満足度★★★★★
哀しくてやりきれない。
ガレキの太鼓第4回公演、「吐くほどに眠る」を観る。この作品を25歳(くらい?)の子が書いたということにまず衝撃を受ける。仮題では確か「女の一生」というタイトルだったと思うが、まさにひとりの哀しい女の一生の物語だ。
今回チラシが衝撃的なほどにエロい。(褒め言葉)そして「ひざまずいて許しを乞えば、どこから始められるだろう」というコピーが付いている。今日の芝居を観ながら、主人公がもし許しを乞えば、どこからやり直すことが出来たのだろうと思った。全ての人間が幸せになりたいと思っている。それにも関わらず、不幸へ向かってどんどん突き進むタイプの人間がいる。今日の登場人物もそんな感じ。ラストシーン、ああなるしかなかったのかと思うと、涙が流れた。
※観てから二日たったが、印象が薄れるどころか、ますます心に染みてきた。この素晴らしい作品をなんで4星にしたのか、自分で自分がわからない。ということで、5星に訂正する。申し訳ない。
満足度★★★★★
技巧すぐれた作品
見せ方がうまく、終始飽きませんでした。男性不在がプラスに働いています。テーマの重たさをあまり感じさせない、ほどよい味わいでした。
満足度★★★★★
良かったです
話自体はとっても暗く重いのですが、決して面白くないわけではなく楽しませてもらいました。自分の足りない頭で、脚本家先生が言いたかったであろうことは、こうだったのではなかったのかと考えさせられる芝居でした
個々の役者さんの演技も素晴らしく、また次を見たいと思わせてくれました。
満足度★★★★★
新・舘そらみワールド
「さあ、次はどんな作品を作るんだろうか」
終演後さっそく様々な期待を次回作に持たせられてしまいました。まさにターニングポイントになる作品ではないでしょうか。
前作『止まらずの国』から2度目の観劇となる方は、前作との違いに戸惑うのではとも思います。第4回公演にして早くも新境地を開拓したかのような今作、でもそこには確実に「舘そらみの世界」が広がってます。
…舘そらみサンの世界って、スゴく魂を感じます。物語を観て楽しむというよりも、個人的にはその「作り手の魂」に触れられるのがもう楽しくてなりません。
さて。終演後、すぐに席を立ちづらかった自分がいまして。『わが星』を観た多くの人から「すぐには立てなかった」というような感想を聞いていたので「え?これがその感覚!?」とかチョット思ったりもしたのですが…終わり方が予想と、好みと違った為に消化するのに時間かかっていうのが、今思えば、のトコロです。
どうなんだろ…終わり方、個人的にはもうちょっとなんか欲しかった気がするのですか。なにかもう一歩ブッ込んで頂けてたら、それこそ「すぐに立ちづらい」衝撃を頂けた気もします。
満足度★★★★★
ハマっちゃいました!
巧妙な罠に、ハマった!って感じ。はまって、悔しいのではなく、あまりに見事なので、賞賛の拍手をしてしまうような感じです。ハイ!次の作品も必ず観たいと、思ってしまいました。
他の方々の素敵なレビューがあるので、ネタは、個人的な感想です。
満足度★★★★★
ステージスタイルも素敵な
なつかしいイメージ、演者や照明、セリフのはしばしに昔の記憶を思い起こさせる(かのよう)。そんな気のしたラストもそれはそれで受け入れられる。
女子だけの芝居に切れ味があるのかな。舘そらみの作品をこのところ立て続けにいているが、引き出しの多さを感じる。
満足度★★★★★
なおの生きざま
本当に素晴らしいと心から思う。この作品の前で頭を垂れて平伏したいくらいだ。物語の最後は破壊的で衝撃的だが、全体を通すと、優しげで温もりのある物語だと感じた。
ワタクシの琴線にこの本がチクチクと刺さって泣けた。
物語はなお(木崎友紀子/青年団)が舞台左で語り部のように過去の生きてきた情景を話して聞かせながら進ませ、その模様を舞台上で演出するという方法。序盤、彼女は誰に向かって語っているのか気になったが、中盤頃になって尋問を受けているような感覚に陥る。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★★
ゾクっときました
最初の語りから引き込まれてはいたんだけれど,乱雑な舞台ところころ替わる役回り,途中までは混沌とした舞台だという感が抜け切れませんでした。とこどが後半にはそんなことも気にならないほど,深く見入ってしまいました。観劇後も考えさせられてしまいます。後引いてるなぁ^^;とにかく遠くまで出張っていっても観る価値のある芝居でした。
満足度★★★★★
主人公の歩んだ道を追体験するよう
「複数一役」+「一人複数役」で語るある女性の半生。
序盤の少女時代の兄妹愛・親子愛で気持ちをワシ掴みにされ、以降流暢な語り口にガッツリ引き込まれて主人公の歩んで来た道を追体験するよう。
しかし妙齢の女性に舞台上で着替えられると気が散るし、一斉だと目のやり場に困ってしまう…(爆)
満足度★★★★★
ものすごい重厚感
遠いから少し迷ってはいたのですが、拝見しました。
予期していた作風とは異なり、非常に驚きました。観劇後、何と言葉にしていいかわからなかったのですが、一言、圧倒されました。重い大きな塊をドシンと受け取った感じです。
満足度★★★★★
傑作です
一人のストーリーテラー。それが主人公でもある。そしてそのストーリーを一人二役ならぬ多人数多役で演じていく。それも舞台に吊り下げられた衣装を次々と着替えながら。観た人にはわかるが、観てない人にはどういう感じの舞台かを説明するのがむずかしい。この舞台を観た人たちは幸運である。作家演出家の才能に舌を巻く。
満足度★★★★
こわれゆく女
フィルムノワールの佳作を観たような印象。
(演劇にフィルムノワールに当たる言葉ってあるのかな?)
人生の道半ばにして正道を踏み外した私は、目覚めると深い森の中にいた…。
目覚めた女に語り掛けられているようで、語りべの俳優を直視できなかった。
なるほど、これが舘そらみか。と言い切れないので次も観よう。
それにしてもAPOCシアターの椅子は腰痛持ちには辛うござる。
満足度★★★★
半生を語りきる力も凄いけど
押し込めた感覚も、
端折られた雰囲気もなく、
語られていくものの厚みに引き入れられて・・・。
戯曲や表現方法、
さらには役者たちの秀逸からやってくる
女性の半生のボリューム感に魅入られつつ・・・。
でも、そのふくらみから
精緻に浮かびあがり
溢れだしてくるものの質感、
さらには、
あからさまになった深淵と向き合う
女性の姿に訪れる心情にこそ、
息を呑みました。
満足度★★★★
とても良い
観る前は暑かったり疲れていたりで心がざわついていたのだけど、観終わると静かな気分になっていた。演劇を観ている間に、意識がどんどん自分の内面に向かっていったからだと思う。こういう演劇は好きだ。観ている間、まるで自分が精神科医のような、あるいは、カウンセラーに観てもらっている患者のような気分になった。
満足度★★★★
記憶と罪と贖罪
とにかくうまい、役者も演出も構成も。
役者のパフォーマンスの引き出し方や、舞台での配置&構成、そして、それらすべてを含めた演出が巧み。
それに、きちんと応えている役者もいい。
装置(セット)もとてもうまい配置で効果を上げている。
満足度★★★★
男、いらない。。。
語り手以外の全出演者が全部の役を演じていると言ってもいいのに、ただの一度も「これ、誰?」と、思わなかった。スゴイことだと思う。なぜかわからないけど、全然混乱しなかった。着替えのせいじゃないと思うので、目に見えているものより、役の性格付けがしっかりしているかの中身が大切ですね。(星の王子様みたいな言い草だな。)お母さんがにいにいに冷たかった理由、出て行った理由(しかも、いつの間にかカムバック)が知りたかった。(私が聞き逃した?)とても素晴らしい脚本とそれに答えた演技陣。見ごたえのある1時間半。千歳船橋まで行く価値あり。
満足度★★★★
複数の役者が演じてもぶれない
上手の椅子に座って、自分の半生を語る女性。そして、その語られる時代を、他の出演者が複数の役を演じ分けながら進んでいく。
で、同じ役(といっても時代が違う場合おあるが)を複数の役者が演ずるのだが、これがどの役者が演じてもきちんとその役を感じる事が出来た。お見事でした。
何故自分の半生を語っているのか、わりと序盤でわかってしまったが、非常に面白かった。