蝉の穴 公演情報 蝉の穴」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    「蝉の穴」とはあの世とこの世の狭間
    序盤、不審な男が現れるシーンから。しかし、この男が靴を履いていないという演出からこの世のものではないと察する。物語は「蝉の穴」を異次元の空間、狭間と例えて「蝉の穴」を上から覗いた場面とその穴から上を見上げた場面を交差させながら不思議な世界に誘う。相変わらず、観客に想像させるという構成は秀逸です。

    以下はネタばれBOXにて。。(公演後、酒が飲める、酒が飲める、酒が飲めるぞ~♪)


    ネタバレBOX

    とある高層マンションの出入り口付近に不審な男が現れる。この男は地面に這いつくばって、かつて焼夷弾で焼かれた自身の記憶をまさぐる。そして地から天を仰ぎ「まるでここは穴の底みたいだ、空が丸く見える。地上には、こう、穴が空いていてここがその中だ。どうしてもそう思えてしまう・・」と呟く。この男は何度も死んで何度も人生を繰り返した為に、記憶が曖昧で解らない。

    一方で家族のために自殺した男・田中とその男の娘、そして娘が慕う車椅子生活の女(タバコ屋のおばさん)がこの穴の中で不思議な体験をする。この穴が、時間軸の狂った世界で生きてる娘と死んだけれどこの世に想いを残す者が交差して思い残したものを、あるいは父の死に疑念を抱いていた娘の感情を昇華させていく。

    父が娘を思いやる心と、娘が父の死因に確信がもてなかった思いをまるで「蝉の穴」のようなのっぺりとした仄暗い空間の中で癒して癒されていく。そう、こうして二人と、この二人に関わる者達は、まるで一筋の光を求めて這いあがる蝉の幼虫のようだ。そうしてこの幼虫もやがて蝉となって世界を飛び回るのだ。しかし、その飛び回る一瞬より暗い穴ぐらで過ごす6年は幼虫にとっては案外、楽しいのかもしれない。

    あなぐらがこの世とあの世の狭間なら、その空間で交わす四匹の川蝉。
  • 満足度★★★

    終盤になってようやく
    途中までは、これは不条理劇か?といった感じで、意味不明でしたが、終盤になってようやく謎が明かされ、かなり深い芝居とわかる。ただ予備知識なしに1回見るだけではかなりきついです。

  • 満足度★★★★

    難解でした
    どうも自分は演劇読解力が未熟なようだ。4人の関係が解らないまま観ていてもさっぱりせりふが受け止められていなかった。別の時代に亡くなった霊の邂逅とはまったく思いもよらなかった。車椅子のはずなのになぜ立てるのだろうかという疑問も霊であれば当然のこと。いやいや奥深い芝居でした。

  • 満足度★★★★★

    やはり凄い!
    13号地は昨年の「此処より先へ」に引き続き、2回目の観劇。
    前作に負けず劣らず、人間の深淵を見事に表現。
    今回も引き込まれた。

    ネタバレBOX

    登場人物は4人。
    それぞれ、時代は異なるものの、同じ場所で亡くなり、魂が成仏できずにさまよっている様子。

    一人は先の大戦において焼夷弾を被弾し亡くなった50代と思しき男性、次に最近になってから高層マンションのベランダから不慮の事故によって落ちて亡くなった40代と思しきサラリーマンの男性、ベランダから落ちた男性の数年後に、散歩中に息絶えたタバコ屋の60代と思しきおばちゃん、そして、今はまだ命があるものの、そう遠くないうちに、前者3人の仲間入りをすることになりそうな20代と思しき女性(この女性はサラリーマンの成長した娘と思われる)。

    交差するはずのない人生が、同じ場所での死亡(死亡予定)、救済されえぬことによって、出会う。

    しかし、彼らは出会うことによって、自らの人生を悟り、それぞれ居るべき場所へと戻っていく。

    そんなかれら霊魂(蝉の抜け殻)の会する場所を、蝉の穴と評した着想にも脱帽。

    13号地の今後の活動にますます期待を持たせる内容の出来であった。

    それにしても、これほどの秀作を生み出しながらも、観客動員がついてこないことが残念である。
  • 満足度★★★★

    良い感じ!!
    同じ場所だけど時間軸の異なる人々の出会い、素敵でした。

    ネタバレBOX

    下町のとある場所、昭和20年や平成の初めに死んだ人と、生きている人も現在と平成の初めという設定で出てきて、出会い、心を通わせ、元の時間軸に戻っていく話。

    そうか田中さんはやっぱり自殺だったんですか。私も恐らく娘さんと同じで、田中さんの事故という言葉を信じてしまいました。秘密を墓場まで持って行くと言いますが、時間軸の異なるその先まで持って行ったのですね。

    でもそれで娘さんは心が落ち着いたと思います。私も温かくなりました。

    ところで、いくらタバコ屋のおばちゃんが出るからといって、こんなにタバコを吸うお芝居は観たことがありません。

    おばちゃんはべらんめえ調というか巻き舌というか、そういう女優さんは初めてでした。喉から絞り出すような声は迫力があって良かったですが、血圧が高そうでタバコは止めた方が良いのではと思いました。

    おばちゃんのべらんめえと娘さんの小さすぎる声の絡みは少し聞き取りにくかったです。同じ台詞が2回繰り返されましたが、2回聞いても結局何が下ネタだったか分かりませんでした。
  • 満足度★★★

    交差する記憶
    初めて13号地を観ました。
    アラン・レネの映画『去年マリエンバートで』を思わせる、不思議な時間構造を持った作品で引き込まれました。
    音楽がちょっと仰々しすぎる感じがしました。
    派手な要素はありませんが、印象に残る作品でした。

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