念、そこは集中できなかった。

    「寒い、寂しい、お母さん・・・。」

    ネタバレBOX

    冒頭、浜田信也氏が山小屋の中で話を始める。床で毛布を被り寝そべった男達がそれを聞く。「ビルとビルの狭い路地裏で男が一方的に暴力を振るっている。酷い暴力だ。それを目撃した者、例えば君が警察に通報しようとする。気付いた男がやって来て、『友人同士の喧嘩なんだがちょっとやり過ぎちゃったようだ』と一万円札を無理矢理握らせて去っていく。目撃した君は金を返すことも出来ず、通報することも出来ない。ぼんやりとした嫌な感覚、胸の奥の収まりのつかない空白。」「その金の分、君は魂を売り渡してしまったって事だ。」
    この会話から今作における“魂”についての定義がおおよそ伝わってくる。自分が自分のものだと認識している領域。

    死刑執行された政治犯、絞首台の床が抜けて吊られる。その瞬間、汚物のようなナマコのような黒い物体が落下する。ゴミとして捨てられたそれを拾った刑務官・安井順平氏。何となく箱に入れて保存する。夜が更けるとその物体は人の頭にテレパシーで訴え掛ける。
    「寒い、寂しい、お母さん・・・。」
    この死刑囚の謎の遺留品を届けに行くことになった安井順平氏。生前、死刑囚が“お母さん”と慕っていた山鳥さんの住む山奥の深い森へと。

    「人の世の旅路の半ば、ふと気がつくと、俺は真っ直ぐな道を見失い、暗い森に迷い込んでいた。」
    ダンテ『神曲−地獄篇−』

    物語が進むにつれ、この山奥の森とは精神的な比喩であることが分かってくる。社会不適合者、脱落者、落伍者、犯罪者予備軍、自殺志願者・・・、精神の森で行き詰まった遭難者を温かく受け入れてくれる山小屋、“お母さん”。そこに至った者達は現実社会に復帰するも、社会を不安に陥れる“事件”を多発。到頭、公安が介入する事態に。“お母さん”の目的は何なのか?

    公安の盛隆二氏は松重豊の有田哲平風味。物語の進行を担う。ゴッホゴホ咳き込む。
    大窪人衛(ひとえ)氏の発する違和感は唯一無二。
    藤原季節氏を「た組。」以外の舞台で初めて観た。普通に良い俳優。
    主人公、刑務官の安井順平氏の歩き方が気になった。右膝を痛めている筈が、右から歩き出したり左から歩き出したり。記憶のシーンでは普通にスタスタ歩く。思い出すのは青山真治のデビュー作、『Helpless』。1989年の日本を数々の隠喩で表現。右腕を失ったヤクザは昭和天皇の崩御を示していたり、蓮實重彦一派のメタファー大会。(当時はこういう作品が大嫌いだった)。変に勘繰ると右脚、左脚、意味があるのかも知れない。若しくは全くないのかも。

    森友学園問題で自殺に追い込まれた財務局職員・赤木俊夫氏を連想させるエピソードがある。今作では、彼の恋人は男性だった為に社会的には無視された。その怨念。

    安井順平氏の息子は旅行先で行方不明に。妻は精神を病み手帳に詩を書き殴る。その詩に興味を持った安井順平氏、盗み読むとその悲しみの旋律に震える程の感動を覚える。地域のコンクールに勝手に応募。優秀賞と商品券3万円分が送られてくる。喜ぶかと思った妻は荷物をまとめて出て行った。「返して、私の魂を返して。」

    奇跡とは何なのか?偶然と必然の境目は何処にあるのか?因果律を果たして素直に受け取っていいものか?他人が押し付けてくるものは全て根拠のない嘘だ。自分の世界のルールは自分にしか解読出来ない。きっと良い答えが導き出せるように願っている。そんな話。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    奇想天外なストーリーで観る者を驚かせ引き込んでしまう劇団だが、今回は、奇想天外というよりは内面的・象徴的で静かな雰囲気が素晴らしい。ただし、笑いをとってくるのはいつもと変わりない。篠井さんの抑制のきいた演技も印象的。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    イキウメ『人魂を届けに』を観劇。

    あらすじ:
    絞首刑となった政治犯。首を吊るされた直後、臓器の様な謎の物体が身体の中から落ちてくる。そこから囁くような声が夜な夜なしてくるので、偉い人は捨ててこいと言う。
    刑務官・八雲は物体を持って深い森に住む母親に届けにいくが、そこは傷ついた者たちの集まる場所でもあったのだ…。

    感想:
    今作はイキウメらしからぬ展開であった。何かしらの仮説を立てて、まるで実在するかの様な物語を作り出し、騙されてしまう面白さがあるのがイキウメだが、今作は一気に作風を変えてきた。だがよくよく考えてみると屍人の臓器が人魂となって蘇ってくるという話しは現実味ではないにしても、ありえなくもないな?と勘繰ってしまうほどだ。
    だが政治犯の人魂に込められた意味は何なのだろうか?と考えあぐねていると、死刑廃止制度への意味も込められている意図を感じつつも、思考を一瞬でも止めてしまうと置いてきぼりを食らってしまう。難解なテーマではないが、日頃からそれについて考えを巡らせていないと追いつくのがやっとだ。
    見事なまでに今作に乗り遅れてしまったのは間違いないようだ。

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