ペン 公演情報 ペン」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
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  • 作家の自虐ネタ?
    相変わらず、名コメディエンヌ振りを思う存分発揮して下さる木村有里さんの存在感は見応えあるし、久しぶりに拝見した井上さんの自然な演技も、私の観た回では申し分なかったのですが、とにかく残念なのは、原作のお粗末な出来。15分で完結しそうなストーリーを、途中休憩挟み、2時間40分も観続けるのは、かなり、精神的にダメージでした。

    だいたい、笑いのネタも、自分の大嫌いなタイプのものでしたし、心から心地良く笑える瞬間が一度もなかったことが、とても残念でなりませんでした。

    セットは良かったけれど、意味不明の暗転も多く、原作のつまらなさに加味するような演出の手腕のなさも気になりました。

    キャスト陣は、賢明に好演していただけに、この原作者の作家性のなさと、この作品を舞台に掛ける決断をされた方の企画力に疑問を感じざるを得ませんでした。

    音楽の入り方も、プロの仕事のようには感じられず、老舗の劇団なのに、大変残念で、口惜しい劇後感で、いっぱいになりました。

    ネタバレBOX

    要するに、人情コメディの体裁を保った、作家の自虐ネタなのでしょうか?
    所詮、作家なんて、嘘をまことしやかに文章化する仕事に過ぎないとでもいうような??

    娘の代筆をしようとする、父親の書く、ネタが、強姦だったり、近親相姦だったり、異民族に対する差別だったりで、とても、笑う気になれないもののオンパレードなので、その後の、家族愛めいた描写も、鼻白むだけに感じました。

    この原作をどう、脚色し、名演出してみたところで、決して名作コメディにはなりようがないと思います。

    せっかくの、NLTのコメディなのですから、もっと作品選びには慎重であってほしいと、昔からのファンとしては切望します。
  • 満足度★★★★

    子の七光り
    海外コメディらしい・・。笑

    以前の公演でも池田政之がガブリエルというペンネームで書いてたのをみると、これも、池田のペンネームなのかと思いきや違った。池田はご自分の作品を多数のペンネームを使って書いてるんだよねー。フランス人が好きなんだろうか・・?むしろ、権佐衛門とか、仁右衛門とか鬼頭市とかのほうがウケると思う。笑

    今回の本は無理に笑わせようとしないで自然な流れでのコメディだったため、センスがあって上質で楽しかった。コメディというより、コミカルな物語。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ルジールの娘・ドミニクは父と違って天才作家だった。小説「私の心は真っ裸」で一躍有名になったドミニクは毎日がパーティ三昧で中々、書く暇がない。そんな時、新聞社のカメラマン・オリヴィエに恋をしたドミニクは彼とのデートを企てるも、ルジールに阻止されてしまう。

    ルジールには父親特有の娘可愛さと、今や天才作家となった娘の作品を週刊誌に連載させると出版社に約束してしまった経緯からオリヴィエと付き合うことを許せなかったのだった。とにかく書かせなければ、・・と。

    しかし、当のドミニクは将来の作家としての自分を見据えて、今は書きたくないという。理由は「『私の心は真っ裸』が売れてるのに何故、今また新刊を出さなくてはならないのか?出版社に踊らされる作家ではなく、着実に時期を見て発表したい。」という。また、「私は成功も富も恋も味わった。パパと私では役割が違う。」と主張し人生に於いて、それぞれの規律の中でポジティブに生きようとするドミニクが眩しいほどだった。

    色んなことを経験して、それらを零すことなく吸収してしまうドミニクの強さと明るさと強かさ。逆に自分の人生は非の打ちどころがなかったと言い切るルジールの人生は、何も見ないで何もしないで、何もやらなかった。そんな親子の性格の対比とドミニクの弟がこれまた天才的な詩人とする物語は凡人にとっては輝かしい本だが、この子供二人が父の小説を出版化させるという展開は「子の七光り」そのもので、微笑ましい限りだが、それ故に父親のダメっぷりも露呈してしまう。笑

    ファミリー人情劇だったが舞台はコミカルで愉快だった。笑いの殆どを祖母役の木村有理がかっさらったが、表情と目で演技する祖母のそれらは芸術の枠を超えた風格があった。素晴らしいと思う。なるべく前の方で観られると木村の演技が堪能できる。
  • 満足度★★★★

    いってきました!
    龍馬伝で活躍中の松村良太さんが出ているので観に行きました。
    やっぱり上手。松村良太さんが出て来ると舞台が一気に華やぎます。
    松村さんをもっと観たかったです。

  • 満足度★★★

    才能は遺伝するというハナシ
    作家一家をめぐる海外コメディ。
    古い感じは否めないが
    NLTらしい、安定感。

  • 満足度★★★★

    最後の新たな展開で
    盛り上がりました。とても良くできた海外コメディでした。

    ネタバレBOX

    詩を書いたのは誰かというとき、正直私も忘れていました、弟の存在を!

    それだけに新鮮で、そこから一気に作家一族の誕生という、…ったらもう、…なんだからあ、という感じで大団円。

    父親がマネージャー的になってうだうだする件では中だるみも感じましたが、トータル大満足でした。

    10代の新人女流作家の作品といえば官能小説っぽいという発想はどこも同じのような。途中で思いましたが、時代背景からも、モデルというか着想はサガンですね。

    才女を娘に持つのは嬉しいことですが、妻に持つのは大変ですかね、井上さん。

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