桜ドリフターズ 公演情報 桜ドリフターズ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★★

    終盤の3場が秀逸
    カゲの(?)主人公・雅人の四十九日法要(の前日・当日)と、その生前、彼の幼馴染みである女性・南の父の通夜の日の出来事を併行して描いたハートウォーミングストーリー、終盤の3場(2場+エピローグ?)が秀逸。
    雅人と南の会話シーンはそれでなくとも名場面なのに、雅人がその後亡くなるということを観る側はわかっているだけに余計切ない…。(卑怯と言っても過言ではあるまい(笑))
    また、その次の場で判明する雅人の真意が優しいのだが、さらに実は、なエピローグが画竜点睛を打つ。
    あと、納屋にある各種アイテム(ガンプラの箱とかアイドルのポスターとか)や客入れ時のBGM(80年代アイドルポップス)にもツボを突かれたし、2つの時期を舞台となる納屋の窓の外に見える桜の枝(とSE)によって瞬間的に識別できるようにした工夫もナイス。

  • 満足度★★★


    何故、嘘をつくのか?
    それは自分が傷つきたくないから。悪く思われたくないから。相手を傷つけたくないから。理由は色々だ。
    今回の物語は思いやりの嘘がテーマ。

    とある納屋に集まる漂流者たちの人情劇。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    主役は桐山雅人。彼には恋人が居たが彼の浮気相手が続々と現れて浮気が恋人にばれてしまう。しかし、雅人が死んだ後に彼女の亡き父親が本当の浮気相手だった事が発覚する。彼は彼女の父親を庇って自分が浮気したと嘘を付く。その嘘は全ては彼女への思いやりからだった。

    『嘘』をテーマに雅人の友人や近所の人達が納屋に集まり、そこで起こる人情劇にアニメネタを盛り込んだ物語。

    物語はベタで分かり易い。雅人の生きてる時の物語と雅人が死んだ後の物語が交差するがその季節感を納屋の窓から見える桜で演出する。桜が満開の時期と、葉桜の時期で分けて、観客に場面を分からせる。

    人情劇に良く観るパターンではあるが、そこにはスリルとサスペンスがない分、物凄く号泣させるとか、狂い死ぬほど笑わせるとか、どちらかにインパクトがないと「まあ、寅さん的ないい人情物だったわ。泣ける場面もあったし・・。」でそこそこ満足して帰ることになってしまう。

    「さるしげろっく」という劇団に限っては、個人的にそこそこでは困るのだ。
    何しろあの名作「Zinki」を観たときからファンなのだから、そこそこでは満足できないワタクシがここに存在する。
    今回は脚本&演出が菅野臣太郎だったことからいつもの本とはカラーが違った。

    それにしても・・・今回のエリザベス高見沢の演技のなんと素晴らしいことか・・。最初に高見沢を見たのは確か、3年くらい前だろうか?
    そしてそして・・中村順一郎、彼はアタラシプロン第四回本公演 「ワールドシンフォニー」で、患者を犯したドクター役を演じてました。あの時もさることながら彼の演技の間の取り方、セリフまわしなど、極端さが素晴らしい。(^0^)
    こうやって進化していく役者を観られることは観劇マニアにとってはひじょうに嬉しいことであります!(^0^)

    次回はろっくの脚本を楽しみにしております。
    こりっちでちけぷれ実施してくださ~~い!(^0^)



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