60兆の追放者 ご来場下さいましてありがとうございました。 公演情報 60兆の追放者 ご来場下さいましてありがとうございました。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    時間配列が見事でした
    SFの設定を観客にわからせる状況等の説明に、アクションに、
    うまく載せられましたね。実に見事です。
    登場人物たちの行動や、状況、反応などに首をかしげるところは、
    何も無かったです。あーストレス無く観れて嬉しいです。
    SFものは、こーでなくっちゃ(^^)。

    ネタバレBOX

    SF好きな方の作品ということは、やはり3人の踊り子さん達の衣装は、
    ダーティペアのオマージュなどが少し入っていたりするのでしょうか?ねぇ。

    それはさておき、ナンバ君の話と。工場退職女工の時間軸
    ずらしていたとは、やられました。脚本うまいです。
    それにラストシーンを、再会にして盛り上げるとは。閉め方も見事です。

    けっこうバタバタ人死にや、驚く展開あったりして。
    たんたんと話が進んでいくのに、感動させるとは。
    所々のギャグなども笑えました。車の秘孔やBIGチュパチャプスとかね。

    盛り場の用心棒話など、よくあるご都合主義的な話かなー、
    などと思っていたら、必然性のあるシリアス設定だったりして。
    抜け目無いところも、気に入りました。

    人物や小物類など、いろいろ設定細かく作ったんでしょうね。
    それを小出しにして、上手に見せた手腕に拍手です。
    楽しい時間を、ありがとうございました。



  • 満足度★★★★★

    カッコいいじゃん!
    見事です。いやー痺れますね。なんともカッコイイ舞台。もともとSF大好き人間ですが,ストーリーとしても質は高いし,見ごたえありました。この劇団いいなあ。SFしかやらないってのも面白い。次も期待でしょう。

  • 満足度★★★★

    これぞエンターテイメント
    アクションあり、歌あり、踊りありで、とても楽しかったです。

    話しも確りしていたのですが、時間軸が交叉しているのに、中盤まで解りませんでした。
    それが分かって「へぇ~」って感じになりました。
    そして、ラスト直前で「なるほど」って感じでした。

  • 満足度★★★★★

    アクションスペクタクル
    ストーリーテーリング、キャラクター、演出演技その他諸々エンターテイメントとして文句なしに魅力的。そして珍しいことにアクションや歌などにも存分にそそられる。
    普段エンタメといえばありがちな表層的な言葉にシラけて冷静になってしまうタチなのだが、この芝居からは決して浮ついたものは感じさせない。だからこそ没頭して展開にハラハラドキドキできる。とても楽しませてもらった。

    ネタバレBOX

    クラス・トラジが撃たれたあと、実は国のためにナンちゃんを犠牲にする事に密かに反感を抱いていたガマ・ライがやってきて、ミルにクラス・トラジの脳を移植して、実はミル=トラジで、だからミルはラ・ロッサを助けるようにともに工場を辞めたし後に「60兆の追放者」が書けたのか?!とまで妄想してたらトラジあっさり死んじゃった。

    深読みしすぎか・・・
  • 満足度★★★★★

    カ・ン・ぺ・キ!!
    もう、これ以上の褒め言葉が見つからないほどのストーリーと演技力!ハードボイルドでこれ以上の芝居をついぞ観た事があっただろうか・・?
    今回は照明、音楽、導入歌、登場キャラクター、演出、舞台セット、全てが満点だと感じた。そして重要な物語性も脱帽するくらいの出来!泣いて笑って・・、そして数々のアクション!
    しかも今回は女性がそのアクションにも挑む。素晴らしい!本当に素晴らしい舞台でした。欠点はただ一つ、ワタクシの椅子からは横たわったファイ・ユが観られなかったことだ。それでも完璧!

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    敵国サイナは創造された「完全な暗殺者」、つまり改造された兵士を捕らえる為に自ら改造した兵士を追っていた。改造とは、敵の捕虜を自分たちの支配下におく為に情報操作をしたチップを彼らの脳に埋め込み意のままに動かせる兵士だった。ところが一部の兵士に「殺人者としての自覚」がまだ完全ではない兵士がいた。殺し屋クー・ザラノだった。そしてナンバ。

    二人はサイナ人に追われながらも、殺し屋クーはナンバを庇い自分は腕に傷を負う。「奴らは俺が惹きつける。行け!死ぬな!」とナンバを逃がす。

    一方で逃げたナンバはそんな記憶が途切れ途切れで釈然としないものの、ヤクザを装った公安局らに殴られていたSF作家のクラスを助ける。ここでもナンバの戦闘能力は素晴らしく、人間を超越していたのだった。ここでヤクザが経営しているキャバレーで後にナンバが好意を寄せることになる歌手兼ダンサーのユリに出会うが、彼女の歌声が実にいい。素敵な声だと心から思う。また、ヤクザのボスのカメイ・ヴァスコ(川根有子)も歌うが彼女の歌も独特で実に素晴らしいのだ。ヴァスコのキャラはなんだろ?観客を圧する何かが潜んでて、物凄い女優だとつくづく感じる。ワタクシの中では一、二を争う大女優なのだ!ったらなのなのだ!笑

    やがてナンバはクラスを自分の家に連れて帰り、ここから友情が芽生える。しかし執拗な追っ手に見つかりナンバはサイナに殺されてしまうも、機密情報が消滅するのを恐れた公安局はナンバの脳チップを今度はラ・ロッサに埋め込むことに成功したのだった。結果、ラ・ロッサはナンバと同様の高い戦闘能力を持つこととなる。

    そして、ラ・ロッサはやがてクー・ザラノに出会う事となり、彼女は彼の身体に刻まれた傷跡の記憶を思い出す。そのことを知っている人間は、この世には数人しか存在していないはずなのに・・・。と絶句するクー。おりしもクーとラ・ロッサを追うサイナ人陸軍のファイ・ユは彼らを見つけるがここでもクーはラ・ロッサを庇い負傷する。そして「奴らは俺が惹きつける。行け!死ぬな!」と助けるのだった。序盤の伏線がここでしっかりと繋がる。小気味よい展開だ。

    瞬間、ラ・ロッサは「そうだ、あの時も君は僕を助けてくれた。」とその場面と同じ光景をみて記憶を甦らせる。自分の記憶がないクーは彼女に「捕虜になる前、俺はどんな人間だった?」と尋ねる。「君は誰よりも勇敢で優しくて僕の大切な親友だったんだよ。」とセリフるラ・ロッサ。

    記憶とは生きてきた証だと思う。人間を人間たらしめるのは遠い過去からの記憶の蓄積であり、その蓄積を認識できる精神のみなのだと、つくづく思う。気の遠くなるような無数の過去によって世界は成り立っているのだ。
    だから記憶が無い。思い出せないってことは虚無なのだと漠然と感じる。

    終盤、死んだナンバと同じく殺されて死んだクラスが抱き合うシーンがあるが、人生を昇華した後の抱擁は美しく威厳に満ちていた。

    どのキャストも本当に素晴らしかった。特にアクションでは手を抜かず悪役に徹した丘崎杏の強い眼差しが素敵だった。一方で登場しただけでインパクト満点の川根、アクションで魅せた川渕かおり、中島広貴、本田英一郎。
    全ての人たちが秀逸でした。乾杯!!


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