シアタートラムいい劇場ですね、びっくり。
劇の方は、現実にあった二つの事件がベースになっているんだけれど、パロディでもなく、シュールでもなく、リアリズムでもなく、つまりはそれらをミックスしたドタバタ劇という感じ。ストーリーや設定に洗練度が足りないので、最後もドラッグの話なんだからこんなもんかな、というイージーな感じが付きまとう。モーテルの奇妙な一体型の親子もドラッグや金儲けにいかれている人々の見る妄想を意味しているのだろうけれど、なにか唐突な感じ。ドライブのシーンも演出家には思い入れがあるんだろうな~、とは思うが全体のリズムになっている、というよりはブレーキになっている。う~ん、これは演出家のための劇であって、こんな立派な劇場にかけるような劇ではないのでは。でもまあ、役者さんもうまく、チラシや音響は最高です。