ハンドル握って 公演情報 ハンドル握って」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い、お薦め。
    公演は、三短編オムニバスで紡がれ 夫々の話だけでも面白い。が、やはり全編繋げると登場する人々の思いを生き活きと描いていることが解る。タイトル「ハンドル握って」は二話目のサブタイトルであり、繋ぐ話であろうが、これが実に巧い構成となっている。袋小路で迷い、二進も三進も身動き出来ない演劇人の姿そのもの。

    登場するのは、劇団員もしくは元劇団員、その家族という等身大の人々で、内容的にもありそうなもの。それだけにリアルであり、その世界で生き 活動する人々の悩みや喜びがストレートに伝わる。公演の魅力は 物語の面白さは勿論、役者陣の演技力の確かさであろう。
    また楽しみに出来る団体_StageClimbersに出会えたことを嬉しく思う。
    (上演時間1時間15分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は場面ごとに異なる。説明にある あらすじを参考。

    第一話「好きじゃないよ」
    劇団コロラド公演の本番前日、小道具を持って駅ホームで電車を待つ3人。朝10時という設定でまだ混んでいる状況を歩き方で表す。そして出演者がケガをしたことで代役を探すことになった劇団員(制作担当)の松田。しかし代役は見つからず…。混雑時の様子、架電等で荷物を他者に預ける動作などで情景を描き出す。

    第二話.「ハンドル握って」
    女性は、学生時代の友だちが入院し病院に車を走らせたが、都心の狭い路地に迷い込み車が立ち往生。この近所に住む男(足をケガ)の力を借りて脱出しようとするが…。男女二人の会話劇だが、細かい仕草ーー例えば男が代わりに車をバックさせる際の視線(バックミラーを見ているような斜め上目線)がリアル。

    第三話「元劇団員」
    楽屋裏。白いシーツ<スクリーン>があり奥を隠し、同時に映写用の幕として活用する。劇団を辞めて3年、郷里に帰った元劇団員(38歳-微妙な年齢設定)はアルバイト<YouTube>をしている。ある日、劇団からケガした出演者の代役を頼まれて……。そこに居ない元劇団員を配信として登場させる。勿論、場所も時間も異なるから衣裳も異なる。

    三話目は全員登場し、その関係性が明らかになる。演劇という魅力に憑りつかれた?人々の苦労と喜び、その生き甲斐、遣り甲斐を切々に語る姿が印象的である。演劇という底なし沼のような世界、そこから脱することは難しい。いや その気になれば出来るのだろうが、その魅力を捨て去ることは出来ない。
    一方、二話に出てくる女性は、故郷に帰った元劇団員の姉。演劇という不安定な生き方を卒業させ、就職するよう諭す。演劇人以外の人物を登場させ醒めた見方をする。それでも楽屋裏の演劇人の様子や話、そこに経済的なコトとは無縁な生き方がある、そんなことを感じるようだが…。

    公演は細かい演技、そして観せようと工夫する丁寧さ。例えば、三話は楽屋裏でありテーブルや椅子が雑然とあるのは当たり前の光景だが、ボックスティッシュにマジックペンで「楽屋用」と走り書きした小物を置くだけで、一瞬にして場所が分かる(ラストの白シーツを巻上げると…)。そこに公演を通してリアルな演劇愛、情熱を感じさせるモノを見るようで好感を持った。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白かったです。
    3つのオムニバス作品でしたが、話が繋がっていて、良く出来た脚本だと思いました。
    劇団や劇団員のリアルな姿や気持ちが描かれていて、とても興味深かったです。
    ストーリーや役者さん達の演技に、どんどん惹き込まれました。
    狭い空間という事もあり、観客の頭で舞台が見えにくかったのですが、濃密な時間を過ごしました。
    面白くて、あっという間の時間でした。良い舞台でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     華4つ☆ 演劇好きには特にお勧め!

    ネタバレBOX

     初見Stage Climbersの短編オムニバス公演と銘打って為された公演であったが約80 分ほどの今作、基本的に板上はフラット。ホリゾントの手前に丁度スクリーンを床まで垂らしたように幕を張り袖にしてある。場転に応じて必要な椅子、机等もその場で準備されるが、スピーディな動きで為されるので問題は無い。オムニバスと銘打っているのは、各挿話(三場)をそれぞれ短編と捉えて構成されているからで、一幕三場と考えて問題無い内容である。中心テーマは、芝居という世界の持つ魔力と言ったら良かろう。
     実際、演じるという行為は、実に驚異的な世界である。“どうらん”を塗ると羞恥心が消える等は、ヒトが殆ど本能的に持っている変身願望と密接に関わっていると思われるし、変哲の無い日常の退屈から逃れ、成れたかも知れない他の人生を生きることを夢見ることは、子供っぽいにせよ自然な人情であるからだ。無論、劇作家ともなればそんなに単純な発想だけでは味のある作品を生み出すことはできないが。何れにせよ、今作演劇好きのこんな根底的欲求を作品の深所に抱えた作品であるから、例えば場当たりに使う蓄光テープ等の話が出てきたりもするのだ。当然のことながら歌舞く行為の表象として用いられている点がグーなのである。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    劇団が描く劇団員のお話し、演じられるリアリティーがハンパない(いや、リアル以上と言っていいかも)
    この公演、演劇関係者が観た場合どれだけ深く染み入ってくるのだろうか想像に難くない
    そして演劇好きな私にとっても、ここで描かれる世界はもうひたすらに感慨深く片時も目が離せませんでした
    大劇場の豪華な美術で誰もが知る役者さんの演技を生で観るのも確かに贅沢だけれど
    限られた空間で巧い役者さんの表現力をそれこそ隅々まで堪能できるなんて、こんな贅沢な事ってあるだろうかと改めて感じさせてもらいました
    構成や台詞、かなり面白く仕組まれた脚本でしたが、役者さん達が演技という魔法でその面白味を更に倍増させていたと思います

    ジリジリした心理描写で一気に引き込まれてしまう1パート目
    それと被さるように別場所で起こっている出来事を描いた2パート目
    何だか目の間で展開している素敵空間の邪魔になっちゃいけないと思えて必死になって笑いを噛み殺しながら観るという至福
    全てが集結していくような3パート目で現実の厳しさを思い知らされましたが彼等の心のひだ、そして底力までもがしっかり伝わってきました

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