アルカリ 公演情報 アルカリ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • さすが。
    金替康博さん、内田淳子さんが素晴らしかった。台本を二冊買いました。

  • ジャケ買い的観劇
    前回の東京公演『悪霊』につづき、フライヤーのイラストはオノ・ナツメ。彼女(?)の大ファンなので、ベケット風な不条理劇に苦手意識を抱きつつも、あえて再見。
    たまたま隣に座っていた女性も、開演前に『聖☆おにいさん』を読んでいたりしたので、案外、ジャケ買い的観劇な漫画好きな人も少なくなかったかも?(笑)

    と、2回目だと、けっこうわかりやすく感じるんですね! 
    もちろん、今回のほうがそういう作りになっている可能性もあるのだけど、そこまでは判断できず(笑)。

    ネタバレBOX


    前回が第二次大戦のヨーロッパな作品だったので、今回はすぐに、舞台は孤児院でそこに収容所から解放された女が登場することで、ああ、戦争によって零れ落ちてしまった人々の話だろうと、勝手に一本筋が通る。

    そして、舞台に散乱していた古鞄を集めて階段にし、二階から、妻がありながら孤児を誘う男と、
    それを受け入れようと、一階から抜けだそうと登ろうとする女、その出来事は過去のことなのに、女に懸想しているがゆえに阻みたいと願う、おなじ孤児院出身の男が絡むシーンは秀逸。

    ただ反面、強烈な美意識に彩られた作品なのに、ときおり、美しさに綻びが感じられてしまうのは勿体ない、とは前回も思ったこと。
    前回だと、男性の着替えシーンで、今回だと、冒頭の半裸の部分、とかね。
    あるいは台詞的にも、女が罵る「ウンコ」や教師が教壇から発する「黙れ」あたりには違和感も。
    前者だと「糞尿野郎」(孤児のボキャブラリーではないけれどw)、後者だと「静かに」とかのほうが舞台の雰囲気に調和している気がしたんだけど…。
  • 満足度★★★

    解放されない者たちの闇は続く
    想像通りに、重いし、暗いし
    でも観るのが辛いわけではない。

    何かから解放されない者(あるいは自らを解放しない者)たちの話。
    だけど、もう一歩物語に踏み込むための(確実なる)糸口が見つからなかった。

    役者はみんなうまくて、惹き付けるものがあるし、闇の深さや鞄が落とされる音がドキッとしたりして、効果的だったりするのだけれど。

    で、この場合のアルカリって何?

    ネタバレBOX

    第二次世界大戦中、東欧にあったドイツの収容所にまつわる話かと思えば、いきなり会話の中にデュラエモン(またはドゥラエモン:たぶん青いネコのようなモノで、お腹にポケットが付いているキャラクター)の登場でちょっと足下が揺らぐ。

    闇と散乱する鞄、残された(元)子どもたち、収容所の解放から半年気を失っていたという非現実的な女、そして二階に潜む男、そんな収容所から解放されたはずなのに、自らの呪縛によって、解放され(たく)ない者たちが、自分自身の呪縛に落ち込んでいく。
    収容所の枠を借りてそんな人々を描きたかったのだろうか。

    なんとなく、MONOの「床の下のほら吹き男」のほら吹き男(作・演出の水沼健さんが演じていた)が体現していたような、「くすぐり」みたいなものがある不気味さが、舞台全体に極大化したような印象を受けた。
    床下ならぬ、二階に潜む男がいたからかも。

    しかし、収容所にいた者が太っているのはOKなのかな。

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