大家族、はじめました。 公演情報 大家族、はじめました。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    家族をお試し期間で選定する試み。
    再婚した親を予期せぬアクシデントで亡くした両家の連れ子たち同士が、本当の家族になれるのか、確かめるためにひとつ屋根の下で生活を共にする話。
    期日を決めてお試し感覚で敢行する、という着想が荒唐無稽で面白く、ミュージカル調の導入部やラストのダンスのようなポップさやギャグマンガのようにテンポよく進んでいく場面と、苛立ちや孤独感などの心の葛藤をみせる場面、スピード感を要する場面での空気感の高低差が丁寧でした。

    ネタバレBOX

    再婚した両親がハネムーン先で事故って死んだ。
    残されたのは、父・野比トウジの子供4人と母・源カレンの子供4人。育った環境の違う彼、彼女らは5日間という期間を決め、共同生活をはじめることに。

    家族は社会の最小単位と言われるように、家事をするひと、お金を稼ぐひと、甘えるひと、に役割分担を振り分けられる。
    それを取り仕切るのは24歳塾講師の源 七海。
    彼女は、家計簿をつけているため、家族の経済状況をよく把握している。

    そんな彼女が気に入らないのが大学生の野比じゅん。
    じゅんは七海に、稼ぎがないくせして昼食代をせびるのはどうか、となじられることに心底腹を立てている。両家が共同生活をすることにも反対で、サッサと5日間が過ぎてしまえばいいとおもっている。
    そんなじゅんの意見に賛同しているのが、高校生の源ヒカル。
    なぜならじゅんはヒカルのあこがれのひとだから。

    物語は七海とじゅん、じゅんとヒカルの関係性を中心に、ラブラブな源大地&野比まちの社会人カップル、家事手伝いの野比のぶ、ニートの野比めい、女優志望の源美空が出入りし、そんな両家の子供たちの様子を幽霊として蘇った父トウジと母カレンが時々ちょっかいを出しながら子供たちが仲良く暮らせることをあたたかく見守っている…という筋。

    後半、ヒカルの失踪事件をきっかけに、これまで足並みのそろわなかった家族が、ほんとうの家族をはじめたことに、安堵した。「いつ死ぬからどうなってもいい。じゃなくていつか死んでしまうから今どうするかが大事。」というセリフもスーッと胸に染み入った。

    めいと美空の立ち位置はちょっとカブっていたような気がしたけど、助け合っていきることの大切さを投げかけるささやかなメッセージがあったため、浮ついた印象は受けなかった。
  • 満足度★★★

    荒さはあったが、うまくまとまってた。
    各人の紹介やシュチエーションの説明は上手にやっていた。
    話も説得力・感動場。上手くちりばめて組み立てられていた。
    その分台詞をかんでしまってリズムが悪くなるのが、おしかった。

    ネタバレBOX

    そのうえ白服で、あの世の人物出すのは判り易くて良いのだが、
    見えてる人と、見えてない人がいることを、
    もっとしっかりと説明すべきだった。
    外人さんの位置づけも、
    繰り返し笑い交えて説明できてれば良かったのではないだろうか?
    うまく感動できる話になっていたので、作家さんの持ち上げ方とか。
    観られて困る日記を、いともたやすく見つける説明とか、
    細かい観客への説明などがもっとしっかり出来ていれば満点ですね。

    台詞などは、数こなしていけば大丈夫でしょうから。
    時間空けて再演など考えると良いのではと思いました。

    えー個人的には、七海さんカッコよくて気に入りましたー。
  • 満足度★★★★

    ぴったり。
    うん、
    なんともぴったりな感じでした。
    これ以上足したら余計だし、減らしたら足りないし・・・といった具合でイイ感じにまとまっていました。

    ネタバレBOX

    最初の踊りが少々練習不足な感じで・・・おっと大丈夫か?と変に不安にさせられたものの、ストーリーがとてもよくできていて、最後は感動。余計な説明が無かったことでだらけることなくカッチリと、そしてスッキリとした時間でまとまっていたのも良かったですね。

    そしてなにしろツバサ役の子の芝居が素晴らしかったですね。彼女がいなかったから評価は半減だったかもしれません。
  • 満足度★★

    ひつじ同盟、初見!
    オープニング良いですね。トウジとカレンの正体はすぐ解った(チラシのシルエットがネタバレになっている)大地とまちの関係、光玉とじゅんの関係、見える人見えない人など気になる箇所はあるけど、めいの頑張りとのぶのキャラでまあいいか。解りやすいラスト(良い意味で)も好きですね。ファンタジーでほんわかしていて次回作と思ったんですがラスト公演なんですねえ。今回観たのも「縁」かと。

  • 満足度★★★★

    窮屈な満席!でした。
    とても面白かったと思います。初対面?同士の家族の中で何故か白い服の一組が最初から中むつまじいので不思議で気にはなっていたのが、後半で意味が解りました。この公演でとりあえず劇団が終わるのは残念ですネ。
     席詰め過ぎだと思います。4日間の短期公演の都合もあるのでしょうが、身体がぶつかり合います。配慮は必要でしょう。開始時間もなし崩しでなく守りたいものです。

  • 満足度★★★

    温い!
    温かい(あたたかい)ではなく、温い(ぬるい)でした。

    ネタバレBOX

    個人的に幽霊物が好きでないという好みの問題もありますが、対立してぶつかった子供たちが如何に話し合い解決していくか、あるいは解決できないかといったところを描いて欲しかったと思います。

    弁当を受け取るに至る葛藤シーンや、結婚を家族に説明する嬉し恥ずかしシーンなど肝心なところが省略されていました。

    幽霊は登場人物には見えなくて聞こえないが会話に割り込み、観客には会話が成立しているような錯覚に陥れるというパターンを破ったのは斬新といえば斬新ですが、なぜ二人にだけ見えるのかが疑問でした。

    個人的には、実際には有りもしない霊感能力の有無に頼るような霊感商法的発想は嫌いです。

    見えていれば、そりゃ「頂きます」しますよ。

    もし幽霊物でいくとしても、父母が見えない家族たちが話し合った結果「頂きます」をして、そこにさりげなく父母が入ってくるというシーンにして欲しかったと思います。
  • 満足度★★★★

    すがすがしい劇団ですね
    ありがとうございました。以下、私のブログに載せたものを。

    「この公演をもって最後となるひつじ同盟の第四回公演です。 四回で劇団員がそれぞれの道を歩きはじめるというのは、早いのか遅いのか、頃合いだったのか、よくはわかりませんが、もうしばらく見つめていたかったなというのが実感です。私にとっては残念でした。

    中身は清々しく、とにかくまっすぐな志だというのが第一印象です。
    過去二回のハズレの劇は、脚本がこなれていないのと、必然性のない下ネタの濫用で辟易したのですが、今回はそれも全く感じることのない、フィナーレを飾るにふさわしいものだったと思いました。
    再婚した親が二人とも事故で亡くなり、それぞれの連れ子がやむなく同居することに。対人恐怖、不登校などを抱えた両家族は、はたしてうまく共同生活に軟着陸することができるだろうか。
    劇は、ひかりという自傷の傾向を持つ高校生をめぐって展開するが、へんにきれいごとにすることなく、素直に受け入れて見ることができました。

    役者さんも、格別のオーラを放つ方はいなかった(ごめんなさい)けれども、みな個性的な役作りができていました。

    観劇後の気持ちが清々しいのは、この劇団全体の底に流れる真面目さなんだろうなあと思えました。
    それぞれの道で活躍されることを祈念!」

    もう劇団として活動されないことが残念です。

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