銀河鉄道の夜 公演情報 銀河鉄道の夜」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★★

    良質な舞台
    銀河鉄道の夜は活字だけでなくマンガ化、映画化、舞台化も多い。汽車も鉄道も座席も駅もない舞台なのに、そこには確かに銀河鉄道があった。しかも軽便鉄道だって! 本来の軽便鉄道をイメージしながらこの舞台を観た観客は自分だけかもしれない。だいたい汽車鉄道をイメージしてしまうのだが、そこからしてすごいなと思った。ほぼ原作どおりの舞台化。良質な舞台でした。

  • 満足度★★★★

    詩的な世界観を見事に表現
    「ではみなさんは、そういうふうに川だと云われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。」
    の書き出しで始まる、かの「銀河鉄道の夜」を比較的忠実に、かつ、巧妙に舞台化。

    ネタバレBOX

    当然、舞台という時間的制約のため、全編くまなく、舞台化されているわけではないが、主だったシーンは比較的忠実に再現されており、見事に宮沢賢治の詩的な世界観を表現していた。
    今年で20数年目の上演であるという。練りに練られた舞台は一見の価値がある。
    原作「銀河鉄道の夜」は、造語の多さ、宮沢賢治の死によって草稿段階での発表となったことなどを理由に、多くの解釈が成り立つことは十分に理解できるが、原作で描かれる前半の黒を基調とした「死」のイメージと、軽便鉄道を降りた後の白を基調とする「生」のイメージの対比が本作からはあまり読み取ることができなかった。

    市民ホールという制約にも関わらず、せり出しを使い、舞台の奥行きを出しているなどの工夫があった。
    鳥採りが鷺を捕まえるシーンなどはおもしろい。

    また、本公演は夏休み期間中であったこと、市民ホールとの共催であることなどが原因なのであろうが、小学生未満の幼児を含む子供を連れた親子連れが多数来場しており、舞台中に、声を上げる子供、それを制止しようとする親の声が入り混じり、静かなシーンでは、俳優の声が聞こえないといった場面が多数あった。
    途中に休憩があったが、特にこうしたことをいさめるような場内アナウンスもなかったことから、劇団も許容していたのであろう。
    そのようなことを知らずに、観劇した観客も少なくないのではないか。こうした事情は事前に想定されるのであれば、ホームページ等で事前に告知することが、劇団には求められるのではなかろうか。


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