満足度★★★★
この心温まるファンタジーぶりは何?(笑)
桜の園に住む両親と一男二女の5人家族の父親が出奔してしまうが自称「桜の妖精」が末娘を優しく見守り…って、何なの、この心温まるファンタジーぶりは?(笑)
通常は基本的にブラックでシニカル(ただしユーモラスではある)なのに、今回は180°方向転換みたいな?
いわば「笑ゥせぇるすまん」に対する「喪黒福次郎の仕事」(喪黒の弟・福次郎が主人公でハッピーエンドのシリーズ=wikipedia情報:未読)的ポジションか?(笑)
いや、でもこれも好きですよ、と言うよりむしろイイ意味で期待を裏切られた快感アリ。
また、チラシにあった「色とりどりの「さくら」SONGを散りばめ」通りの選曲には大ウケ。まさか「檄!帝国華撃団」や「六本木心中」まで使うとは…。
しかし、そんな曲もイントロですぐにワカったばかりでなく、どこが「さくら」SONGなのかまで瞬時に察したσ(^-^) って…(笑)
満足度★★★
家族をテーマにした誰でも楽しめるコメディ。
序盤は少し、初日ゆえの未完成な部分と安っぽさを感じる部分があったが、後半どんどん引き込まれていった。コメディ仕立ての中に、家族の問題、特に父親の問題を語り、桜の園で象徴される家族こそ幸せの原点というテーマを見事に表現していた。
歌有り踊り有りというエンターテイメントだが、どちらかというと、ドサ回りの一座のように垢抜けてないエンターテイメントがこの劇団の特徴だ。舞台装置を全部段ボールで作っているのもその象徴。それが不思議な味を出して、えも言われぬ魅力のある劇団である。
役者ではまず、サクラ役のえびのがいい。少女の役を自然に演じ、それでいて魅力たっぷりだった。続いてお母さん役のたなか智保がよかった。コメディの中で母親の凜とした強さと哀しさを演じていた。桜の精を演じた伊藤昌子のいつもながらの熱演も芝居を盛り上げていた。1時間30分があっという間だった。