ネズミ狩り 公演情報 ネズミ狩り」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
21-34件 / 34件中
  • 満足度★★★★★

    納得の『最優秀脚本賞』
    あんなに、たくさん笑ったのに、いろんな真実や現実の厳しさも思い出さずには、いられない。けれども情のありがたさや、温もりで包みこんでくれる素晴らしい作品でした。

    ネタバレBOX

    ♪俺は、死んじまったダ~♪の曲の滑稽さと、切なさが、浸みました。
    Bバージョン拝見、全役者さん、さすがの演技力でした。
  • 満足度★★★★

    黒過ぎるブラックコメディー
    タイトルでは「群像コメディ」と銘打たれているけど…。
    正直、長男の化粧絡みのネタでしか笑えなかったというのが
    本当の所。 デフォルメの効いたキャラ達の会話の中、
    見えてくるのは、

    「僕ら、一体どれだけ目の前の相手、事実を分かっているの? 
    本当は、分かっているつもりが、表面的なものしか見えて
    ないんじゃないの?」

    という相当キツめの皮肉。 いやー、触れ易そうに見えて、結構
    ビターな作品でした。

    ネタバレBOX

    陪審員制度が導入されて結構な時間が経つ今だから、死刑の問題が
    取りざたされるようになってきている今だから再演されたのだと思うけど、

    実は、「冤罪」っていう側面で観た場合、相当怖い劇だよ、これ。

    長女がいうように、死刑になった少年が、実は清水君一人しか
    殺して無いかもしれないのにも関わらず、最後に死刑になり、

    同時に、痴漢被害のせいで精神に深い傷を負って電車に
    乗れなくなった次女が電車に乗れるようになった。

    一人の死によって、もう一人の精神が回復される。
    しかも、それは全くのグレーゾーンに基づいたもので、つつけば
    問題点がぶわっと噴き出してくるような代物。

    だけど、その代物は周囲の人間達によってさも正しい事のように
    広められ、そしていつの間にか異議を挟めない「常識」になってくる。

    「常識」が「常識」でなくなる時には、既に手遅れである事は
    往々にしてあり。 そして、皆、またそれを当然のこととして
    受け入れていく。

    まるでさも、それがずっと前から当然であったように。

    私は、そのことが本当に怖くてしょうがないですね。
    何度同じことを繰り返すのか、と。

    チャリT企画には、今後も「考えさせられる重喜劇」を望みたいですね。
    私小説、家族劇的な劇が多い中、本当に貴重な存在ですよ。
  • 満足度★★★★★

    チャリT企画の代表作
    あとでかきまーす

  • 満足度

    ふーん
    おまちかねのサカキバラへの扱いがテレビみたいな一般良識どまり。その先のトガッたの描けるのがお芝居なのに。情報の出し方もたいくつ。 

  • 満足度★★★

    力の差が出た2時間
    11日もののロングラン、しかもダブルキャストという初めての試みにもかかわらす、わりと静かだったAキャスト吉岡バージョンにくらべ、元気ではりのあったBキャスト川端バージョンは素晴らしさがよかったです。力の差が出たんでしょうか。

  • 満足度★★★★★

    皮肉ってなかった
    チャリ企画なんで、もっと皮肉った内容になるかと思いきや、どストレートな展開・内容で、非常に見応えのある作品でした。
    面白かったです。

  • 観てきた!
    おつかれさまでした!!!再演することに意味がある芝居でした。観れてよかった。

  • 満足度★★★★★

    面白くて、考えて、
    こまばアゴラ劇場近くのキッチン南海の話ではなくて、南海亭というお蕎麦屋さんの話。

    ネタバレBOX

    死刑を認めるか認めないかの問題と、少年院などを出所した人たちを支援することについての本音と建前をぶつけ合う話を、お蕎麦屋さんにおけるシチュエーションコメディの形をとりながら行われたため、楽しくまた色々考えさせられました。

    父親を殺した少年に対する考え方は、南海亭を継いだ長女は死刑に反対、痴漢に苦しみ犯罪を憎む次女は死刑に賛成、蕎麦アレルギーでヘビメタフォークグループをやっている長男は真相は知りたいが死刑についてはどちらともいえない感じ。近所の人は概ね賛成。

    長女は誤判の恐れがあることもあって反対していました。

    個人的には、恨みの連鎖は断ち切ろうという考え方で、死刑制度反対、終身刑の新設が良いと考えています。

    埼京線は次女が痴漢に遭った路線でした。
  • 満足度★★★★★

    ネズミの足音。そして「駆除せよ」と声がする。
    このテーマに挑戦し、かつ、そこにきちんと笑いを盛り込んだという技量とセンスに脱帽する。
    役者もいい。

    ネタバレBOX

    こうした重いテーマにかわらず、笑いを交えきちんと見せていくというセンスは素晴らしいと思う。前半も、物語が重たくなり出す後半においても、うまい配分で笑いを交えながら、物語は進行する。
    そこに市井の人々の視線が入っているから、笑いが嫌みになってこない。
    その視線とは、私たちの視線であり、私の視線である。

    事件とは、当事者でない限り、どこまでも他人事な大変な出来事であり、言わば「ワイドショー」的なネタでもある。
    もちろん、犯罪被害者やその家族のことを思い胸を痛めたりすることも、当然あるのだが、やはり自分のことではなく、無責任なまま、ギャグにして笑ったりしてしまう。

    その市井の視線を、いかにも町にいそうな人々を登場させ、その人を見ることで、観客は自分たちの立ち位置を意識してしまうのだ。
    「ああ、あそこで笑っているのは私だ」「あそこで、噂を面白そうに垂れ流しているのは私だ」と。

    だから、そばで関係者がどういう想いでその会話を聞いているのかが、わかってしまう、この舞台を観ることは、第三者の視線になって、自分のことを見ていることになる。
    しかし、そういう姿を反省せよ、ということがこの舞台の目的ではない。

    天井にいるはずの「ネズミ」の姿に、不安を感じ、さらに嫌悪し、駆除しようとする心は誰にでもある。
    ネズミは、そうした心の象徴であり、ネズミの足音は、実態のない、街中の噂や風評やマスコミの垂れ流す情報という名のゴシップなのだ。
    それに踊らされ「駆除せよ」と自らを煽ってしまう。

    姉と妹が対立する形で語られるテーマについては、裁判の結果としての決着を一応みる。そして、姉には新たな命が授かり、妹は電車に乗れるようになったという、未来が見えるようなラストで終わる。
    しかし、そこで交わされていた論議が終わったわけではない。
    判決が死刑ということであれば、そのことにまた向き合う日もくるであろう。さらに、ひとたび別の事件のことをニュースなどで見聞きするときには、彼女たちも、やはり劇中に登場する噂好きのおばちゃんと何ら変わりないのかもしれない。
    誰が作って煽ったかわからない「世論」に駆り立てられ、無責任なことを言ってしまうのかもしれない。私たち観客と同じに。

    ネズミは天井裏にはいないはずのに、足音だけがまた響く。自分の目で確かめることはしない。つまり、音だけで判断し、それだけでいるはずのないネズミを駆除せよと言う。
    それは、季節は、夏から冬になっているのだが、セミの声が鳴り響く、夏の、あの、姉妹が言い争った時間に舞い戻っているのと同じということなのだ。

    この「ネズミがいる気配」というものは、現在行われている裁判員制度にも大きくかかわることではないだろうか。すなわち、世論というネズミの足音が騒がしくなれば、裁判員はそれに右往左往されることになっていくのだ。

    これから誰もが裁判員になって、「人を裁く」、ときには「死刑を下す」ことがあるであろう。ゆえにその「気配」に対する心構えが、誰にとっても必要ではないのか。
    つまり、「きちんと自分の目で見、耳で聞き、判断せよ」「そうした自覚を持て」ということなのだ。

    舞台では姉と妹の両者側の立場について、きちんと描かれる。それはどちらが正しいとか間違いであるとかではない。
    感情と理性(倫理)と、という2軸でもない。
    姉とその父の生き方、妹の過去などがうまくバックボーンになっているので、その対立も自然に感じる。そこの設定と導入はうまい。
    弟とそのバンド仲間の設定も、下手をすると、単に笑わせるだけのキャラクターになりそうなところを、きちんと締めていて、しっくりとはまる。
    とにかくキャラクターの設定が各々うまい。すぐそばにいそうな人々をちょっとだけデフォルメして描いている。それを演じる役者たちがまた素晴らしくいいのだ。

    姉役・南ナツキを演じたザンヨウコさんの、腰の据わった貫禄とも言える演技は、舞台全体をきちんと締めていた。パートの土屋を演じた松本寛子さんは、本当にうまい。ナツキに対する愛情のある接し方と、物語の進行とともに浮かび上がる不安を、いかにもいそうなおばさん(失礼・笑)として見事に演じていた。
    富永を演じた山内奈々さんの、おばちゃんぷりはさらに凄い。もう怖いモノなしで突っ走る。ややデフォルメされたキャラクターを難なくこなす。とても味がある。
    トモゾウを演じた高見靖二さんの、きれいなキレ方のうまさ、ハジメの鬱々とした様子(ワカナとのデートでのそれが少し緩む感じも含め)が印象に残る。
    また、ハルアキとサトルは少々卑怯な設定(笑)ではあるが、出しゃばりすぎず、いい立ち位置をキープしていたと思う。

    2パターンのキャストで公演は行われているのだが、Bキャストの出来がこれだけのレベルであるとすると、Aキャストのほうは? と興味がわく。しかし、日程的にもう無理なので、残念。

    この日のアフタートークは、社民党の保坂展人さん。死刑廃止を推進する議員連盟という立場からの登場した(氏は今は議員ではないが)。時間は長くなって、後半の質問コーナーでは死刑についての討論へ発展しそうだったが、時間切れとなった。その中で、印象に残ることは2つあった。
    ひとつは、死刑廃止を推進する議員連盟の現会長・亀井静香氏がなぜ死刑廃止に賛成しているかということ。彼は警察庁時代にあることで逮捕された経験があるという。そのときの取り調べで、これならばえん罪もあり得ると思ったということから、死刑に反対する立場になったと言うこと。
    もうひとつは、死刑廃止を推進する議員連盟は、かつて大所帯だったのだが、いわゆるオウム事件後、「死刑やむなし」という声が高まり大量に脱退する人が増えたということだ。
  • 満足度★★★★★

    被害者と加害者の意識
    前半はコメディ調でしっかり笑わせてくれる。後半はシリアス。
    非行少年が更生して社会復帰を目指すための協力雇用主をめぐってのそれぞれの意識の差に考えさせられた。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    南海亭の女将・ナツキは父が少年に殺されてから、この店を継いだ。かつて父が生きていたころにも協力雇用主として非行少年を受け入れていた経緯もそのまま、父の意思を尊重し継いでいたが、妹のフユコはそれを快く思っていない。

    そんな感情が働いてか、フユコは被害者の側に付いて被害者の会ならぬ運動に加担する。それに付加するように南海亭の従業員の犯罪歴を嗅ぎまわる記者と噂好きの近所の主婦。

    静かに順調に暮らしていた南海亭が記者の登場から思わぬ方向に流されていってしまう。ナツキとフユコのバトルは緊張感溢れる山場ではあるが、どちらが正しいという結論はない。

    非行少年の社会復帰がいかに難しいかを、あの榊原事件に触れながら被害者と加害者の相違の道程を描写したような内容だった。

    人類の第一の本道は愛に満ちた道程を生きるのに越したことはないが、けれどもなお第二の路はあるはずだ。そしてまた同時に第三の路も許されていいはずだ。過去の重荷を背負ったまま愛を得ずして寂しいながらも何か、力いっぱいの仕事をして生きていく人たちのために、その路はやはり開かれてあるべきだ。

    第一の路をゆく人も第二の路をゆく人も第三の路をゆく人も、各々、その路を一心に辿ってそれによって己を生かし切り、善く美しく成長させて宇宙へ何か献げものをしたい気持ちで歩めばいいのだ。と思う。


  • 満足度★★★★★

    濃厚な群像劇
    犯罪に直接的にあるいは間接的に関わらざるをえなくなった悪意のない小市民達を、中立に近い視点から綴る渾身のストレートプレイ。誰がWキャストなのかわからない位役者も皆魅力的で、二時間がとても短く感じた。
    一幕ものという、観客にとっても心理的に逃げ道のない舞台の上で、一番その場に一緒にいちゃいけない人が最悪のタイミングで集まってしまうスリリングさ。
    誰も間違っちゃいないのに、自分のリアリティからどうしても対立する立場に立たざるをえなくて起こる修羅場の緊迫感は圧巻。実際にこんな場面に出くわしたら脱兎の如く逃げたいのだが、きっとそうもできずに背後の人々のように「ひー!」とか思いながら言う通りにしちゃうんだろう。
    メインの人々だけではなく、この修羅場に居合わせた人々全ての人生が何か少しづつ変化を迎えていく様子をさりげなく描いていて、群像劇としてとても見事。
    そしてびっくりすることにこれだけ描いてちゃんと笑わせている。最高にギスギスしたシーンで、妙になさけなく笑わせてくるバランスがいい。

  • 満足度★★★★★

    絶妙
    楽しい部分と、ストレスを感じる部分の両方ともやりすぎず、やらなすぎず、丁度よすぎず、加減がよかった。意外とシリアスなテーマだが、考え込んでもよいし、何も考えずともよい。

  • 満足度★★★★★

    代表作と呼ぶに相応しい出来。
    テーマ自体は重く、考えさせられるところがいっぱいなのに会場は笑いが絶えない。笑いながら心に違和感を植え付けていくという楢原拓の企みが見事に成功している。

    ザンヨウコが、普通の女性でありながらとても強い女性という難しい役どころを見事に演じていた。そして今回主役ではないが、内山奈々の存在感が抜群。この芝居を大いに盛り上げた。

    高見靖二もはまり役だったが、Wキャストと聞いてびっくりした。役者ひとりひとりがが舞台上で輝き、全体として作品がきらきらと輝いていた。完成度が高い。

  • 満足度★★★★

    期待に違わぬ良い舞台です
    初演も拝見してとても良い作品だと思っていましたが、再演で拝見してもやはりこれは良い作品だと思いました。チャリT企画の王道ではありませんが、作・演出の楢原さんの得意とする、風刺性と批評性が絶妙なバランスでちりばめられた、良質な会話劇です。
    中でも、主役のザンヨウコさんの、可愛らしさと凜とした強さを兼ね備えたキャラクターがとても魅力的です。
    全体としては、初演とは大きく変わってはいませんが、さらにタイトな仕上がりです。初演を見た方も、見ていない方も、オススメです。

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