みてきました
見てきました。
最初の5分間が死んでました。不安でいっぱいな心を抱え見守る観客・・・の図が出来上がってしまった瞬間でした。
公演自体2時間もあったので体力的にも集中力的にもアウトだったのですが、山場が盛り上がらないので・・・
考えようによっちゃあ、すごく丁寧に作ってました。まじめに。
満足度★★
演出家のための育成公演
日本演劇協議会「次世代を担う演劇人育成公演」が背景とのことで、
それ以上でもそれ以下でもなかった。
題材は非常に興味深かったが、脚本自体で魅力半減。
更には、抑圧され過ぎている(と感じる)俳優の演技に、
俳優の育成公演というより、演出家のそれにあたる練習台と感じられてしまったのが残念。演出家は誰に対して何を媚びたかったのだろうか。
藤本&愛甲役のペア、駒形亘昭と大庭光皓が好演。
島本役の手塚耕一もアクセントとして全体をしめた。
2役こなした岩岡光美の漫画的なキャラも好感度有り。
キラキラとした原石を垣間見れたのが唯一の救いだった。
ねじれ荘な夏?
学校で観に行った演劇を思い出したのは何故だろう? 演技が硬いせい? まあ、それはともかく、観ている間ずっと不思議な違和感がつきまとっていました。物語はすべてフィクションといい、登場人物は手塚治虫、石森章太郎、赤塚不二夫ではなく木塚修身であり、秋森良太郎であり、赤坂不二朗らです。実在の人物・団体とは何の関係もないと断っています。しかし、肝心なトキワ荘がトキワ荘のままなんですね。トキワ荘に居るのはやっぱり手塚治虫であり石森章太郎であり赤塚不二夫なんですよ。他の漫画家がいたら、そこはトキワ荘ではないんですね。トキワ荘なのに手塚ではなく木塚という漫画家が居るというダッチロール状態というかねじれというか、立ち位置の中途半端さが、ある意味、私とってこの芝居の全てでした。せめて「トキオ荘」や「タオレ荘」だったら、何があってもいいし、また違った感じがしたのだろうなあ……(宣伝効果を考えると変えられなかったとか?)。