満足度★★★★
匣の中には喪黒福造?(笑)
東京湾に浮かぶ小さな島に建つホテルでの限られた客に対するサービスである少し開けると見たい夢を見ることができるが覗きこんではいけないという「逆パンドラ」のような匣をめぐる物語。
たとえば「新青年」に連載されていたような幻想文学(現代で言えば恩田陸や梶尾真治か?)風と言おうか、独特のシュールさがあり、そう言えば「カフカ的変身」(笑)もあったっけ。
さらに、変身ということではからくり人形に変身してしまった女性を、動きとS.E.でいかにもそれらしく見せる(カプセル兵団の『ゴースト シード』に近い表現)とか、「ここではないどこか、今ではないいつか」まんまな和洋折衷の衣裳とか、見せ方もなかなか。
そんな中に「なりたい自分とそれになってしまった自分」や「空と海が溶け合う水平線の青を表現したいと思い続けながら色彩感覚を無くし全てが灰色にしか見えなくなってしまった女性の哀しみ」など奥深いモノを織り込み、さらにストーリーテラー役も実は匣によって作り出されたものだったという「シックス・センス的逆転」まであって◎。
で、フト、匣の中には喪黒福造がいて、覗き込むと「ドーン!」をやられるのではないか?などども思う(笑)
いやしかし「ココロのスキマ」なんて用語も出てきたし、「自分の願望をほど良く満たすのはイイが度を越すとエラいことになる」というテーマは共通だし、あながち見当外れではないかも。(爆)
満足度★★
たしかにファンタジックでコメディでしたね
なかなか導入部分で、しっかり設定、状況などをしてくれて。
物語にすんなり入れましたね。
女主人が、なかなかいい味出してました。
満足度★★★★★
全員がはまり役
難解な話だが、演技と演出にひきこまれた(特に後半)。
呉屋希美さんに、また泣かされた。美人なのに、表情豊か。笑いもシリアスも引っ張っていく演技力は秀逸。
同じく主役の荻山恭規さんもいい。二人の掛け合いには安定感がある。
箱の精霊の人も印象的。
全員、今回ははまり役との印象を受けた。
満足度★★★★
不思議な世界
ここ数回拝見しています。
近年のオグオブさんには珍しく、不思議系の話でした。
抽象的な感覚が強いお芝居でしたが、とても考えさせられるいいお芝居だったと思います。
ただ、近くの席にいた年配の方は、少しわからなかったようで、もっとすっきりしたのがいいなあと言っていました(それでも泣いてましてけど)。
満足でしたが、こんな時代なので、次は、また、オグオブさんらしいサクセスコメディが観たいです。