「極み唄」 公演情報 「極み唄」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    4篇のオムニバスというと・・
    どうしても過去の公演「寸劇役者に花束を-秋の唄2008-」と比較してしまうのだが、今回は後半の2編が中途半端な笑いしかなかったように思う。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    4篇のオムニバス。

    「高校教師」
    二人の高校教師が不良学生の金子を相手に指導をしているさまをシュミレーションしている。シュミレーションでは金子を相当に脅かしながら教師としての威厳をみせつけていたのに、実際に金子が生徒指導室に入ってくると、教師たちはびびりまくり何も言えない。人生は練習ほど上手くいかないのだ!笑
    この極端な差が面白い。個人的には最高の得点だった。


    「ジョニー」
    ホストクラブ「ラミアンローズ」では15年も勤めてるジョニー(ホスト)の成績が全く上がらない。どんどん若手のホストに追い抜かれて指名が入らないのだ。原因はなにか?を探る経営者。しかし、ジョニーは無口な事が男の価値とでもいうように、「自分は客を目で落とす、雰囲気が大事でしょ?」とのたまう。しかしそんな大事な雰囲気からして、ジョニーはどことーなく気持ち悪い!笑
    そんな折、女性客と他のホストの会話の中でのりぴーの話題が出る。「夫の「自称サーファー」って何よ?大体、自称という前置きはプロじゃないってことでしょ?後に続く単語を自分しか認めてない。って事よね?」なんて盛り上がってる矢先、一方では経営者が「お前がなぜ指名が来ないのか、わかったよ。気持ち悪いんだよ。」とジョニーに毒づくが当のジョニーはそれでも薄気味悪い微笑を浮かべる。笑
    そしてジョニーを女性客に紹介するとき「自称ホストのジョニーです。」といわれてしまう。


    「HERO」
    強盗の経験が無いズブの素人がネットで呼びかけて集まった、これまたズブの素人たちが銀行強盗の相談をしにカラオケBOXに集まった。どうやって強盗するか?の会合だったはずなのに、元々気の弱いメンツたちはハンドルネームで呼び合うというショボイ話になってしまう。中でも亀仙人みたいなじっちゃまがオリジンでおにぎりを盗もうとして見つかったのを、強盗をした事があると自慢する設定はゆるくて可笑しい。吉牛で予行練習と言い出したり、ストッキングを被っての練習をしたりと、ショボさはますます加速して、5人のメンツは妄想だけが先走ったのだが、結局薬局、メンツの一人が馬券を当てたので強盗はしなくて済んだ。というお話。


    「あい」
    愛とは何か?みたいなテーマを自称失恋したという男がヤクザに慰められながらも、その内容を解き明かすと、キャバクラ「ピンクエンジェル」の加藤愛似のキャバ嬢に入れあげて通い詰めたが落とせなかった、というのだ。泥のような世間を歩いてきたヤクザは分相応の女性を見つけるように説得するが「それでも加藤愛がすきなんです。」と失恋した男は譲らない。失恋した男に「男の価値」は外見じゃない、と慰めていたヤクザはその男の根本こそ「女の価値は顔」が根付いていることが解り、唖然とする。導入音楽の冬ソナがこの芝居に合っていて笑えた。


    統括・「HERO」「あい」は落としどころが弱いような気がした。それでも充分楽しかったが・・。
    客席の配置の仕方だが、「関係者席」と張られた席が入り口付近の段差のある席を確保してあり、ぎりぎりに到着した観客がその座りやすい席に案内されていた。早めに来た観客が桟敷席に座らされて遅く来た観客が特等席なのはオカシイ。劇団側はそういう常識がないのだろうか?
    関係者席は桟敷席の入り口付近を確保すべきなのに。


  • 満足度★★★★

    そこに「人」がいる
    短編集の楽しさは、それぞれ短時間で観客をいかに物語の世界観に取り込むかということなのだが、どれもほんのわずかの間に、連れていかれた。
    舞台の上に照明が点いたとたんにニヤニヤしてしまったり。

    短編のつなぎも意外と(笑)スマートだった。

    ネタバレBOX

    とにかくうまい。誰もが「いかにもいそうな人」になって、舞台に現れる。
    「いかにもいそうな人」と言っても、明らかに「そんな人いないよ」という人も中にはいるのだが(無口なのに15年もやっているホストとか)、やっぱり舞台の上で観ると「いかにもいそうな人」になっているのが素晴らしいと思う。

    つまり、舞台の上にきちんと「人」がいる。いろいろなことを考えたり、悩んだり、うれしがったり、悲しんだりを繰り返しながら、毎日生活をしている「人」がいると感じられるのだ。・・・それはちょっと言い過ぎかもしれないけれど(笑)。

    そんな人たちが笑わせてくれる。笑わせると言っても、しょーもないギャグとか、笑いを取るためだけに変なことを無理して言って笑わせるのではなく、実際の生活の中でもあるような、本人たちは普通に話していても、端から見たらおかしいということをきちんと押さえた上で、笑わせるてくれるというのがいい。

    どんなキャラクターでも、ストーリーでも嫌な感じにさせないところは、ある意味品がいいとも言える。

    ラストの短編に、前のキャラクターがうまい具合に姿を見せるあたりもいい感じ。

    人の生きて行くときの、おかしさと哀しみは紙一重かもしれない。
  • 満足度★★★★

    濃厚!
    LIVES初見でした。
    普段の公演とは異なった、「単独ライブ」という劇団員のみで作り上げた短編オムニバス。
    ラジオのDJの会話と曲を導入にしてつながれてゆく4編の濃厚な短編。
    どれも緻密な構成と役者さんたちの個性が溢れていて笑いっぱなしでした!

    大浜直樹氏、登守髭生氏、雑賀克郎氏のベテランたちがほとんどの話を回す役だったのだけど、せっかくの劇団員のみの公演なら若手に短編のひとつを任せても良かったんじゃないかな、とは思いました。

    けど、ベテランはどの話でも中心になるだけのものを持っていて、話だけでなく役者さんにも魅せられる舞台でした。

    演劇というよりはコントライブに近いですね。
    でも、大好きです。

    ネタバレBOX

    「高校教師」
     生徒を仮定した空席のイスを相手に2人の教師が威勢よく説教をして、金八先生的な感動的な展開をした後に、2人が暴力を振るいだす。
     「おいおい、そこまではやりすぎだろ」と思ったところに後ろから今風の悪そうな生徒がひとり登場。この生徒の登場に今までの威勢をすっかり失って、リハーサル通りに事が運ばないでオタオタするのがおかしい!
     演劇の構造を逆手にとって笑いに昇華した作りに唸らされます。
     教頭役の無駄に声が良いのがツボでした。

    「ジョニー」
     キャリアだけはあるベテランホストのジョニー。でも指名客は全く付かず、入ったばかりの新人にも追い抜かれる始末。そんな彼を何とかしてやろうとなだめたり説教したりの店長。
     勢いに任せてまくし立てる店長と、それを煙に巻くようなジョニーの無言ぶり、声の小ささ、そして女性っぽいしぐさや表情。
     そんな時に女性客が飛び込みで入ってきて、早速ジョニーを試す事に。

     とにかくジョニーの表情や少ない言葉から作り出される気持ち悪い雰囲気で笑わされっぱなし!
     そしてそれに振り回される店長との掛け合いがおかしくておかしくて。
     最後のオチの「自称ホストのジョニーです」が演目前のラジオの会話とリンクしていて上手いです。

    「HERO」
     カラオケボックスに集う5人の不審な集団。強盗の計画をたてに集まっているらしい。しかし彼らは皆素人。ネットで集まった5人はお互いをあだ名で予防と言い出し、ストッキングを被り、怪しまれるとマズイからと店員が来たときだけ無理に歌って盛り上がってみせて。
     ストッキングを被って無理に盛り上がる不審集団。どこから見ても怪しい集団と化してどツボにはまってゆくのがおかしい!
     ストッキングを被って「HERO」を熱唱するのは反則というほどおかしくて。
     最後は結局競馬で大勝して犯罪を犯さずに終わるところも何だか愛らしくて良いです。

    「あい」
     あるバー。ヤクザの兄貴分と弟分が飲んでいる横に名探偵コナンのような格好をした男性が寂しげに座っている。そしてヤクザに対して「何であなたたち見たいな人にはキレイな女性がよってくるのに私にはいないのか」と語りだす。
     「あい」とは加藤あいの「あい」で、コナン風の男性は加藤あいが好みらしい。そしてそれに似たキャバクラの「あい」という女性に入れ込んで3週間通い詰めたけど撃沈して意気消沈していた。

     最後はヤクザとコナン風男性がお互いに理解しあい、ジンワリとくるラストに心温められて終わる。笑いだけでなくて、こんな事もできるのかという幅の広さを見せる作品でした。
     個人的に好き。


     悪い人は出てこないでコント風の笑いを作り上げて、見た誰もが暖かい気分で帰る事ができる。そんな作風が今の小劇場ではなかなかみられなくて、これはこれで楽しいです。

     長編の本公演も見たくなりました。
  • 満足度★★★★

    大浜直樹ショー!
     芸達者な役者たちによるちょっぴり風刺の効いたコント風の芝居。どのシーンも面白かったが、それ以上にそれぞれのシーンで大浜直樹が見せる演技の幅の広さに感動。

     大浜直樹、雑賀克郎、山田古馬、この三人の芝居には、笑いの向こう側に人間性が浮かび出る。だから、どの芝居も奥が深い。

     ラジオ番組からそれぞれのシーンが始まるなど、センスの良さ、そして全体を通してかっこ良さ、それがこの劇団の特徴である。

  • 満足度★★★★

    軽妙な短編集
    お気楽に観れて快く笑わせてもらいました。安定感はさすがなもので,LIVESの芝居は人を連れて行く,または人に勧めるのに全く不安はありません。ただただ,個人的にはLIVESは短編でないほうが好きかな。短編集では心にグッとくるには短いですもの。

  • 満足度★★★★

    さすがの安定感
    都合3度目となるライブズ観劇。
    正直好きな作風ではない。

    だが3回とも、面白かったと思って帰る自分がいる。

    好みじゃないのに、好き。
    これってすごい事じゃないのか。

    ネタバレBOX

    誰かになにか言われたり、
    何かに誰かが気づいたり、
    そういう時の感情は、喜怒哀楽の4つではとても表せない。
    それを誰かに伝えよう、隠そうとするのはもっと難しい。
    なるべく相手を傷つけずに、こちらの主張を通そうとする日本人の顔色は、
    もやもやしていることが多いのではないだろうか。

    そこの『もやん』とした感じをちょうどよく共感させてもらえる。

    強くない人間が強くあろうとする。
    強くあろうとする人間が、強くなれずに地団駄を踏む。

    そんな滑稽ながら、哀愁漂う優しい舞台。

    気持ちよく観れた前提で
    あえて楊枝で重箱の隅をつつくような事を言えば、
    安定しすぎてドキドキしない、という点はあげられる。

    若手劇団にある破天荒なエネルギー、
    爆発力に欠けるとでも言えばいいだろうか。

    一箇所ぐらいは、
    自分のメソッドを完全否定するような遊びがあってもいいような気がする。


    とはいえあくまで面白かった上での欲の話。
    次回にも期待大。
  • 満足度★★★★★

    極み唄
    堪能させていただきました。
    やっぱり一本物とはまた違った面白さがありました。
    タイニイアリスという箱の大きさにあったお芝居 だったと思います(^-^)

    もう一回観に行ってみようかしら。

  • 満足度★★★★★

    腹痛ぇ〜
    笑った笑った!!

    あ〜大満足です。

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