裸の女を持つ男 公演情報 裸の女を持つ男」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
21-39件 / 39件中
  • 満足度★★★★

    「悪」の色ぞろえの魅力
    ひとつの出来事から現れる
    キャラクターたちの個性に引っ張り込まれつつ
    その内側にある、
    善悪の色の豊かさにどっぷりと浸って。

    劇場の大きさを感じさせないくらいに広がった
    一歩踏み出したようなグルーブ感に
    ぐいぐいと捉えられていきました。

    ネタバレBOX

    発端は漫画家にモーテルに連れ込まれた女性が
    OBLと名付けられた非合法ドラックのオーバードースで
    死んでしまったことなのですが、
    裸の女を持ったその男(漫画家)が
    担当の編集者に助けを求める電話をかけたことから
    いろんな世界がその出来事に絡まってきます。

    編集者は自らのつてでその処理を他の人間に依頼し
    その人間はさらに仕事を丸投げする。
    実際に処理をする人間にとっての死体の処理は
    すでにニュアンスが違っていて・・・。

    そこに薬物がらみのスキャンダルでマスコミから逃げ回っている女優や、
    パパラッチの男、
    さらには風俗嬢やモーテルの管理人親子(?)、
    薬物によって現れる妄想までが入り込んできて
    物語があれよと広がっていく。

    全員がある意味悪人という設定なのですが、
    その悪さというのが
    必ずしも物語のなかで一色に貫かれているわけではない。
    むしろ「・・・の視点から見たら」みたいな但し書きを
    個々に背負った悪さで。
    その「・・・」には「世間」とか「法律上」とか「道義的な」とか「モラル」
    いろんな言葉が入るのでしょうけれど、
    ひとつの価値観で物語が染められてはいないのです。
    悪いことの色や一線を跨いでしまったという自覚の程度は違えど、
    なにかを踏み越えてしまった態のキャラクターが
    舞台を満たしていきます。
    その踏み越える線やベクトルがいろいろで、
    なにか個々の「悪いこと」が
    今という世界を膨らませて満たしてしているようにすら感じる。

    キャラクターたちの個性の作りこみが
    したたかで大胆で繊細でとてもよい。
    まさにクロムモリブデンならではのもの。
    善悪の境界線に対して
    ずかずかと踏み出す姿に
    作りこまれたその色ががっつりと浮かび上がってくる。
    しかも、なにかの事象を表層的に戯画化するにとどまらない
    普遍的な感覚が役者たちのお芝居に編み込まれていて。
    一人ずつの役者のお芝居を観ているだけでも
    十分に面白いのですが、
    それぞれの個性や立ち位置から伝わってくるものが
    物語の中に
    シーンごとの刹那の味わいとは異なる奥行きを
    しっかりと創り出しているのです。

    前半から何度も登場するドライブのシーンが
    ラストでは高揚とともに舞台に熱を作り出し、
    その先には
    一つの出来事につながった
    様々な個性や事情が引きずられる絵面が残される。
    終演時のその絵面から
    膨らみの毒の甘さや苦さの連鎖に
    知らず知らずのうちに
    観る側までが巻き込まれ、強く引き付けられていたことを知る。

    帰り道、当パンに作者が書かれた文章を読むと
    きっちりと作者の思惑通りに運ばれたようにも感じて
    少々(好意的な意味で)悔しかったりもするのですが
    よしんばそうであっても、
    もっとオーバードースしたくなるような
    魅力をしたたかに内包した作品でありました。

    それにしても、ほんとうに・・・、
    この劇団のお芝居は癖になります。
  • 満足度★★★

    演出が楽しめました!
    クロムモリブデンさん初見ですが、役者の皆さんレベルが高い!!
    また演出が気に入りました!!
    最後の終わり方は、??って感じでしたが(笑)
    また内容については、「何で今頃これなの?」ってところもあったので、
    ちょっと残念!次回公演も観たいと思える劇団でした!!




  • 満足度★★★

    黒いね
    ストレンジピープルばかり。
    いつも通りといえばいつも通り。にしてもキャラ濃いわ〜。
    好みの黒さではなかったが、これもクロムの顔の一つではあると思う。
    「なぜ今この話し?」という疑問は頭をよぎる。
    たいした意味はないのかもしれないが。
    俺はやっぱり可愛いすずちゃんやワレちゃんがみたいんだな。
    衣装のねこちゃんはイイ仕事している。

    ネタバレBOX

    小林義典は最後まで顔出さなかったよね?
  • 満足度★★★

    毒々しい黒さ
    記憶に新しい芸能界の某事件2件を下地にしているのは生々しく良い試みだと思ったのですが、出てくるシーンやキャラクターがどっかで見たことあるようなものばかりで興が醒めてしまいました。演出でパロディとして狙っていたとしたならば、元ネタの方が数倍インパクトあるためそちらに引き摺られてしまい、残念でした。

  • 満足度★★★

    元ネタの記憶が新しいので
    といって生々しくもなく、といううまさ

  • 満足度★★★

    初見
    個性的で強烈な登場人物だらけ、そしてそれを演じる演者さんがとにかく巧い!と感じました。
    観劇後に、「チラシで想像していた印象と全然違うぞ」とは思いましたが、
    ドラッグに起因したものなのか、終盤一気に加速していく倒錯的な雰囲気は良かったです。
    ただ、コメディ色の強い団体と聞いていたので、もう少し笑わせて欲しかったかなと思いました。

  • 満足度★★★

    ブラック
    まぁ内容が内容だけに
    なかなか笑えない部分も多く
    評価もなかなか難しいですが

    やはり力のある役者さんが多く
    さすがだなと思いました.

  • 満足度★★★

    初見
    終盤は好き。そこにいたるまでは、面白いような面白くないような、要るような要らないような。

  • 満足度★★★

    初クロム。(ごめんなさい:訂正:2012.1.3)
    「恋する剥製」を見逃し…やっと観れた…クロムモリブデン!
    劇団員さん外部出演作品はかなり観たのに劇団公演は初見。

    『裸の女を持つ男』このタイトルにひかれ観劇。
    …映画で『裸のガンを持つ男』昔見たよなぁ。

    クルマのハンドル持ったシーンが強く印象に残った。
    全員で運転するシーンは圧巻。

    いろいろたくさん詰め込まれた盛りだくさんな作品で、
    しかも豪華で、けっこう好きなテイストで
    もっともっとのめり込みたかったが…
    なぜだかのりきれず…。ちょっと残念。


    レビュー書き忘れ。今頃、書いてごめんなさい。
    「節電ボーダートルネード」観劇の後に書きました。

    ネタバレBOX

    あとは…客演の辰巳智秋さん(ごめんなさい…なぜか秋山さんと書いておりました:訂正:2012.1.3)がなんだかきょとんとしていてかわいかったのと、森下さんのムラサキの衣装がバットマンに出てきそうなキャラみたいだったのと、くぼかんさんが謎の中国人風なしゃべり方してたのと、シャム双生児風のつながった親子に、鎖に繋がれた倖田さんの足がめちゃめちゃキレイだったのを記憶してる。ワレタさんはアイドルだったっけ。
  • 満足度★★

    ドタバタ
    悪人ばかりのドタバタ劇。コメディの定番が満載で楽しめるところも多かった。ただ全員を悪人にしなくても良かったのでは?唐突感が強かった。ラストも消化不良。

  • 満足度★★

    パワフル
    巧みな役者さんたちが、最後迄パワフルな舞台を魅せてくれました。
    しかし,今回の話は私には心か等楽しめるものではなかったかな。

  • 満足度

    不快
    演出が演出家の自己満足の域をでていない。役者の所作もひどく不愉快。
    効果音、照明を含めて不快感あふれる舞台。
    この劇団は初見であったが、もう2度と観にいくことはない

  • シアタートラムいい劇場ですね、びっくり。
    劇の方は、現実にあった二つの事件がベースになっているんだけれど、パロディでもなく、シュールでもなく、リアリズムでもなく、つまりはそれらをミックスしたドタバタ劇という感じ。ストーリーや設定に洗練度が足りないので、最後もドラッグの話なんだからこんなもんかな、というイージーな感じが付きまとう。モーテルの奇妙な一体型の親子もドラッグや金儲けにいかれている人々の見る妄想を意味しているのだろうけれど、なにか唐突な感じ。ドライブのシーンも演出家には思い入れがあるんだろうな~、とは思うが全体のリズムになっている、というよりはブレーキになっている。う~ん、これは演出家のための劇であって、こんな立派な劇場にかけるような劇ではないのでは。でもまあ、役者さんもうまく、チラシや音響は最高です。


  • 初クロムモリブデンでした。
    おもしろかったです。

    ネタバレBOX

    最後の辺り(森本に罪を着せまくる辺り)がなんだか無性に悲しくなってしまいました。
    そのままラストに突っ込んだので、観劇後は「テンションは高いけど心の奥はずーんとしてます」みたいな、とってもやるせない気持ちになりました。
  • 201104171900
    201104171900@シアタートラム

  • 観た
    2011.4.23

  • 4月21日(木)S
    悪夢を観たような

  • 観劇しました。
    いい劇場ですね~。
    次回期待したいかな・・・。

  • んーーー
    どうもみていてどこが面白いのか、最後までわかりませんでした。後ろの席の方などよく笑っていらっしゃったので、作品がどうというより私自身の問題なのかもしれません。ということで 以下、ネタバレ。

    ネタバレBOX

    そういった前提で...。記憶も新しい「あの事件」を2つ組合わせたもの...でいいんですよね?なので内容に斬新さや目新しさ、独自性が感じられず、本人にはみえる「車掌さん」みたいな人物の描写にも深みがなく(心の闇の表象?)、死体を始末しに来る人物は猟奇的な部分をみせているのだろうけど、よくわかりませんでした。ハンドルを握ってのパフォーマンスはお話の本筋と関係あるようにはみえず、終始作品全体に対するちぐはぐ感が消えませんでした。パロディに徹しているのでもなく、登場人物の意外性もなく、あともうひとつ、ふたつも捻ったものがあればと思いました。

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