黄昏 公演情報 黄昏」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-5件 / 5件中
  • 20101125
    。・`ω´・)ノ 津嘉山さんがいい!

  • 満足度★★★★

    名優は何があっても名優だと実感
    この作品は、私は映画での出会いの方が先でした。

    そのためか、山村想さんと確か八千草薫さんが演じた舞台を観た時は、これは絶対映画に軍配が上がると感じたものです。

    でも、私も、そろそろアラ還世代となり、身近に親子仲のギクシャクしている親戚等を見ていると、今回の舞台は、自分でも予期しない場面で涙腺が緩み、やはり、この作品は、珠玉の戯曲だなあと、改めて実感しました。

    たかしまちせこさんの翻訳台本も、最近の若者言葉をうまく取り入れ、古さを感じさせず、秀逸でした。

    ただ、残念なのは、背景のセットが、ゴールデンポンドの広大な大自然の広がりを微塵も感じさせず、いつもの青年座の書き下ろし芝居風のセットだった点。このセットの雰囲気だけは、昔見た日生劇場の「黄昏」の方が空気感を感じました。

    ノーマンが、娘の恋人ビルに嫌味を言う肝心な場面で、津賀山さんが台詞を忘れ、久しぶりに、客席にはっきり聞こえるプロンプターの声に、一瞬こちらも冷や汗でしたが、舞台上の津賀山さんと横堀さんは、全く動じる様子がなく、目も泳いだりすることもないので、やはり名優の舞台は違うと、逆に感じ入ってしまいました。

    津賀山さんは、「オリバー」で拝見した時から、大ファンです。どうか、いつまでも、舞台上で輝く役者さんでいらしてほしいと心から念じてしまいました。

    ネタバレBOX

    取り立てて、事件が起こるわけでもない芝居で、2時間半以上の上演時間なのに、全く厭きることがないのは、やはりこの戯曲が類稀な程、人間の家族間の有り様を実に巧みに芝居に構成しているからでしょう。
    時や場所を越え、家族への思いが、誰の心の琴線をも揺らす真実の心情として、脚本に表現されていて、皆が自分の思いをどこかで、反芻してしまうのだと思います。

    大袈裟でない、自然な家族の会話で終始する芝居なので、男優陣に比べ、女優陣の演技過多な部分がやや目につくところがありました。
    岩倉さん演じるエセルと、那須さん演じるチェルシーの演技が、より自然体だったら、もっと、感動が深まったのではと思いました。

    父と娘の確執が、どうも、自然に見えず、演じられているという雰囲気が否めず、そのために、もう一歩前のめりで、舞台に引き込まれなかった気がして、やや残念でした。
  • 満足度★★★★

    老いの話というよりは、
    こじれてしまった父親と娘の関係が、恐らく修復に近づくものの決して修復しきれないであろう、しかしそこまで近づいたことを喜ぶべきであろう話だと感じました。

    ネタバレBOX

    父親と娘のぎくしゃくした関係、一度こじれた関係はそう簡単には上手くいきませんね。父親は子供に過度に期待するし、また自分の嫌いな面を子供に見てしまい毛嫌いすることもあります。

    父が娘に、「虫が好かない」と言いのけたのも凄いことだと思いました。

    義理の孫をかすがいにして交流を頻繁にするしかありません。そして、そうしたいと思っている父親の姿に救われる思いがしました。
  • 青年座ならではの
    青年座にとっては、その歴史的に価値のある芝居のようだが、
    そんなに名戯作とは、思わなかった。
    ちょっとした台詞で笑わせる演出と俳優力は、流石だな~と思う。

  • 満足度★★★★★

    オーバーラップ
    人や場所を変えてずっと上演が続けられている名作で、私自身、今回が初めてではないのですが、数年前に見た時よりも心情的に入り込んで見てしまったのは、両親が丁度あのくらいの年齢だからかもしれません。先週読んだ新聞記事で津嘉山が去年脳卒中で倒れたばかりと知り、歩き方とかボケ具合とか、どこまで演技でどこまで地なのか(本人にとっては大きなお世話でしょうが)見ていてハラハラ。ビリーの今時の生意気なガキっぷりもブラボー!

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