公演情報
「夜明けの寄り鯨」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2022/12/09 (金)
横山さんの作品だし、観たいな!と観劇。小学校の給食で「鯨の竜田揚げ」を食べた世代です。日本人と捕鯨。に関して興味もあったけど、この舞台ではそこまでは突っ込まず、どれもこれも上っ面をさらう感じにも思えました。
実演鑑賞
満足度★★★
横山拓也の芝居を、こんなガラガラの小屋で見たのは初めてだ。珍しく老人客が多い。
それでも約半分、普通席の約四分の一の安いZ席が若い観客で埋まっていたのが、辛いような。
捕鯨の是非で生活を揺るがされた捕鯨を生業としていた漁村のほぼ半世紀の変転を背景に
した物語だが、いつになく歯切れが悪い。時代の変遷を青春期から老年期への人の一生と重ねているが、ここもあまり成功していない。捕鯨への反対運動の下りなど、いつもの横山なら絶対に取らない方法でドラマに組み込んでいる。
演出はこの劇場が養成してきた人材と言う触れ込みだが、舞台をストーリーに従って、小奇麗に整理はできているが、肝心の、漁村の生活感がまるでない。リアリテイがないのは最近の若い観客にはさほど気にならないのかもしれないが、今年で言えば、ぺニノの「笑顔の砦」のような圧倒的なリアルの追求を見ていると、いかにもきれいごとで、しらける。やっぱり、新国立は困ったもんだと言うところに落ち着いてしまう。
横山も、これからはこういうたぐいの注文仕事をこなさなければならなくなるだろうが、それは職業だから、めげずに頑張ってやってほしい。今回はやむを得ない。
実演鑑賞
満足度★★★★★
#小島聖 #池岡亮介
#小久保寿人 #森川由樹
#岡崎さつき #阿岐之将一
#楠見薫 #荒谷清水
#横山拓也 #大澤遊
(敬称略)初日からの2回目。またとんでもない作品が生まれた。最初に言っておくが、絶対に観ておくべき。
恋は止められない。幾つになっても素敵な人にトキメク気持ちは止められない。ましてや二十歳前後の若者なら尚更。そして恋する者はいつだって疑心暗鬼。自分にも相手にも他人にも。自分が受け入れられない時には防衛本能が働くのは仕方ない。恋の痛手のさざ波は、コントロールを失い暴走する。凪のように穏やかに見えた友情にポツリポツリと落としてしまった雫が、文字通り波紋を広げて、やがて嵐を呼び荒れ狂った時化が優しい家族まで道連れにしてうねり始める。
語弊を恐れずに書くが、新国立劇場演劇研修所の修了生の世間的認知度は高いとは言えないだろう。けれども、同じ場所で学び身につけたスキルの共通項を持った彼等が生み出す、相手を見て聞いて動かされて表出し転がっていく物語の強度は圧倒的で、観る者の感情を揺さぶり飲み込んでいく。
自分の正義が他者の正義になり得るか否か。完全なる思想なんて無い。思想は常に矛盾を孕んでいる。
大学生の娘を持つ親として、我が子とその友を大切に思う親の気持ちがよくわかる。かつて自分が大学の仲間を何度か実家に招いた宴で嬉しそうにもてなし飲んでいた両親の姿が蘇った。
無かったことにしたい悲しい出来事。封印したい過ち。それを引き起こしてしまった自責の念。救えなかった自責の念。関わる誰もが抱いたやるせなさがヒリヒリと染みる。
目の前でドラマの中に生きてみせてくれた素晴らしいキャストに拍手を送りたい。
期待を裏切らず素晴らしい本を書き上げた横山さんに大喝采を。
そして、あの美術、あの照明を演出した大澤さんを讃えたい。
ラストや美術について、初日終演後に横山さんに「どこまでト書に書き込んだのか」訊ねた。優れた脚本家と優れた演出家の融合から生まれた素晴らしい演劇作品が、たくさんの人に届くことを願ってやまない。
実演鑑賞
満足度★★★
小島聖さんが浮いている。他の俳優さんとは身の回りの空気がまったくの別物なのだ。そして演出はそれを利用して芝居全体を通しての違和感を作り出している。山本君の存在の不確かさもあって、リアルな物語なのかファンタジーなのか何とも捉え難さを感じてしまう。山本君って実はクジラの化身なんじゃないかと夢想してみたがさすがにそれは無理だった(笑)
実演鑑賞
満足度★★★★
天井の鏡はこの演出のためだったのか、と。
この作品では、あえて何かを裁いたり、あるべき理想を示したり、白黒つけたりはしない。そこが気になるという人もいるだろうが、そういう決着のない曖昧さを受け入れられればまあまあ味わいのある芝居だと思う。役者たちは、主役をはじめみんな好演で、観るに値する。
実演鑑賞
満足度★★★★
横山氏らしい秀作。
劇作家ワークショップの成果第二弾という事であったが横山氏ともなるとその名だけで十分でありパンフにも特にワークショップの言及はない。
実演鑑賞
満足度★★★★
気鋭の劇作家・横山拓也が新国立劇場初登場。演出は初めて見る人だが、いつもの横山作品と比べると、過去と現在をシームレスに語る作劇術が目新しい。その両側を一人だけ行き来する三桑(みく、小島聖)の、はかなげな、思いつめた風情が、何か不穏で謎めいた空気を醸す。過去の、アウティングを含む、互いを意図せずに傷つけてしまう場面を、元鯨トレーナーの相野(池岡亮介)が見つめている。この存在が、客観性を担保し、冷静さを保たてさせる。
床には鯨の泳ぐ海原が描かれ、それを、舞台上に斜めにかかった鏡を通してみることができる。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/12/01 (木) 19:00
iakuの横山拓也の書き下ろしを大澤遊の演出で上演する。横山らしい作品だが、ちょっといつもと違う感触もある。97分。
和歌山県の捕鯨で有名な(太地町がモデルの)港町を訪れた真知子は、25年前の大学生の時にこの町を訪れた時に消えた友人の男性が書いた手書きの地図を元に、その男性についての記憶を辿りつつ探す。出会ったサーファーの若者に励まされ、記憶を辿るが…、の物語。回想シーンを交えるなどの丁寧な物語作りで知られる横山だが、嫌な人が出ない、という特徴が今回はちょっと違って、鯨に関する議論の部分で紗里がちょっと嫌な人になっていたように思ったけれど、それは私の価値観からで、多様な考え方を提示する、横山らしい劇作だったなと思った。美術が素晴らしく、終盤は照明と相まって美しい舞台を作っていたと思う。