ねじれ荘な夏?
学校で観に行った演劇を思い出したのは何故だろう? 演技が硬いせい? まあ、それはともかく、観ている間ずっと不思議な違和感がつきまとっていました。物語はすべてフィクションといい、登場人物は手塚治虫、石森章太郎、赤塚不二夫ではなく木塚修身であり、秋森良太郎であり、赤坂不二朗らです。実在の人物・団体とは何の関係もないと断っています。しかし、肝心なトキワ荘がトキワ荘のままなんですね。トキワ荘に居るのはやっぱり手塚治虫であり石森章太郎であり赤塚不二夫なんですよ。他の漫画家がいたら、そこはトキワ荘ではないんですね。トキワ荘なのに手塚ではなく木塚という漫画家が居るというダッチロール状態というかねじれというか、立ち位置の中途半端さが、ある意味、私とってこの芝居の全てでした。せめて「トキオ荘」や「タオレ荘」だったら、何があってもいいし、また違った感じがしたのだろうなあ……(宣伝効果を考えると変えられなかったとか?)。